ブリッジ・オブ・スパイ
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ニュルンベルク裁判に検察官として参加したやり手だが最近は刑事裁判から遠ざかり、主に保険関係の裁判を担当している。政府からアベルの弁護の依頼を受け、妻のメアリーに反対されながらも弁護を承諾する。アベルの国に忠誠を誓う意志の強さと人柄を見て、負け戦と言われたアベルの裁判で判決を少しでも軽くしようと手を尽くし、徐々に彼と信頼関係を築く。法を遵守する精神を持ち、CIAに守秘義務の例外だとアベルの発言を尋ねられても応じない。アベルの弁護に熱心に取り組むあまり世間のバッシングだけでなく、CIAやパートナーのワターズからも苦言を呈されるが、屈することなく裁判を最後まで戦い抜く。最後の手段として、将来直面するかもしれない捕虜交換の切り札を残すことを理由に挙げ、死刑の回避を判事に直談判し減刑に成功する。裁判後はCIAの要請で東ベルリンへ向かい、ソ連に拘束されたパワーズをアベルと交換する交渉を行う。しかし助手のフォレスターと同年齢の留学生 プライヤーも逮捕されていることを知り、CIAの意に反して彼の解放をヴォーゲルと交渉する。コーヒーの好みは砂糖2つとミルク入りのネスカフェ
ルドルフ・アベル
演 - マーク・ライランス、日本語吹替 - 佐々木敏[7]ドイツ系ロシア人のソ連諜報員。ブルックリンで画家を装いスパイ活動を行っていたが、極秘に捜査を進めていたFBIに逮捕される。アメリカ政府より恩赦をちらつかされて情報提供などの協力を求められるが、祖国への強い忠誠から断固として拒否する。死を恐れておらず、圧倒的に不利な状況でも冷静さを保つ強固な精神力を持つ。ドノヴァンから不安じゃないのかと尋ねられるたびに、「役に立つか?(Would it help?)」と返す。弁護を担当し自分を救おうと奔走するドノヴァンとの間に次第に友情が芽生えていき、彼と彼の家族に被害が及ぶことを心配する。ドノヴァンが裁判に臨む姿を見て、彼を子供の頃に会ったロシア語で「ストイキー・ムジック(不屈の男)」と呼ばれた男性と重ね合わせる。クラシック音楽を聴くことと絵を描くことが趣味で、画家としての才能は卓越している。
メアリー・ドノヴァン
演 - エイミー・ライアン、日本語吹替 - 八十川真由野[7]ドノヴァンの妻。夫が敵国であるソ連のスパイを弁護すると聞いたとき、アメリカに不利益をもたらす人物を守ることで家族も世間から白い目で見られると猛反対する。ドノヴァンが反対を押し切って弁護を引き受けてからは、彼と家族の身を心配しながら見守る。
トーマス・ワターズ・Jr[注 1]
演 - アラン・アルダ、日本語吹替 - 糸博[7]ワターズ&コワン&ドノヴァン法律事務所に所属するドノヴァンのパートナー。連邦裁判所弁護士会からアベルの弁護士としてドノヴァンが推薦を受けたことを彼に知らせ、アベルをろくでなしと評した上で、敗訴は目に見えているが公平性を上辺だけでも外国に示すことを理由に弁護を受けるようドノヴァンに促す。だが、彼がアベルを必死に弁護するという予想もしなかった事態に困惑し、十分愛国心は示したと彼に自重を求める。
ホフマン
演 - スコット・シェパード(英語版)、日本語吹替 - 大滝寛CIAエージェント。アベルの弁護士であるドノヴァンに接触し、敵国のスパイが何を話しているか法を無視して聞き出そうとするが、法の軽視に嫌悪感を抱いたドノヴァンに非難される。裁判終了後は彼と共にベルリンへ向かい、ソ連との捕虜交換の交渉に付き添う。交換はあくまでパワーズだけで、プライヤーは無視するようドノヴァンに話す。
ウルフガング・ヴォーゲル(英語版)
演 - セバスチャン・コッホ、日本語吹替 - 牛山茂ドイツ人の弁護士。ドノヴァンと東ドイツ政府の司法長官の間で、彼が求めるプライヤー解放の交渉を仲介する。交渉がアメリカに東ドイツの存在を認めさせるいい機会だと話し、アベルとプライヤーの交換を受け入れる。だがドノヴァンがソ連ともパワーズの交換を交渉していることを知り、欺かれたと感じて一旦は交渉決裂を宣告する。
フランシス・ゲイリー・パワーズ
演 - オースティン・ストウェル、日本語吹替 - 今村一誌洋アメリカ空軍中尉。ソ連を偵察するU-2のパイロットとして選ばれ、訓示を受けてソ連へ飛ぶ。偵察開始直後にミサイルで撃墜され、拘束ののちに裁判で禁固10年の有罪判決を受ける。その後もソ連の尋問官から拷問を受け、アメリカの機密情報を言うよう強要される。
フレデリック・プライヤー(英語版)
演 - ウィル・ロジャース、日本語吹替 - 小林親弘アメリカ人留学生。ベルリン自由大学でソ連経済学を学んでいる、イェール大学の大学院生。ベルリンの壁の建設が進行している状況を見て、東ベルリンに住む教授の娘で自分の恋人の女性を連れて逃げようとしたとき東側の秘密警察に逮捕される。
ジョー・マーフィ
演 - ジェシー・プレモンス、日本語吹替 - 新城健パワーズの同僚である空軍中尉。彼とともにパイロットの秘密保全検査を受け、パワーズの出発を見送る。捕虜交換の際、パワーズの本人確認を請け負った。
アレン・ダレス
