ブルマ_(ドラゴンボール)
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神龍に恋人を頼むことはできなかったが、ヤムチャとの交際が成立したことで結果的に目的を果たし、ドラゴンボール探しの冒険を終える[注 4]

ヤムチャと喧嘩状態になることもあり、喧嘩の主な原因についてはヤムチャが女性にもてることだと語られた[8]。ヤムチャと出会った当初は積極的に接近していたものの、交際以降は冷たい態度も見せるようになり、敗戦したヤムチャにきつい対応をする場面もあった[注 5]サイヤ人編ではヤムチャの死亡を知ると泣き続け、サイヤ人戦で死んだ仲間たちを生き返らせるために孫悟飯クリリンと共にナメック星へ向かう。ナメック星に到着早々、フリーザの手下に宇宙船を破壊され、その後、戦況の深刻化によってクリリンたちが戻らなくなり、一人で生活する。色々な事情を経て地球に帰還し、ナメック星のドラゴンボールでヤムチャを蘇生させた後は再び恋仲として過ごす。

こうして長年付き合った結果、ヤムチャの浮気性が原因[注 6]となってブルマはヤムチャと別れる[9]。破局後、ベジータとの間に息子・トランクスが誕生する。「さみしそうな姿を見て、ついなんとなく」ベジータと結ばれたということをトランクスが作中で明かしている[注 7]セル編で悟空が死亡し、その7年後となる魔人ブウ編、ブルマは仲間たちと一緒に天下一武道会で悟空と再会し、涙を浮かべる。その後魔導師バビディに洗脳されたベジータが武道会場の観客を殺したため、ドラゴンボールを集めて神龍に殺された人々の蘇生を頼んだ。その後魔人ブウによって殺されるがナメック星のドラゴンボールで復活し、ブウとの戦いから戻ったベジータや仲間たちと再会する。終盤には娘のブラをもうける。

原作者の鳥山明いわく、ブルマとベジータの恋愛劇も頭の中には出来上がっているが「恥ずかしい」という理由で描かなかったとのこと[10]。アニメでは人造人間来襲前、重力室で過酷な修行を続けていたベジータが大ケガを負った際、ブルマの手厚い看護を受けるオリジナルストーリーが挟まれた。また、野沢雅子は、ベジータに遠慮なく物事を言える人物は我が儘で言いたいことをはっきりと言う性格のブルマだけだったため二人を結婚させたと鳥山明が語っていたことを明かしている[11]

ヒロインという立ち位置だが、戦わない女性キャラクターであるため、作中でバトルが激化していくにつれて登場機会は減っていく。しかし、科学者として地球や仲間たちの運命を左右する物の発明・改造に大きく関わっており、間接的に仲間や家族をサポートする立場、重要キャラクターであるベジータとトランクスの家族としての立場で、物語に長く関わり続けた。
人物像

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活発で行動的かつ非常に表情豊かだが、自分で「可愛い」「天才」と何の躊躇もなく言う自信家であり、喜怒哀楽が激しい強気なじゃじゃ馬娘。性格的にきつい一面があり、相手が誰であっても一切敬語を使わず、遠慮なくずけずけと文句を言う上[注 8]、場合によっては脅迫もするため、ウーロンには「体はいいが性格は悪い」という印象を持たれている[注 9]。その一方で、世界や仲間の危機の度に積極的に救援し、サポートを惜しまず[注 10]、敵によって安全が脅かされるならば、危険を恐れず現地へ向かおうとする[注 11]

悟空の妻であるチチとは違った意味で怒ると非常に怖く、銀河パトロールのジャコやクリリンでさえフリーザより怖いと恐れられ、老界王神の力を借りるネタに持ち出された時も、悟飯はセルを倒したにも拘わらず「宇宙は救えてもブルマに殺される」と零していた。少年時代は特に下手には出ていなかった悟空も、成長して内面的に成熟してくるとクリリンや悟飯たちと同様に頭が上がらなくなる。『超』では界王の「(ビルスが)来る。」と聞いた際に悟空は「ブルマが界王星に来る」と勘違いするほどに怯えている事から、力関係という意味では悟空たちの上に立ち、ブルマ自身もビルス戦後の悟空に強烈なビンタを何発も喰らわせている。更には破壊神のビルスでさえ彼女の暴言には頭が上がらずにいる。

このように自分勝手でわがままな言動や行動も目立ち、周囲を振り回して困らせることも少なくないが、性根はさばさばしており、悟空やヤムチャなどに怒りを放っても持続することなく、明るく、悲しみを引きずらず、誰に対しても分け隔てなく接し、仲間たちへの優しさも持ち合わせている。物語当初、少年期の悟空の面倒を見たり、冒険の終わりに出会った仲間たちを家に招待したり、ナメック星消滅後にナメック星人やベジータを家に招待したりと、世話好きの一面も見せた。未来の世界では、仲間たちを失い、人造人間に世界を破壊されている過酷な環境の中、タイムマシンを作っているなど、バイタリティーに溢れた強い人物としての一面を見せる。

