ブライアン・デネヒー
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1977年から、『刑事コジャック』、『M*A*S*H』、『ダラス』などのテレビドラマにゲスト出演し、『ミスター・グッドバーを探して』の外科医という小さな役で映画デビュー。以後、テレビドラマへのゲスト出演のほか、単発のテレビ映画では主演も務めるようになり、『タッチ・ダウン』、『ファール・プレイ』、『10』などの映画にも出演、端役ながらそれぞれに違った役柄を次々にこなしてゆく。

1982年、アクション映画『ランボー』に出演、シルヴェスター・スタローンを追う保安官役で強烈な印象を残し、以降『ネバー・クライ・ウルフ』、『コクーン』、『シルバラード』、『F/X』などに出演し、大作、話題作に欠かせない名バイプレイヤーとなる。身長188cm、体重100kg超という堂々たる体躯でその存在感を示した。

1987年には、ピーター・グリーナウェイ監督の『建築家の腹』に主演、"デネヒーの演技のショー・ケース"と評され、シカゴ映画祭最優秀主演男優賞を受賞。

舞台でも、1986年シカゴのグッドマン・シアターで『ガリレオ』に主演、他国での公演も行ったピーター・ブルック演出の『桜の園』にロパーヒン役で出演(日本公演には出演しなかった)するなど、1980年代に最も活躍した映画俳優の一人となった。

1990年代に入っても、『ブルーヒート』、『推定無罪』、『F/X2 イリュージョンの逆転』等に出演するが、活躍の場は映画からテレビへと移っていく。1993年からは、シカゴの警察官を主人公にしたHBO制作のクライム・ミステリー『Jack Reed』シリーズで初めて製作総指揮を務め、1994年には同シリーズで監督デビューを飾った。その後も数本の監督・脚本・主演のテレビ映画を製作している。また、同時期から舞台活動を活発化させ、1992年にはユージン・オニールの『氷人来たる』に主演。以後、オニール作品の上演は彼のライフワークとなってゆく。1998年、初演から50周年記念上演となったアーサー・ミラー原作の『セールスマンの死』で主人公ウィリー・ローマンを演じ、シカゴ公演の後、ブロード・ウェイ公演も成功させ、初のトニー賞を手にしたほか、2000年には自らが製作総指揮を務めたテレビ映画版でもウィリー・ローマンを演じ、2005年にはロンドン公演も果たした。

2003年には、ヴァネッサ・レッドグレーブとともに『夜への長い旅路』で2度目のトニー賞を受賞した。その後も、2007年には『Inherit the Wind』(クリストファー・プラマー共演)、『マイ・フェア・レディ』にイライザの父親役で出演。2009年には『楡の木陰の欲望』でイフレイムを演じ、2010年1月には、シカゴのグッドマン・シアターでサミュエル・ベケットの『クラップの最後のテープ』とユージン・オニールの『ヒューイ』という2作品に同時に主演するなど、精力的な舞台活動を続けていた。

2020年4月15日、コネティカット州ニューヘイブンにて逝去。81歳没。死因は自然死[1][注 1]。逝去は実父がかつて勤務していたAP通信によって報じられた[3]

実在の連続殺人犯ジョン・ウェイン・ゲイシーを演じた『To Catch a Killer』や、トニー賞を受賞した『セールスマンの死』などで6度、エミー賞にノミネートされていたが受賞歴のないままこの世を去る結果になった。
私生活

私生活では、1959年に結婚、三女をもうけるが1974年離婚。三人の娘のうち、キャスリーンとエリザベス(英語版)は女優になり、それぞれ『ブルーヒート』、『Jack Reed: A Search for Justice』で共演している。1988年に映画の撮影中に知り合った衣装デザイナーの女性と再婚[2]、一男一女を養子に迎えている。


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