ブラジル
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時間帯UTC(-2 ? -5) (DST:なし[注記 1])
ISO 3166-1BR / BRA
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国際電話番号55
^ 2019年をもって夏時間を廃止。

ブラジル連邦共和国(ブラジルれんぽうきょうわこく、ポルトガル語: Republica Federativa do Brasil)、通称ブラジルは、南アメリカに位置する連邦共和制国家。首都はブラジリア

南米大陸で最大の面積を占め、ウルグアイアルゼンチンパラグアイボリビアペルーコロンビアベネズエラガイアナスリナムフランス領ギアナと国境を接しており、南米諸国で接していないのはチリエクアドルだけである。東は大西洋に囲まれている。また、大西洋上のフェルナンド・デ・ノローニャ諸島、トリンダージ島、マルティン・ヴァス島、サンペドロ・サンパウロ群島もブラジル領に属する。その国土面積は日本の約22.5倍で[1]アメリカ合衆国よりは約110万km2小さいが、ロシアを除いたヨーロッパ全土より大きく、インドパキスタンバングラデシュの三国を合わせた面積の約2倍に相当する。
概要

ブラジルは、26の州と連邦管区の連合で構成されている。同国は南アメリカ大陸最大の面積を擁する国家であると同時にラテンアメリカ最大の領土・人口を擁する国家で、面積は世界第5位である。また、人口世界第5位でもある。7,491km(4,655mi)の海岸線を保有している[4]。大陸の陸地面積の約半分をカバーしており[5] 、大陸内に在るアマゾン盆地には多様な野生生物(英語版)、さまざまな生態系(英語版)、および多数の保護された生息地(英語版)にまたがる広範な天然資源の中心地である広大な熱帯林が含まれている。この独得な環境遺産の存在は、ブラジルを17のメガダイバーシティ諸国(英語版)の第1位に位置付け、傍ら森林伐採などの人為的変動による環境悪化が気候変動(英語版)や生物多様性の損失などの地球規模の問題へ直接影響を与えるため、世界的に大きな関心の対象となっている。

また、南北アメリカ大陸で唯一のポルトガル語圏の国であり、同時に世界最大のポルトガル語使用人口を擁する国でもある。公用語もポルトガル語である。

更に、ラテンアメリカ最大の経済規模であり、同時に世界で13番目の経済規模でもある(2022年4月現在)。同国は北部が赤道直下で、全体的に海流などの影響もあり気候は大変温暖である[6]。最大都市はサンパウロ

世界中からの大量移民(英語版)が幾世紀も続いており、世界で最も多文化および民族的に多様な国家の1つであり[7][8]、そしてローマカトリック教徒が人口の過半数を占める国家(英語版)となっている。

現在のブラジルの領土には、1500年にポルトガル帝国によって発見された土地を主張した探検家ペドロ・アルヴァレス・カブラルが上陸する前に、多くの部族国家が存在していた。ブラジルは、帝国の首都がリスボンからリオデジャネイロへ移された1808年までポルトガルの植民地(英語版)であった。1815年、同植民地はポルトガル連合王国、ブラジル連合王国、アルガルヴェ連合王国の成立により王国の地位に昇格した。独立は1822年にブラジル帝国の創設によって達成され、国家は立憲君主制議会制の下で統治された単一国家へと転身した。1824年に最初の憲法が批准されると、二院制の議会が設立され、現在の国民会議の原型となった。そして1888年に奴隷制が廃止された。軍事クーデター後の1889年には共和制への移行(英語版)で共和制国家となった。1964年には軍事独裁政権(英語版)が出現し、1985年までその政権による統治が続いたものの、以降は文民統治が再開されることとなった。1988年に制定されたブラジルの現行憲法は、民主的な連邦共和国と定義している[9]
国名ブラジルの人口分布図(2000年)

正式名称はポルトガル語で、Republica Federativa do Brasil ポルトガル語発音: [xe?publika fede?a?t?iva du b?a?ziw](ヘプブリカ・フェデラチヴァ・ドゥ・ブラズィウ 聞く)。通称 Brasil(ブラズィウ 聞く)。「ブラジル」という読みはポルトガル本国などで使われるイベリア・ポルトガル語での発音であり、ブラジル・ポルトガル語での発音にもっとも近いカタカナ表記は「ブラズィウ」である。

公式の英語表記はFederative Republic of Brazil (フェデラティヴ・リパブリク・オヴ・ブラズィル)。通称 Brazil(ブラズィル 聞く)。ポルトガル語では Brasil と綴られるが、英語では Brazil と綴られる。ただし、首都のブラジリアについては英語でも Brasilia と表記される。

日本語の表記はブラジル連邦共和国、通称ブラジル。漢字表記では伯剌西爾か伯国[10][11]となり、伯と略される。ただし中国においては巴西(バーシー)と表記される。

国号のブラジルは、樹木のパウ・ブラジルに由来する。もともと、この土地は1500年にポルトガル人ペドロ・アルヴァレス・カブラルが来航した当初は、南米大陸の一部ではなく島だと思われたために「ヴェラ・クルス(真の十字架)島 ( Ilha de Vera Cruz )」と名づけられたが、すぐにマヌエル1世の時代に「サンタ・クルス(聖十字架)の地 ( Terra de Santa Cruz )」と改名された。

その後、あまりにもキリスト教的すぎる名前への反発や、ポルトガル人がこの地方でヨーロッパで染料に用いられていたスオウに似た木を発見すると、それもまた同様に染料に使われていたことから、木をポルトガル語で「赤い木」を意味する「パウ・ブラジル」(ブラジルボク)と呼ぶようになり、ブラジルボクのポルトガルへの輸出が盛んになったこともあり、16世紀中にこの地はブラジルと呼ばれるようになった。

1822年ブラジル帝国(Imperio do Brasil)として独立し、1889年の共和革命以降はブラジル合衆国(Estados Unidos do Brasil)を国名としていたが、1967年に現在のブラジル連邦共和国に改称した。
歴史詳細は「ブラジルの歴史」を参照
先コロンブス期ブラジルのインディオ

ブラジルの最初の住民は、紀元前11000年[注釈 1]ベーリング海峡を渡ってアジアからやって来た人々(狩人)だった。彼らは紀元前8000年ごろ、現在のブラジルの領域に到達した[注釈 2]。現在のブラジルとなっている地に遠く離れたタワンティンスーユ(インカ帝国)の権威は及ばず、この地には、のちにヨーロッパ人によって「インディオ」(インディアン)と名づけられる、原始的な農耕を営むトゥピ族(英語版)・グアラニー族アラワク族系の人々が暮らしていた。


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