物語初期での旅の目的は「素敵な恋人」欲しさであり、いい男にめっぽう弱い[注 12]。いい男を見ると体が勝手に動くという性質も持つ。敵対していた頃のヤムチャはおろか、ブルー将軍やザーボンなど対象が悪役でも一目惚れするやいなや遠慮なく迫っている[注 13]。ピラフ一味の人質になりかけたときにはスケベなことを言ってピラフたちを赤面させた。ヤムチャとの交際後は、作中時間で8か月が過ぎても初キスをしていない。亀仙人に許容したのは、亀仙人が持つドラゴンボールと引き換えに自分の下着を見せること[注 14]、ブルマの姿に化けたウーロンを身代わりにしたり、暴力で返したりするなど亀仙人の体へのタッチは一貫して拒否する姿勢を崩さない。危険な状況にいても肌の心配をするほどマイペースで[12][13]、ナメック星編では宇宙船内を下着姿で過ごしたり、フリーザの側近であるザーボンに目を奪われたりした[注 15]。以上のような奔放な性質はベジータに対しても発揮され、ベジータを「下品な女だ」と赤面させた[注 16]。のちにベジータとの間にトランクスが生まれたことで、ブルマはベジータが人に情を抱くようになるきっかけをもたらす存在としての側面も持った。

好奇心旺盛で、サイヤ人編以降はラディッツが悟空の居場所を知った方法、地球から撤退したベジータの帰還先、ナメック星人の繁殖、精神と時の部屋で過ごしたベジータの変化がない頭髪などに疑問を持ったりした他、地球に来襲したフリーザや、人造人間などを現地まで見物しに行く怖いもの知らずの一面も描かれているが[注 17]、その好奇心が原因で危ない目にも死にかけた目にも遭った[注 18]。このようなことを本人も自覚しており、未来の世界のブルマが人造人間との戦いから逃げ延びた息子へ「母さんと一緒で運が強いのよ」と述べている。その一方で理性的な一面も持ち合わせており、ナメック星編ではミスター・ポポとの会話から、神様の宇宙船の操作方法を見抜いたり、天下一武道会での神とピッコロの会話がナメック語であると気づくなど、頭脳明晰さを発揮している。また、ポポからナメック語を学習している。悟空に彼自身が敵をひきつけていることを指摘したり、未来の世界ではトランクスの現時点での実力の程度を見極めており、鋭い洞察力をうかがわせる言動も見られた[注 19]

人造人間編以降、母親になったブルマはかつての面食いで打算的な性格が影を潜め、家族思いの母・妻としての姿も見せる[注 20]。子供のことは比較的自由に育てている模様である[注 21]。魔人ブウ編の頃になると、かつてない激戦が始まり傍観するだけの立場にとどまった。戦局が激化する前に、天下一武道会で息子の試合を威勢よく応援しながら、隣の観客に好戦的で荒っぽい気性を見せた[注 22]。ファッションセンスも変わらず露出度が高い。

ベジータとの夫婦関係はあまり語られていない。しかし、ブルマは人造人間編の時点でベジータを心配しているような様子を見せており、つんけんした態度でセル戦へ向かったベジータに対しても穏やかな構えである。ブウ編では離れた場所にいるにもかかわらず、ベジータの死を直感したり、彼の暴走や死にひどく取り乱したりする姿も見せた。ベジータの方も魔人ブウ編でブルマの身を案じるなど、彼女のことを思っている。

父親譲りの才能で、作中幾度となく修理や発明を行っている。物によってはその場のあり合わせの部品だけでも可能。少々抜けている一面を見せたこともある[注 23]。レッドリボン軍の技術力を17歳時点で大きく超えており、その能力は壊れたドラゴンレーダーを見た則巻千兵衛に「自分よりも天才がいる」と思わせたほど。普段はやかましい人柄でもあるが、メカのこととなると真剣で、時には作業速度が非常に速い。サイヤ人編からは、地球レベルを超えている天才さを発揮する[注 24]。ブリーフ博士と共にナメック星行きの宇宙船改造に着手、ナメック星編後はベジータに頼まれた戦闘服を作ったり、ブリーフ博士でも分からない所が多かった人造人間の設計図を見て人造人間の弱点に着目したりするなど、戦いへの貢献度が高い。別の次元の未来および劇場版ではタイムマシンも発明し、人造人間からこの世を救うきっかけを作った。魔人ブウ編では悟飯の相談に応じてグレートサイヤマンの変身スーツを発明。悟飯が天下一武道会に参加する際の変装についてアドバイスした。

料理の腕前に関しては作中で詳しく言及はされないが、『超』16話のベジータの台詞によるとほとんどできないとのこと。しかし未来トランクスの世界においては、トランクスたちの食事の用意をしている描写があり、ゲーム『カカロット』で同時間軸を描くシナリオ「-TRUNKS- 希望の戦士」ではチチ同様にコース料理を作れるようになっている。


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