今日、日本で「フォークソング」「フォーク」と呼ばれるものは、1950年代後半にアメリカで他の音楽ジャンルと共に興ったリバイバル現象
主なフォークソング
我が祖国(英語版) (This Land Is Your Land) - ウディ・ガスリー
ウイ・シャル・オーバーカム - ピート・シーガー
風に吹かれて (Blowin' in the Wind) - ボブ・ディラン
孤独の旅路(英語版) (Heart of Gold) - ニール・ヤング
特に著名なアーティスト
ボブ・ディラン
ニール・ヤング
ウディ・ガスリー
ピート・シーガー
ビクトルハラ
ジョニ・ミッチェル
ディック・ゴーハン[30]
ユアン・マッコール
ニック・ジョーンズ
ゴードン・ライトフット
レッドベリー
リッチー・ヘヴンス
ランブリン・ジャック・エリオット
キングストン・トリオ
ブラザーズ・フォア
マーティン・カーシー
リチャード・トンプソン
ジョーン・バエズ
フィル・オクス
ニュー・クリスティ・ミンストレルズ
フェアポート・コンヴェンション
メラニー・ソフィカ
モダン・フォーク・カルテット
ジュディ・コリンズ
アーロ・ガスリー
ウィーヴァーズ
バック・オウエンス
ペンタングル
バフィー・セント・メリー
イービー・サンズ
サンディ・デニー
イライザ・カーシー
日本のフォーク
「フォークソング」「フォーク」
「英語で"フォークソング"はもともと民謡の意」と説明されることが多い[出典 19]。ドイツ語の「volkslied」、また英語の「folk song」の訳語として明治期から用いられるようになった言葉という[32]。町田嘉章・浅野建二著『日本民謡集』(1960年初版、岩波書店)の中で浅野は「フォークソング=民謡という訳が生まれた明治時代には、ありとあらゆる大衆音楽を民謡と分類していたことがある」と解説している[34]。つまり日本にもアメリカにも当時はまだ音楽ジャンルがたくさん無く、フォークソングを表す適切な言葉が無く、フォークソング=民謡と訳し、これが今日まで残っているものと考えられる[35]。今日日本で言う「フォークソング」「フォーク」と「日本の民謡」は全く違うため[出典 20]、日本のフォークソングは日本の民謡とは別のものと考えた方がよい[出典 21]。全国新聞の記事で、音楽ジャンル名としての「フォーク」という言葉の使用は『朝日新聞』夕刊1962年4月6日付の「音楽評」「清潔な魅力 ブラザース・フォアの民謡」という記事が初出と見られている[32]。「フォーク」という言葉の浸透については、1950年代において「フォークダンス」の導入と普及も影響があるのではないかという見方もある[32]。日本の「フォークソング」「フォーク」は、1960年代前半にブームとなった生ギターを中心としたアコースティックな音楽[36]が入口ではあったが[33]、実際にはリズム・アンド・ブルースやカントリーミュージック、ロックなど、他のアメリカンポップスに交じって日本に流れ込んできた大衆音楽の影響も受けている[出典 22]。デビュー時に"フォーク歌手"と呼ばれ、自作の歌でその後の音楽界に大きな影響を与えた吉田拓郎は[出典 23]、1960年代の広島でのアマチュア時代にはロックバンド(R&Bバンド)を組んでおり[出典 24]、フォークソングのみならず、多様な音楽ジャンルからの影響が知られており[出典 25][注釈 1]、また井上陽水はビートルズマニアとして知られ[出典 27]、ボブ・ディランを本格的に聴いたのはプロデビュー以降に小室等に薦められたからで[出典 28]、泉谷しげるに至っては「もともとローリング・ストーンズに憧れて音楽を始めて、機材が要らないし、儲かりそうだとフォークを始めた」と話している[56]。加川良も「リバプールサウンドが好きで、学生時代はずっとロックバンドのボーカルをやっていた」と[57]、なぎらけんいちは「フォークを選んだのは、ただ単にエレキギターが買えなかったこと。それにアンプも高かったから」と述べている[57]。