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ブラウン管(ブラウンかん)は、電子銃から電子ビームを蛍光面に照射し、発光させて図像を表示する、陰極線管(cathode-ray tube, CRT)と呼ばれる種類の真空管を応用した装置である。名称は、発明者であるドイツのカール・フェルディナント・ブラウンに由来する。
概要パソコン用のブラウン管ディスプレイ
ビデオモニター、テレビ受像機、コンピュータなどのディスプレイやオシロスコープなどの用途があり、かつては一般家庭でも用いられた。当時はテレビの代名詞のように扱われることもあり、庶民には手の届かない世界として映画スターを指す「銀幕のスター」と対置されたように、華やかなテレビの世界などを指して「ブラウン管のスター」「ブラウン管の向こう?に」と表現されることもあった。
YouTubeの Tube はブラウン管に由来しており[1]、YouTubeのロゴマークは、ブラウン管テレビの画面が丸みを帯びた四角形をしていたことに由来している[2]。 ファンネル(漏斗)と呼ばれる真空管内で、電子銃により電子ビームを発射する。陽極に印加された高い電圧により電子は加速され、蛍光物質を塗布した蛍光面に衝突し発光する。電子ビームは、電界または磁界により偏向され、蛍光面を走査する。偏向するための電磁石のことをヨーク(yoke、ヨークコイル)と言う。 ビデオモニターやディスプレイでは管面全体を走査線(ラスタ)とよぶ固定パターンでスキャンしつつ、映像信号の輝度成分に従って電子ビームの強さを変調する。このように、画面上の任意の点の明るさを制御することにより画像を作り上げている[3]。オシロスコープでは、電子ビームの強さは一定の設定値に保ち(=輝度一定)、ビームを任意に動かして描画する。通常、水平偏向は一定時間毎ないし何らかのトリガで一定速度で走査し、垂直偏向は入力信号の電圧に対応するように走査する。 オシロスコープ用のブラウン管はテレビのものより細長く、電界により偏向させる。これは、電界偏向(静電偏向)のほうが磁界偏向よりも高い周波数で走査を行えるためである。電界偏向では磁界偏向に比べてビームを偏向するにあたっての印加電圧が低くできる反面、ブラウン管を大きくした場合など広い範囲の偏向を行うには不向きという側面もある。また、静電偏向型は大型化、薄型化した場合、高電圧化させる必要がある事も不利な理由である。但し、電源電圧の変動に関しては磁界偏向よりも耐性がある。 初期のレーダー表示装置では、パラボラアンテナの向きと同期して放射線状に電子線を走査し表示を行う。 レーザー光線を用いて大気中の微粒子をスクリーンとし、文字や図形を表示する手法があるが、それと同様に、ビームの方向を自由に制御し、文字、図形を一筆書きのように表示する。 カラーブラウン管では、各々光の三原色の赤(R)・緑(G)・青(B)に発光する3色の異なる蛍光物質を使い、方形や円状(シャドーマスク管)または直線状(アパーチャーグリル管やスロットマスク管)に密集して配置する[4]。電子銃がRGB各色に対応して3本あり[4]、各電子銃は対応するRGB各1色のドット(蛍光体)にのみ電子線を発するようにする。
動作原理
走査方式日本陸軍電探用ブラウン管、静電偏向型
ラスタスキャン詳細は「ラスタースキャン」を参照
ラジアルスキャン
ベクタースキャン詳細は「ベクタースキャン」を参照
多色表示の方法ブラウン管による表示の波長スペクトラム