ブルンジ
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しかしその後も、8月2日に大統領の腹心が暗殺されたり[26]、12月には首都の軍事施設が武装集団に襲撃されるなどの混乱が続いた[27]。2016年7月にはこの混乱を終息させるため1年間の国連警察部隊の派遣が決定した[28]。こうした中、ンクルンジザ大統領は混乱の発端となった大統領任期の延長を目指し、2018年5月18日には憲法改正の国民投票を成功させてさらに2期、2034年までの在任を可能とさせた[29]

2019年1月16日、ブルンジ議会の承認に伴いブジュンブラからギテガへの政治の首都機能移転が決定した[30]。今後、ブジュンブラは経済の首都となる[1](2018年公布の新憲法によれば、ブルンジは経済の首都と政治の首都を別に定めることができる[31])。

2020年5月20日に大統領選挙が行われたが、ンクルンジザは立候補せず、その後継となったエヴァリステ・ヌダイシミエが当選した[32]。しかし、大統領退任を間近に控えた同年6月9日、ンクルンジザが心臓疾患で急死した[33]。ンクルンジザの残余任期は国会議長のパスカル・ニャベンダ(英語版)が大領領代行として務め、次期大統領は8月に就任する予定であった[34]。6月15日、ブルンジ憲法裁判所(英語版)はニャベンダの暫定就任を認めず、ヌダイシミエに対して「速やかに」就任することを決定し[35]、これを受けて大統領宣誓は前倒しされヌダイシミエは6月19日に就任した[36]
政治第9代大統領ピエール・ンクルンジザ詳細は「ブルンジの政治(フランス語版、英語版)」を参照

ブルンジは共和制大統領制をとる立憲国家である。現行憲法2018年に制定されたもの。「ブルンジ憲法(フランス語版)」も参照
行政

国家元首である大統領国民の直接選挙により選出され、任期は5年、3選は禁止とされていたが、2018年の憲法改正によって3選禁止は維持されたものの大統領任期は7年に延長され、さらに「憲法改正から改めて2期まで」とされた[37]内閣に相当する閣僚評議会のメンバーは、大統領が任命する。首相職は一度1998年6月12日に廃止されるも、2020年6月23日に再設置された。

一方で首相職と入れ替わる形で設置された副大統領職は首相職復活後も廃止されていない[38]。「ブルンジの大統領一覧」も参照
立法

議会は両院制で、上院国民議会下院)で構成される。上院は37議席以上54議席未満と規定され、全17県から間接選挙により選出される地方・民族代表(任期5年)と、歴代国家元首(終身任期)により構成される。国民議会は比例代表制に基づき選出された議員で構成され、定数は100議席を下回ってはならないとされている。任期は5年。得票率が2%を下回った政党や会派は議席を獲得できない。
政党

主要政党ではフツ系政党民主防衛国民会議・民主防衛勢力 (CNDD-FDD)が大きく、過半数を得て与党となっている。このほかの政党としては、ミコンベロバガザブヨヤの3人の大統領を輩出したツチ系政党の民族進歩連合 (UPRONA) や、ンダダイエンタリャミランティバントゥンガニャンダイゼイエの4人の大統領を輩出したフツ系政党ブルンジ民主戦線 (FRODEBU)が存在するが、UPRONAはわずかな議席にとどまっており、FRODEBUは2015年選挙に参加しなかった。「ブルンジの政党一覧」も参照
司法

最高司法機関は最高裁判所である。憲法裁判所も存在する。「ブルンジの法律(フランス語版)」も参照
国際関係詳細は「ブルンジの国際関係(英語版)」を参照

隣国ルワンダとは言語・社会構造・民族構成・地形などがほぼ共通しており、兄弟国と言っていい。さらにベルギーの信託統治下において、この2国はルアンダ=ウルンディとして同一の植民地を形成していた。このため独立時には国際連合が統合したままのルアンダ=ウルンディの独立を目指したものの、両国の強い反対を受けて分離独立を承認することとなった[8]

独立後、両国間の関係は独立以降1980年代末までは非常に険悪なものとなっていた。これは、ブルンジが王政が崩壊したあともツチが社会の中心となっていたのに対し、ルワンダは独立直前の革命によってツチの国王や社会上層を排除してフツ中心の社会を作り上げたためである[39]。その後、1993年のフツ主導政権の成立によって両国関係は好転したものの、翌1994年4月にはブルンジのンタリャミラ大統領が便乗したルワンダ大統領機が撃墜されるハビャリマナとンタリャミラ両大統領暗殺事件が起こった。この混乱によってルワンダではツチが政権を握ったが、1996年にブルンジでツチのブヨヤ政権が成立すると関係は再び好転し、1996年の第一次コンゴ戦争および1998年から2003年の第二次コンゴ戦争においてブルンジはいずれもルワンダ・ウガンダ連合に支持を与えてコンゴ民主共和国政府と対立した。

国際連合アフリカ連合に加盟しているが、2017年には国際刑事裁判所からの脱退を宣言した[40]。「国際関係・協力省(英語版)」も参照
日本との関係詳細は「日本とブルンジの関係」を参照

日本・ブルンジともに在外公館は置かれておらず、日本大使館は在ルワンダ日本大使館が、ブルンジ大使館は在中国ブルンジ大使館が兼轄している[41]。貿易はブルンジの大幅な入超となっており、2016年のブルンジから日本への輸出総額の94.7%はコーヒーで占められている[42]

在留日本人数 - 6人(2018年10月現在)[43]

在日ブルンジ人数 - 31人(2018年12月)[43]

国家安全保障詳細は「ブルンジ国防軍(英語版、フランス語版)」を参照.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。

情報機関

ブルンジの情報機関は国家情報局(フランス語版、英語版)(SNR)であり、1984年にバガザ政権下で創設された「国家安全保障局」(Surete nationale)の後継機関である。2006年からンクルンジザ政権により再編成されている。
地理ブルンジ高原ブルンジの地形図ブルンジの衛星写真詳細は「ブルンジの地理(英語版、フランス語版)」を参照

ブルンジは高原の国であり、タンガニーカ湖畔の最も低い地点でも標高は772mあり、国土の大部分は標高1500m以上である。

ブルンジの地形は大半が丘陵と山岳地帯で占められており、東側は台地となっている。


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