現存する日本最古のフェルトは、正倉院所蔵の毛氈(もうせん)である。奈良時代に新羅を通じてもたらされたとされる。近世以後は羅紗・羅背板なども含めて「毛氈」と呼ばれるようになるが、中国や朝鮮半島のみならず、ヨーロッパからも大量の毛氈が輸入され、江戸時代後期には富裕層を中心とした庶民生活にも用いられるようになった。現在でも、畳大の大きさに揃えられた赤い毛氈は緋毛氈(ひもうせん)と呼ばれ、茶道の茶席や寺院の廊下などに、和風カーペットとして用いられている。 工業製品としては帽子や敷物、履物、緩衝材、吸音材、断熱材、自動車の内装材に利用されている[1]。フェルトは紡績(ぼうせき)織布などの工程を省いてシート状に加工できることから、低コストで生産できる製品である[1]。
工業製品としてのフェルト
脚注^ a b 工業?繊維製品?
参考文献
道明三保子/著「フェルト」『世界大百科事典 24』より(平凡社、1988年)ISBN 4-582-02200-6
八杉龍一ほか/編『岩波生物学辞典 第4版』(岩波書店、1996年)ISBN 4-00-080087-6
北村哲郎/著「毛氈」『国史大辞典 13』より(吉川弘文館、1992年)ISBN 4-642-00513-7
小泉和子/著「毛氈」『日本史大事典 6』より(平凡社、1994年)ISBN 4-582-13106-9
関連項目.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、フェルトに関連するカテゴリがあります。
毛織物
羊毛フェルト - 手芸として行われる
フェルトペン - サインペン、マジックペンなどの商品名でも知られる。
帽子屋 - 18世紀頃にフェルトの処理に水銀が使われていた。当時は無害と考えられていたが、水銀中毒となった帽子屋が見られるようになり、ドイツでHutmachersyndrom(ドイツ語版)と呼ばれたり、イギリスで Mad as a hatterという慣用句が生まれた。ルイスキャロルのマッドハッターはそういった事情から生まれた。
外部リンク
⇒フェルト
西潟義雄、「フェルトの研究」 『繊維工業学会誌』 1941年 7巻 12号 p.593-621, doi:10.11524/fiber1935.7.593
西潟義雄、「二枚さきフェルトの研究」 『繊維工業学会誌』 1945年 1巻 10-12号 p.623-629, doi:10.2115/fiber.1.623
表
話
編
歴
被服(洋服)の部位と素材
被服の部位
袖ぐり(英語版)
襟
襟カラー
カラーステイ
デタッチャブルカラー(英語版)
袖口
ダーツ(英語版)
見返し(英語版)
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ラペル
ゴアー(英語版)
ヘム(縁)(英語版)
裏地
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