ブリスベン
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1974年のオーストラリアの日(1974年1月26日-27日)の前の約3週間大雨が続き[5]、この結果、オックスレイ、ブリンバ、ロックレア、クーパルー、トゥーオング、ニューファームなどのブリスベンの多くのサバーブに洪水による被害を出した。またブリスベン・シティー植物園は水没し、この時にブリスベン川のシティー側にマングローブの新しい群落が形成された[6]。2011年のブリスベン洪水(英語版)と2022年のブリスベン洪水(英語版)では、水位は1974年に達しなかったが、郊外を中心に甚大な被害がもたらされた。
都市構造ブリスベン商業中心地区およびブリスベン・シティ植物園(左)ハミルトン地区よりシティを望む

ブリスベン中央業務地区(CBD)はブリスベン川の半島部に位置する。中心業務地区は約2.2km2である。

中心街の道路名はハノーヴァー朝の王室の名前に由来する。ビクトリア女王に敬意を表し名付けられたクイーン・ストリートは、ブリスベンの伝統的な中心街となっている。またクイーン・ストリートには、歩行者専用道路となっているクイーン・ストリート・モールがあり、ショッピング街となっている。クイーン・ストリートに平行する道路名は女性王族の名前(アデレード、アリス、アン、シャーロット、エリザベス、マーガレット、メアリー)にちなみ、またこれらに垂直に並ぶ通りは男性王族の名前(アルバート、エドワード、ジョージ、ウィリアム)に由来している。

シティには1820年代に建設された歴史的な建築物が残っている。ウィッカム公園のオールド・ウィンドミルは1824年に受刑者により建てられ[7][8]、ブリスベンに残っている建築物では最も古い物である。オールド・ウィンドミルは穀物をひくために使われ、受刑者の刑罰として手動で製粉していた。また、1934年4月に南半球で最初にテレビの試験放送を行った場所でもある。この実験的なテレビ報道は世界第二次大戦まで続けられた[7]

1828年に受刑者により建てられたウィリアム・ストリートのコミッサリー・ストアは、穀物倉庫として一部が使われており、移民者のホステルとしても使用され、また記録保管庫としても使われた。カンガルー・ポイント・クリフの近くのブリスベン・タフおよびアルビオン・パーク・レースコースの砂岩で建てられ、現在はブリスベン王立歴史協会の本部となっている。博物館があるほか、小規模の会合、式典などに貸し出されることがある[9][10][11]

シティの人口密度は1平方キロメートルあたり379.4人であり、これはオーストラリアでは高い方でありシドニーの人口密度に匹敵する。しかしながら多くの西洋の都市と同じように郊外の庭付住宅の需要は根強く、ブリスベンの人口は周辺域へと広がりつつあるウィリアム・ジョリー橋よりシティの西側を望む

初期の法律により居住ブロックの最小規模が定められ、その結果、ブリスベンに建築されたテラスハウスは少数にとどまることとなった。アパートメントのような集合住宅はブリスベンでは比較的新しく、1970年以前はシティ近接のサバーブに少数が建設されただけである。近年ではシティおよびシティ近郊の人口密度はアパートメントの増加により高くなっており、シドニーやメルボルンとの差は縮まった[12]。中心業務地区の人口は2004年6月から2009年6月の5年間で約2倍となり[13]、都心回帰の傾向がみられる。

1950年以前の住居はクイーンズランダー(英語版)という様式で建てられていた。トタン切妻屋根と大きなベランダが外観の特徴で、高温多湿の気候に対応した高床式の木造住宅である。現在では珍しくなっているが、郊外で新築物件の供給が行われている。これらクイーンズランダー様式の家は杭('stilt'(竹馬)とも呼ばれる)により高く持ち上げられる。この杭は元々は木材が使用されていたが、近年は鉄筋やコンクリートが使用されることが多い。サウス・イースト・クイーンズランド地域の材木の値段が比較的安いのは、近年まで多くの住居が、ブロックや石材よりもむしろ、木材で建築されることが多かったためである。

ブリスベン市庁舎(英語版)は高さ91mの時計塔を備えており、長年に渡り市内で最も高い建築物だった。現在、ブリスベンには高さ100m以上の建築物は70棟以上あり増加している。最も高いのは2019年に完成したブリズベンスカイタワー(270m)である。
気候ブリスベンの一年間の平均気温と平均降水量のグラフ

ブリスベンはケッペンの気候区分温暖湿潤気候Cfaに属し、夏は湿度が高く暑くなり、冬は乾燥し温暖な気候である[14]。11月から3月までは雷雨がよくあり、また時折、激しい雨、風が伴うことがある。

ブリスベンで記録された最高気温は1940年1月26日の43.2℃である。また、2007年7月19日にはブリスベン空港で記録上初めて氷点下になり、-0.1℃を記録した[15]。2009年8月24日には、冬としては最も気温の高い35.4℃を記録している。最も降水のあった日は1887年1月21日であり、465mmを記録し、この記録はオーストラリアの州都においても最大の記録である。

ブリスベンおよび周辺地域では、2001年から2008年までの間、この100年間で最も記録的な干ばつがあり、2007年8月10日にはダム貯水量が16.9%にまで下がった。


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