ブラック・ダリア_(映画)
演 - フィオナ・ショウ / 日本語吹替 - 高島雅羅大富豪リンスコットの妻。長く病を患っていて余命幾ばくもなく、常にふわふわと夢の中にいるような女性。しかし夫に対しては不満があるらしく、時折ヒステリックに感情をあらわにする。ただそれだけの女性に見えたところ、バッキーがブラック・ダリア事件とスプレイグ家の関係を暴いていくにつれ、徐々に彼女が重要な役割を担っていたことが明らかになっていく。原作ではラモーナ・スプレイグ。
エメリット・リンスコット
演 - ジョン・カヴァノー / 日本語吹替 - 佐藤祐四新興の地主であり大富豪。いわゆる成金で、あちこちに金をばらまき、汚い手も使って伸し上がってきた。傲慢でプライドの高い人物であり、それ故に家族関係は破綻しかけている。娘のマデリンを溺愛している。アイルランド系の移民であり、第一次世界大戦でドイツ軍相手に戦果を上げたと吹聴している。当初はあくまでもマデリンの父に過ぎないと思われていたが、やはりブラック・ダリア事件の真相にバッキーが近づいていくにつれ、彼もまた関係者であったことが暴かれていく。原作ではエメリット・スプレイグ。
マーサ・リンスコット
演 - レイチェル・マイナー大富豪リンスコットの娘、マデリンの妹。母にもマデリンにも似ていない容貌から父に疎まれていたが、類まれなる絵画の才能を持ち、母からは溺愛されて育ってきた。鬱屈した家の環境に対する不満はあるが、同時に家族愛も抱いている、複雑な人物。原作ではマーサ・スプレイグ。
エリス・ルー
演 - パトリック・フィッシュラー地方検事補。政界進出を目論見、そのための手柄とすべくブラック・ダリア事件をセンセーショナルに演出していく。そのために彼女が娼婦まがいの女性だったという事実も次々と握りつぶすなど、事件解決よりも自分が有名になることしか考えていない。市警のやり口に我が物顔で口を挟んで特捜班を組織し、リーとバッキーを自身の手駒として抱え込み、ブラック・ダリア事件の捜査に当たらせる。しかし徐々にその姿勢からバッキーと対立を深めていく。原作ではエリス・ロー。
テッド・グリーン
演 - トロイ・エヴァンスセントラル署の署長。バッキー、リー、ミラードの上司。警察官らしい実直さはあるものの、エリスに抱き込まれ、彼の方針に逆らうことができない。原作ではサッド・グリーン。
シェリル・サッドン
演 - ローズ・マッゴーワン / 日本語吹替 - 朴?美女優志望の少女。エリザベスとかつてルームメイトだった女性リンダ・マーチンの情報をバッキーにもたらす。
ジョージ・ティデン
演 - ウィリアム・フィンレイ大富豪リンスコットのかつての親友であり、現在はその下働きをしている男。かつての事故で顔をはじめ全身に重症を負っている。やはりアイルランド系移民であり、物語においては極めて重要な役割を担っていたことが明らかになる。原作ではジョージィ・チルデン。
スタッフ
監督:ブライアン・デ・パルマ
脚本:ジョシュ・フリードマン
撮影:ヴィルモス・スィグモンド
編集:ビル・パンコウ
美術:ダンテ・フェレッティ
衣装デザイン:ジェニー・ビーバン
作曲:マーク・アイシャム
その他・備考
元々はデヴィッド・フィンチャーが監督するはずの企画だった(ちなみにフィンチャーはこの後、当作品のテーマと同じく、別のある未解決事件を描いた『ゾディアック』を手掛けている)。また、ブランチャード役にはマーク・ウォールバーグがキャスティングされていたが降板。劇中音楽の作曲もジェームズ・ホーナーが手掛ける予定であった。
撮影は2005年4月より開始された。ロケーション撮影はロサンゼルスとブルガリアで行われた。
原作はバッキー、リー、ケイら3人の友情関係の構築から、ブラック・ダリア事件の発生とリーの失踪による破局、そしてリーの死を知ったバッキーが周囲を省みることなく泥沼へ沈むように事件の真相に迫り、ロサンゼルス市警の腐敗、親友の過去、スプレイグ家の闇、そして事件の犯人と対決するまでを描いた数年間の物語となっている。またこの過程においてバッキーはエリザベス・ショートの過去を追いかけ続け、彼女がどのような人生を歩んできたかを知り、(バッキー個人の想像であっても)彼女を1人の人間として理解する部分に重点が置かれている。映画版ではこれらの真相はそのままに、3人が友情を結ぶまでの物語や市警の腐敗に関するエピソード、そしてエリザベス・ショートの過去についてをカットした大幅な短縮が図られており、バッキーがリーの死を目撃するなどの改変がなされ、あくまでもブラック・ダリア事件の真実とリーの過去に焦点を絞っている。
脚注^ a b “The Black Dahlia (2006)” (英語). Box Office Mojo. 2010年2月9日閲覧。
^ “映画 ブラック・ダリア”. allcinema. 2013年9月25日閲覧。
関連項目
L.A.コンフィデンシャル - LA4部作の第3作。本作の9年前に映画化された。
外部リンク
⇒公式ウェブサイト(英語)
⇒東宝東和による情報ページ(日本語)
ブラック・ダリア - allcinema
⇒ブラック・ダリア - KINENOTE
The Black Dahlia - オールムービー(英語)
The Black Dahlia - IMDb(英語)
Black Dahlia, The - TCM Movie Database(英語)
The Black Dahlia - Rotten Tomatoes(英語)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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