フレイヤ
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夫はオーズ[10][11](おそらくアース神族)。フノス[12][11]ゲルセミ[11]という娘がいる。オッタル[13]という人間の愛人がいる。
所有物

フレイヤの住む館はフォールクヴァングといい、その広間セスルームニルは広くて美しいといわれており、そこで戦死者を選び取るとされている[14][15]

ブリーシンガルの首飾り[16]もしくはブリージンガメン[3]という、神をも魅了する黄金製(もしくは琥珀製)の首飾りを所持している。
動物との関わり

が多産であることから、豊饒の女神であるフレイヤの聖獣とされている。

フレイヤは2匹の巨大な猫が牽く車を持っており、移動手段としている[15][17]。古ノルド語でそれぞれ蜂蜜と琥珀を意味するベイグルとトリエグルという名前が知られているが、ダイアナ・ルシル・パクソンの小説で登場した創作である。ヒルディスヴィーニというも持っていてこれに乗って移動することもある。愛人のオッタルが変身した姿ともいわれている[18]

フレイヤ自身が動物に変身することがある。フレイヤは夜になると、牝山羊に変身して牡山羊と遊ぶという。他に着るとに変身できる鷹の羽衣をもっており、この羽衣は何度かロキに貸している。
主なエピソード
愛を司る女神

性に関しては奔放でだらしない面があり、首飾りを手に入れる際も、製作した4人の小人たちに求められるまま、4夜をともに過ごしたとされる[19]。人間や神々の中にも多くの愛人がいたという。特にお気に入りだったのが人間の男性オッタルで、彼を猪に変身させてそれに乗って移動することもあったという。そのためか、夫オーズに去られている。

フレイとも関係を持った事があるが、ヴァン神族において近親婚は日常的に行われる。『古エッダ』の『ロキの口論』においても、ロキから、フレイヤが兄と一緒にいるときに神々が乱入したことを指摘されている[20]

人間が恋愛問題で祈願すれば喜んで耳を傾けるともいわれている[15]

名前の類似からフリッグ(別名フリーン)と混同されやすい。また、愛の女神という点で、ローマ神話ウェヌスと同一視されることもある。
豊穣の女神

兄のフレイと共に豊穣神としてアース神族の最重要神とされる。

霜の巨人からしばしば身柄を狙われている。たとえば、破壊されたアースガルズの城壁の建設を請け負った石工は、正体が山の巨人であったが、報酬として望んだのはフレイヤと太陽と月であった[10][21]。また、巨人スリュムがアース神のトールの持つ最強の武器を盗み、返却の条件として出したのは自身とフレイヤとの結婚であった[22]。巨人フルングニルヴァルハラ宮内で酒に酔った時は、フレイヤとシヴだけを自分の国へ連れて行き後は皆殺しにするなどと豪語した[23]
死者を迎える女神

『古エッダ』や『ギュルヴィたぶらかし』では、戦場で死んだ勇敢な戦士を彼女が選び取り、オーディンと分け合うという記述がある。なぜ彼女が主神と対等に戦死者を分け合うとされているのか、理由ははっきりしていない。戦死者をオーディンの元へ運ぶのはワルキューレの役割であるため、フレイヤが彼女たちのリーダーだからと考える研究者もいる。あるいはフレイヤとオーディンの妻フリッグ(別名フリーン)は同じ女神の別の時期の名前であって2人は同一人物だった可能性もあるという。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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