カナダのオンタリオ州にあるレイクフィールド・カレッジ・スクール(英語版)(Lakefield College School)を卒業後、マドリード自治大学で法律を学んだ。のちジョージタウン大学に留学している(ジョージタウン大学では、ギリシャ王国最後の王太子で母方の従兄であるパウロスとルームメイトだった)。
フアン・カルロス1世同様スポーツマンとして知られ、1992年、バルセロナオリンピックの時にはヨットの選手として出場したほか、開会式で旗手を務めた。2メートル近い長身でも知られる[2]。
2004年5月22日、国営TVキャスターのレティシア・オルティスと結婚。2005年10月31日に長女レオノール(現アストゥリアス女公)が、2007年4月29日に次女ソフィアが誕生した。
2005年6月2日、レティシアと共に結婚後初めて日本を訪問、皇居での晩餐会に出席した。6月5日、「愛・地球博」を訪れた。
2006年6月14日、FIFAワールドカップ ドイツ大会で、スペイン代表の本大会初戦であるウクライナ戦を夫婦で観戦した。またスペイン代表が初優勝した2010 FIFAワールドカップ・決勝も観戦している。
2008年にはウィンブルドン選手権の男子シングルスを夫婦で観戦した。自国のラファエル・ナダルが優勝を決めたときは、ボックス席から降り、ナダルの手を握り祝福した[3]。 国民からは人気があり、2013年3月にスペイン紙が行った世論調査では、父フアン・カルロス1世について過半数が「支持しない」と回答したのに対し、フェリペは「支持する」が61%、「支持しない」が33%と高い支持率を示した[4]。そのため、父フアン・カルロス1世に代わって、フェリペが即位することがこの時期から検討されてきた[5]。 2014年6月2日、フアン・カルロス1世の退位
即位
国会下院で行われた即位式に臨み、即位宣誓をするフェリペ6世
スペイン王室のレガリア
なお、スペイン国民は、王室の存続を問う国民投票が実施されたら、49%がフェリペ王太子の即位を支持、36%が共和制への移行に投票すると回答している[11]。
夫妻はお忍びでコンサートや大衆レストランを訪れて一般席でコンサートや食事を楽しむなど謙虚な振る舞いで知られ、前国王の様々な不祥事(「フアン・カルロス1世 (スペイン王)#譲位」参照)で2014年に5割を切った世論調査での王室支持率は6割程度へ回復している[12]。 2017年(平成29年)4月4日から7日、レティシア王妃と共に、国王に即位してから初めて国賓として日本を訪問した。陸上自衛隊特別儀仗隊による儀仗実務を受けた。儀仗後、皇居宮殿竹の間での天皇明仁と皇后美智子(いずれも当時)との会見をした際、 来日直前の3月27日に栃木県那須郡那須町で雪崩が発生し、県立大田原高等学校の生徒ら多数が死亡した事故が発生したことに関し、スペイン国王フェリペ6世は天皇明仁に「お見舞いの言葉」を送り、天皇は感謝の意を示した[13]。 その後、宮中晩餐会、内閣総理大臣主催夕食会に出席した。宮中晩餐会の席上、天皇は「フェリペ6世がアストゥリアス公だったとき、2011年の「アストゥリアス皇太子賞(平和部門)」を「フクシマ50」に授賞したこと」に言及し、「我が日本国民は励まされた」と感謝の意を表した[14]。4月7日には、天皇明仁及び皇后美智子(当時)とともに東海道新幹線の臨時特別列車で静岡県静岡市を訪問。静岡県地震防災センターなどを見学した後[15]、1611年にフェリペ3世が徳川家康に寄贈した洋時計などを鑑賞。静岡空港から帰国の途に就いた[16][17]。 2019年(令和元年)10月21日に迎賓館赤坂離宮で日本の内閣総理大臣安倍晋三と会談し、翌22日の即位礼正殿の儀に参列した[18]。 フェリペ6世父:
日本訪問
系譜
フアン・カルロス1世 (スペイン王)祖父:
フアン (バルセロナ伯)曾祖父:
アルフォンソ13世 (スペイン王)
曾祖母:
ヴィクトリア・ユージェニー
祖母:
マリア・デ・ラス・メルセデス曾祖父:
カルロ・タンクレーディ