ブリタニカ百科事典
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短い記事(ほとんどが750語以下からなる)のマイクロペディア(小項目事典)12巻、長い記事(2 - 310ページ)のマクロペディア(大項目事典)19巻、そして知識を系統立てる、もしくは概観を示すプロペディア(総論・手引き)1巻である。マイクロペディアは簡単な調べ物やマクロペディアの手引書としての役割を担っている。記事の概観や詳細を知るためにはプロペディアを閲覧することが推奨されている。

ブリタニカはおよそ50万の記事が約4000万語で記述されており、70年以上ほぼ一定に保たれている。1901年以降は米国を拠点に出版されてきたが、主にイギリス英語で書かれている。
歴史詳細は「ブリタニカ百科事典の歴史(英語版)」を参照

過去に版権を持っていたものにはスコットランドの出版社A & C Blackやホレス・エヴェレット・フーパー、シアーズ・ローバック 、ウィリアム・ベントンらがいる。現在は俳優でもあるスイスの富豪ジャッキー・サフラ(英語版)(ジェイコブ・サフラ)がブリタニカ社を所有している。情報技術が進歩し、Encyclopadia Britannica Ultimate Reference Suite やエンカルタウィキペディアのようなデジタル百科事典が台頭してくると紙媒体の需要は少なくなってきた[3]。競争力を維持するためブリタニカ社はブリタニカの高い評価を強調し、販売価格を引き下げた。またCD-ROM版やDVD版、オンライン版などの開発にも取り組んだ。1930年代初頭以来、同社は派生事業も推進している[4][注釈 1]
刊行された版

ブリタニカは第15版まで刊行されており、第3版と第5版には複数巻の追補版が存在する(詳しくはを参照 )。 第10版は第9版に追補版を加えただけのもので、第12版、第13版も第11版に追補版を加えただけのものである。

1985年に発刊された第15版は全面改訂を受けた。2013年の時点で最新のものは未だに第15版である。

歴史を通してブリタニカは2つの目的を持っていた、優れた参考書であることと教材に資することである[5]。1974年、第15版は更なる目標を目指した。全人類の知識を体系化することである[6][7]。ブリタニカの歴史は、経営者の交代、事典の改訂を区切りに5つの時代に分けることができる。
1768年から1826年

最初の時代(初版から第6版まで)ブリタニカはコリン・マックファーカー、アンドリュー・ベル、アーチボルド・コンスタブルら創始者によって出版された。ブリタニカは当初 Encyclopadia Britannica, or, A Dictionary of Arts and Sciences, compiled upon a New Plan として、1768年から1771年にかけてエディンバラで出版された。 チェンバーズの「サイクロペディア」(1728年初版)に影響を受けたドゥニ・ディドロジャン・ル・ロン・ダランベール百科全書(1751年から1772年発刊)に触発された面もあった。ブリタニカの出版は主にスコットランドを基盤としており、スコットランド啓蒙主義(英語版)の不朽の遺産である[8]。この時代にブリタニカはある若い編集者、ウィリアム・スメリによって初版の3巻から、大勢の権威によって書き綴られた20巻へと変わった[9]。この時代には他にもエイブラハム・リース(英語版)の「リース百科事典(英語版)」や コールリッジの「メトロポリターナ百科事典」[10]ディヴィッド・ブリュースターの「エジンバラ百科事典」などが登場し競い合った。19世紀初頭のブリタニカ百科事典には研究の萌芽も含まれていた。例を挙げるとトマス・ヤングのエジプトに関する記事には、ロゼッタ・ストーン(画像)のヒエログリフ解読についても記述されていた。
1827年から1901年

2番目の時代(第7版から第9版)ブリタニカはエジンバラの出版社 A & C Black が管理していた。何人かの寄稿者たちは編集長、特にマクビー・ネピアとの親交を通じて再び執筆に加わったが、他のものはブリタニカの名声に惹かれていた。寄稿者は外国から来るものも多く、中にはその分野における最高の権威もいた。総合索引は第7版で初めてあらわれ1974年まで存続した。最初のイギリス生まれの編集長はトマス・スペンサー・ベインズだった、1880年以降はウィリアム・ロバートソン・スミスが彼を補佐した[11]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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