フランス系カナダ人
[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]

ヌーベルフランスはその後に発展を続け、最盛時の1712年には北はハドソン湾から南はメキシコ湾まで、東はニューファンドランド島から西はスペリオル湖まで領土を拡張した[4]。しかし、1763年に締結されたパリ条約でフランスはカナダを含めて北アメリカの植民地統治を諦め、その領土をイギリスに譲渡した[5]

イギリスは1791年に、組み込んだケベック植民地をそれぞれ独自の議会を持つアッパー・カナダローワー・カナダに分割統治する体制に変更した[6]。この二つの政体は1837年に勃発したローワー・カナダの反乱(英語版)が鎮圧された後、1841年に単一の政体に統一された[7]。1840年代に入ると、フランス系カナダ人は少数派になったばかりでなく、経済的弱者として苦しむようになる[8]

1840年代から1930年代にかけて、約90万人のフランス系カナダ人がカナダを去ってアメリカ合衆国に、とりわけニューイングランド地方に移住した(ケベックからのディアスポラ(英語版))[9]

1969年に発効した公用語法(英語版)によって英語フランス語の二言語が公用語と規定され[10]1974年にはケベック州でフランス語を唯一の公用語とする宣言が行われた[11]。また、ニューブランズウィック州ユーコン準州ノースウエスト準州ヌナブト準州ではフランス語は公用語の一つとなっている[12]
人口と分布

次の表はフランス人を祖先に持つと回答したカナダの各行政区画の住民総数のデータである。2011年の国勢調査(英語版)に基づく。

州または準州フランス系
住民の割合フランス系
住民の人口
ケベック州[13]29.2%2,256,600人
オンタリオ州[14]10.8%1,363,370人
アルバータ州[15]11.1%396,230人
ブリティッシュコロンビア州[16]8.5%369,425人
ニューブランズウィック州[17]27.2%199,970人
ノバスコシア州[18]17.0%154,130人
マニトバ州[19]12.6%147,810人
サスカチュワン州[20]12.2%122,655人
プリンスエドワードアイランド州[21]21.1%28,950人
ニューファンドランド・ラブラドール州[22]5.7%28,845人
ユーコン準州[23]13.1%4,380人
ノースウエスト準州[24]9.4%3,820人
ヌナブト準州[25]3.3%1,045人

文化ケベック州の「一時停止」の標識

カナダ東部の沿岸地域のアカディアノバスコシア州ニューブランズウィック州プリンスエドワードアイランド州を含む地域)に定住したフランス人入植者の子孫はアカディア人(英語版)と呼ばれている[26]。このアカディア人とフランス系カナダ人の圧倒的多数を占めるケベック人(英語版) はそれぞれ相互に自分達とは異なる民族と考えており、民族の祭日は別の日に祝うし、別々の民族の旗も持っている[27]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:63 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef