著名なブラック・ユーモアの作家として認知されているのはロアルド・ダール[7]、トマス・ピンチョン[3]、カート・ヴォネガット[3]、ウォーレン・ジヴォンとジョセフ・ヘラー[3]、フィリップ・ロス[3]が挙げられる。また他のユーモア同様にコメディ・ドラマとも切り離せない以上、役者でもそうしたブラックジョークを持ち味とする者達が現れた。後にダスティン・ホフマン主演で映画化もされた伝説的な風刺家レニー・ブルース[4]をはじめ、ジョージ・カーリン、ビル・ヒックス、クリス・モーリス、モンティ・パイソンが挙げられる。
アフロアメリカンのリチャード・プライヤーは、黒人社会をネタにした、しゃべりだけのアルバムを発表したが、このアルバムは黒人サークル内で大人気となり、ヒット作となった[8]。ドラマ・舞台・映画・小説・漫画・ゲームなどでもジャンルとして、ブラック・ユーモアは積極的に用いられてきた歴史がある。スタンリー・キューブリックが1964年に製作した『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』は核開発をテーマにした強烈な風刺とユーモアの映画である[3]。ブラックユーモアは欧米など多くの国で親しまれてきたが、イギリスでも好まれており、様々な文化で優れた作品例が育まれてきた歴史がある(開祖と見なされるジョナサン・スウィフトもアイルランド人である)。
ブラックジョークは常に通用するとは限らない。明治大学名誉教授で文学者のマーク・ピーターセンは「日本に来て間もない頃、岡山県の小さな村の飲み屋で『どうして東京から来たのか』と女性に聞かれて『この頃、サツがうるさくて、しばらく町を出ようと思って……』とふざけて答えたところ、テーブルがシンとし、女性は私の視線を避けて当惑したように店を見回しただけである」と、ブラックジョークに関する失敗談を自著で明かしている[9]。
脚注[脚注の使い方]^ a b https://books.google.es/books?id=L7jEg8rQZoUC
^ a b ⇒Lezard, Nicholas (2009-02-21).
^ a b c d e f ⇒http://www.encyclopedia.com/doc/1E1-blackhum.html