Hippopotamus terrestris
Linnaeus, 1758[4]
和名
アメリカバク[5][6]
英名
Brazilian tapir
Lowland tapir
South American tapir[7]

アメリカバク（Tapirus terrestris）は、奇蹄目バク科バク属に分類されるバク。別名ブラジルバク[6]。
分布

アルゼンチン、エクアドル、ガイアナ、コロンビア、スリナム、パラグアイ、ブラジル、仏領ギアナ、ベネズエラ、ペルー、ボリビア[2]
形態

体長オス204センチメートル、メス221センチメートル[4][7]。肩高77 - 108センチメートル[4][7]。体重150 - 250キログラム[7]。全身は短い体毛で被われる。咽の体毛は淡褐色。頚部の毛はやや鬣状に伸長する。

出産直後の幼獣は体重3.2 - 5.8キログラム。幼獣は全身濃褐色の体毛に白い縦縞が入る。
分類
Tapirus terrestris terrestris
ガイアナ、スリナム、ブラジル、仏領ギアナ[7]
Tapirus terrestris aenigmaticus
エクアドル東部、コロンビア東部、ペルー北東部[7]
Tapirus terrestris colombianus
コロンビア北部[7]
Tapirus terrestris spegazzinii
アルゼンチン北東部、パラグアイ、ブラジル南東部、ボリビア東部[7]
生態

水辺の森林や湿地に生息する。種小名 terrestris は「大地の」の意。群れは形成せず、単独もしくはペアで生活する。木などに尿を噴きつけ縄張りを主張する。夜行性で、昼間は茂みの中などで休む[7]。水浴びを好み泳ぎや潜水も上手く、5分以上水中に潜ることができる。

食性は植物食で、草、木の葉、小枝、樹皮、果実、水草などを食べる[7]。捕食者はジャガー・ピューマ・ワニなどが挙げられる[4][7]。外敵に襲われると水や藪の中へ逃げ込む[7]。

繁殖様式は胎生。発情周期は50 - 80日で、発情期間は48時間[7]。周年繁殖し、妊娠期間は335 - 439日[7]。1回に1頭の幼獣を産む[7]。授乳期間は生後6 - 8か月[7]。メスは生後2 - 3年で性成熟する[7]。飼育下での寿命は35年[7]。
人間との関係

生息地では食用にされることもあり、皮は紐や鞭として利用された[7]。

森林伐採による生息地の破壊、家畜との競合、食用の狩猟などにより生息数は減少している[2]。
画像

幼獣

参考文献[脚注の使い方]^ Appendices I, II and III< ⇒http://www.cites.org/>（accessed December 15, 2015）
^ a b c Naveda, A., de Thoisy, B., Richard-Hansen, C., Torres, D.A., Salas, L., Wallance, R., Chalukian, S. & de Bustos, S. 2008. Tapirus terrestris. The IUCN Red List of Threatened Species 2008: e.T21474A9285933. doi:10.2305/IUCN.UK.2008.RLTS.T21474A9285933.en. Downloaded on 15 December 2015.