ブルンジ
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それより標高の低い地域では降水量も少なくなり乾期も長くなるため[7]、特に東部や南部では人口密度は中央高地に比べ低くなっている[45]。南部と東部の平原は、世界自然保護基金(WWF)から中央ザンベジアのミオンボ森林生態地域(英語版)の一部として分類されている。国内の最高点はヘハ山で 2,684m(8,806ft)、最低点はタンガニーカ湖で772m(2,533ft)となっている[46]

ブルンジは土壌浸食が国内最大の環境問題となっている面を持つ。これは過放牧と農業の拡大を限界地にまで推し進めた結果である。また国内では洪水地滑りによる自然災害が頻繁に発生している。
水脈・水路

主な河川は、コンゴ民主共和国との国境を形成するルシジ川で、タンガニーカ湖、マラガラジ川(フランス語版)、ルブブ川(英語版)に流れ込んでいる。主要な湖沼はタンガニーカ湖で、タンザニア、コンゴ民主共和国、ザンビアに跨る形で存在している。他にも国の北東部に多くのが存在する。
生態系詳細は「ブルンジの野生生物(英語版)」を参照

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地方行政区分ブルンジの地図ブルンジの拡大詳細地図詳細は「ブルンジの行政区画」を参照

ブルンジには18の州(あるいは県)が存在している。
主要都市詳細は「ブルンジの都市の一覧」を参照

最大都市はタンガニーカ湖畔に位置するブジュンブラである。ブジュンブラは2015年には都市圏人口75万人を数え[47]、2019年に首都移転が決定されるまでは首都であった。その後も経済首都とされており、国際空港やタンガニーカ湖の湖上水運など交通の要所ともなっている。これに次ぐ都市は国土の中央にあるギテガ(人口41000人、2008年)[47]である。2019年にはギテガへの遷都が決定し、政治上の首都となることになった。
経済経済首都ブジュンブラの街並み1950年以降のブルンジにおける一人当たりのGDP色と面積で示したブルンジの輸出品目(2009年時点)タンガニーカ湖の湖岸で休憩中の漁師詳細は「ブルンジの経済(英語版、フランス語版)」を参照

ブルンジはアフリカの中でも経済開発が遅れている国のひとつであり、世界最貧国に数えられている。「ブルンジの企業一覧(英語版)」も参照

世界銀行によれば、ブルンジの2019年の1人あたりGNIは280ドルであり、データが存在する国、前年または前前年の数値から順位が推定可能な国の中では192か国中最下位[48]と著しく低い。その他の様々な経済指標でも世界最低レベルである。2016年のGDP成長率は-0.5%、輸出は1.1億ドル、輸入は7.3億ドルであり、貿易は大幅な入超となっている[42]。通貨はブルンジ・フラン中央銀行はブルンジ共和国銀行(フランス語版)である。「ブルンジの銀行一覧(英語版)」および「アフリカの銀行一覧(英語版)」も参照
農業

主要産業は農業である。中でもコーヒー豆の生産は突出しており、1997年には総輸出の実に88%がコーヒー豆によって占められていた[49]。一方可耕地面積に占める割合は1997年にはわずか2.6%にとどまっており、穀物の18.4%や根菜類の20.0%に遠く及ばない[50]。このことは、輸出用作物がコーヒー豆に特化する一方で国内農業にはそれほどの重みを持たず、農業生産のほとんどが自家消費や国内消費用の作物によって占められていることを示している[51]。コーヒー豆の輸出に占める割合はその後低下し、2015年には総輸出の33.6%となったが、依然としてブルンジ最大の輸出品であることには変わりがない[42]。もう一つの重要な輸出用農作物はであり、2015年には総輸出の12.4%を占めて第2位の輸出品となった[42]

上記の通り、ブルンジ農業の主力は自給農業である。最も人口稠密な標高1400mから1800mの地帯においては、バナナの屋敷林と、畑においてはトウモロコシインゲン豆の輪作が行われる。これより標高の低い地域ではキャッサバラッカセイが主に栽培され、西部のインボ平野では高い需要からコメが国内市場への換金作物として栽培されており、標高の高い地域は牧畜が主となった[52]。こうした複合農業は高い生産性を持ち、農民1人あたりの平均耕地がわずか0.4ha(2012年)[42]という狭小さにもかかわらず、ブルンジの高い人口密度をとにかくも1980年代までは支えてきた。しかしその後食糧生産は悪化し、毎年のように他国から食糧援助が行われている[53]。これに伴いブルンジは、食料農業植物遺伝資源条約(英語版、フランス語版)に調印している。
天然資源

ニッケルウラン希土類酸化物泥炭コバルトプラチナバナジウムニオブタンタルスズタングステンカオリン石灰岩の埋蔵が確認されている。
エネルギー詳細は「ブルンジのエネルギー(フランス語版)」を参照

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観光産業詳細は「ブルンジの観光(英語版)」を参照

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交通詳細は「ブルンジの交通(英語版)」を参照

ブルンジに鉄道は存在しない。ブルンジの貿易は、近隣諸国との道路輸送のほか、タンガニーカ湖を利用した湖上水運も存在する。水運の拠点はブジュンブラ港であり、タンザニアのキゴマ港からの輸送のほか、ザンビアムプルング港からの水運は南部アフリカ諸国とブルンジとを結ぶ重要交易路であり、取り扱いが急増している。とはいえ、ブジュンブラ港の貨物取扱量は122800t(2012年)[54]にすぎず、量的にはさほど大きなものではない。しかし道路輸送の改善によって将来的な発展が見込める上、同港の施設の老朽化が進み、また取扱量に対して港湾設備が未整備であることから、日本の国際協力機構(JICA)は、2014年5月23日にブジュンブラ港港湾開発計画への無償資金援助を行った[55]ブジュンブラ国際空港はブルンジで唯一の国際空港であり、近隣諸国への航空便が就航している。
国民ヤギの世話をする人々詳細は「ブルンジの人口統計(英語版、フランス語版)」を参照
人口

ブルンジの人口は、独立時の1962年に260万人だった[56]ものが1986年には485万人[57]、2017年には1086万人にまで増加した[58]。良好な気候や肥沃な土地に恵まれているため古くから人口が多いが、国土が狭小であるため人口過剰が問題となっている。人口密度は2017年には1km2あたり390.4人に達し[42]、農業主体で平原のない国家としては非常に高くなっている。
民族

ブルンジの民族は、フツツチトゥワがいる[59]。ブルンジにおいてフツとツチは長年にわたり激しく対立を続けており、幾度か両民族間で武力衝突や内戦が起きた。植民地時代には国王をはじめとして王国の上層を占めたツチが優勢であり、独立後もその状況は続いた。王政廃止後もツチの優勢は変わらず、さらに軍部をツチが握っていたためその後のクーデターにおいてもツチ優勢は続いた。1993年の民主選挙によって人口の多いフツがはじめて政治の実権を握ったものの、国内を統制することができず1996年には軍部のクーデターによって再びツチが実権を取り戻した。2001年には両民族共同の暫定政府ができ、2005年の大統領選挙においてフツのンクルンジザ大統領が当選することで政治の実権はふたたびフツへと移った。
言語詳細は「ブルンジの言語(英語版、フランス語版)」を参照

公用語がルンディ語とフランス語でスワヒリ語も話されている。ルンディ語はルワンダの多数派言語であるルワンダ語や、タンザニア北西部で話されるハ語とは方言連続体の関係にあり、相互理解が可能である。


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