演 - ピーター・マクロビー(英語版)、日本語吹替 - 小島敏彦CIA長官。パワーズがソ連に逮捕されソ連側が捕虜交換の交渉を打診してきたことを受けて、ドノヴァンが予期していたアベルとパワーズの捕虜交換の交渉を、国が関与することができないため彼に要請する。
モーティマー・W・バイヤーズ(英語版)判事
演 - デイキン・マシューズ、日本語吹替 - 村松康雄ドノヴァンと知り合いでアベルの裁判を担当する判事。最初は敵国のスパイであるアベルに恩赦を与える気はなく、ドノヴァンから法律通りに証拠の無効や減免を申し立てられるが却下し、彼を弁護人と呼び一線を引く。しかし自宅に訪れたドノヴァンの必死の説得により心変わりし、死刑を回避させる。
ウィリアム・トンプキンズ
演 - スティーヴン・クンケン(英語版)、日本語吹替 - 牛山茂検察官。アベルの裁判が検察にとって有利な方向へ進む様子に余裕の表情を見せていたが、予想外の死刑回避に愕然とする。
ウィリアムズ
演 - マイケル・ガストン、日本語吹替 - 楠大典CIAエージェント。秘密保全検査を通ったパワーズら偵察機のパイロットに対し訓示を行い、存在の証を残さないために捕虜にされそうになった場合は機体ごと散るか、1ドルコインに仕込んだ毒針で自害するよう命じる。
ボスコ・ブラスコ
演 - ドメニク・ランバルドッツィ、日本語吹替 - 石住昭彦FBI捜査官。スパイ容疑が掛けられたアベルの後をつけ、彼が滞在しているホテル・レイサムに突入し、ホテルとアトリエの物品を押収する。
ギャンバー
演 - ヴィクター・ヴェルハーゲ、日本語吹替 - 荻野晴朗FBI捜査官。ブラスコと共にホテルへ突入し、スパイ容疑がかかっていることや、アメリカに協力しないならば逮捕することをアベルに伝える。
ダグ・フォレスター
演 - ビリー・マグヌッセン、日本語吹替 - 小林親弘ドノヴァンの部下である若い弁護士。アベルの弁護をドノヴァンが受けることを聞きつけ、彼に助手として裁判の手伝いを任せられる。ドノヴァンの娘のキャロルと付き合っている。
キャロル・ドノヴァン
演 - イヴ・ヒューソン、日本語吹替 - Lynnドノヴァン家の長女。フォレスターと付き合っており、父の手伝いのためにデートをキャンセルされたことを不満に思っている。
ペギー・ドノヴァン
演 - ジリアン・レブリング、日本語吹替 - 宮原永海ドノヴァン家の次女で末っ子。
ロジャー・ドノヴァン
演 - ノア・シュナップ、日本語吹替 - 尾田珠美ドノヴァン家の長男。学校の授業で原子爆弾から身を守る方法を学び、浴室を避難場所にしようとする。
ベイツ
演 - ジョシュア・ハート(英語版)、日本語吹替 - 喜多川拓郎弁護士。保険会社の弁護士であるドノヴァンと交通事故被害者への賠償を交渉する。
イヴァン・シスキン[注 2]
演 - ミハイル・ゴアヴォイ、日本語吹替 - 中博史東ベルリンのソ連大使館二等書記官を装っているKGB東ドイツ駐在官。ヴォーゲルの代理だとしてドノヴァンを応対し捕虜交換の交渉を行うが、プライヤーは東ドイツ政府に逮捕されているため難しいとドノヴァンに話す。
ハラルド・オットー
演 - ブルクハルト・クラウスナー、日本語吹替 - 小島敏彦東ドイツの司法長官。ソ連と東ドイツ双方に交渉を同時進行で行うドノヴァンに対し、アベルと交換するのはプライヤーだけだと伝える。
オットーの秘書
演 - マックス・マウフ(英語版)、日本語吹替 - 稲垣拓哉ドノヴァンが、急用で外出することになったオットーへの捕虜交換に関する言伝を頼む青年。
アリソン
演 - レベッカ・ブロックマン、日本語吹替 - 土井真理ドノヴァンの秘書。予定を伝えたり、彼宛てに送られてくる郵便物の整理などを行う。
マイケル・ヴェローナ
演 - スティーヴ・サーバス、日本語吹替 - さかき孝輔独房に入れられたアベルを交換材料として東ベルリンへ連れて行く人物。
マーティ
演 - スティーヴン・ボイヤー(英語版)、日本語吹替 - 一戸康太朗ドノヴァンの部下。
ソ連のメイン尋問官
演 - メラーブ・ニニッゼ、日本語吹替 - 楠大典裁判後のパワーズを寝かせずに拷問し、U-2の破壊装置の詳細や以前にもスパイ活動をしていたか問いただす。
2番目の尋問官
演 - イワン・シュヴェドフ(英語版)、日本語吹替 - 蜂須賀智隆パワーズにアメリカ政府は助けてくれないと吹き込み、ソ連側へ寝返らせようとする。
検問所の守衛
演 - ミヒャエル・クランツ(ドイツ語版)、日本語吹替 - 新城健ヴォーゲルと一緒にいたドノヴァンを、パスポートの不備を理由として連行する。
ニュースキャスター
演 - ジョン・テイラー、日本語吹替 - 喜多川拓郎裁判の進行状況を報道する。
スタッフ

監督 -
スティーヴン・スピルバーグ

脚本 - マット・チャーマン(英語版)、イーサン・コーエン&ジョエル・コーエン

製作 - スティーヴン・スピルバーグ、マーク・プラット、クリスティ・マコスコ・クリガー

製作総指揮 - ジョナサン・キング、ダニエル・ルピ、ジェフ・スコール、アダム・ソムナー

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