フィンランド多島海域
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海域の島々は、南西スオミ県オーランド自治県の間で分割されている。この分割線は、大雑把に言えばフィフテット(スウェーデン語版)(スウェーデン語: Skiftet、キヒティ(フィンランド語: Kihti))に沿っている。スウェーデン沿岸に近い島々は、それらの沿岸地域とユーロリージョンを構成している。この海域のメインとなる本土側の港はトゥルクであり、オーランド諸島側はマリエハムンである。
オーランド諸島「オーランド諸島」も参照

オーランド諸島は、フィンランドの自治領(オーランド自治県)であり非武装化されている。独自の議会を持ち、スウェーデン語を唯一の公用語としている。この自治領の議会は、医療サービス、教育、環境、そして郵政を含む幅広い分野に対して決定権を持つ。財政や外交に関しては、フィンランド議会が権限を持っている。理論的には、フィンランドの大統領は、オーランド諸島の議会で可決された法律を拒否する権利を持っている[9]
防衛

東側の群島の防衛は、かつてトゥルクに基地を構えるフィンランド多島海域海軍司令部(英語版)(フィンランド語: Saaristomeren meripuolustusalue)が担っていた。主な防衛手段は、広域な機雷沿岸砲によるものであった[10]。双方とも、小さな島々が高密度に存在するため、侵入してきた船舶の航路を大幅に制限することから、この海域では有効な防衛手法である。このフィンランド多島海域海軍司令部は2014年に組織再編にて消滅しており、現在この地域の防衛を担っているのはフィンランド海軍に新たに創設された沿岸艦隊である。一方で、オーランド自治県は非武装化されている。そのため、平時においてはフィンランド国防軍はオーランド自治県内への侵入を許されていない[注釈 2]。そのため、オーランド自治県の住民は徴兵制度のあるフィンランドでは例外的に兵役義務を免除されている。ただし、軍役に就くことを志願することは可能である。
自治体「フィンランドの地方自治体」も参照

この海域は、30の地方自治体に分割されており、それぞれオーランド自治県、南西スオミ県、ウーシマー県に属している。オーランド自治県の地方自治体は、かなり小規模なものになっている傾向が強く、例えばソットゥンガ(英語版)は、住民の数は約100人程度しかいない。

南西スオミ県の地方自治体(島嶼部)

ケミオンサーリ(フィンランド語: Kemionsaari)/キミトーン(英語版)(スウェーデン語: Kimitoon)

クスタヴィ(英語版)(フィンランド語: Kustavi)/グスタフス(スウェーデン語: Gustavs)

パライネン(フィンランド語: Parainen)/パルガス(英語版)(スウェーデン語: Pargas)

南西スオミ県の本土側地方自治体の内、島嶼部を持つ自治体

カーリナフィンランド語: Kaarina)/サント・カリンス(スウェーデン語: S:t Karins)

マスク(英語版)(フィンランド語: Masku)/マスコ(スウェーデン語: Masko)

ナーンタリフィンランド語: Naantali)/ノーデンダル(スウェーデン語: Nadendal)

ピュハランタ(英語版)(フィンランド語: Pyharanta)

サロフィンランド語: Salo)

サウヴォ(英語版)(フィンランド語: Sauvo)

タイヴァッサロ(英語版)(フィンランド語: Taivassalo)

トゥルクフィンランド語: Turku)/オーボ(スウェーデン語: Abo)

ウーシカウプンキフィンランド語: Uusikaupunki)/ニュスタード(スウェーデン語: Nystad)

オーランド自治県の地方自治体

ブランド(英語版)(スウェーデン語: Brando)

エッケロー(英語版)(スウェーデン語: Eckero)

フィンストロム(英語版)(スウェーデン語: Finstrom)

フォーグロー(英語版)(スウェーデン語: Foglo)

ゲタ(英語版)(スウェーデン語: Geta)

ハンマルランド(英語版)(スウェーデン語: Hammarland)

ユーマラ(英語版)(スウェーデン語: Jomala)

クムリンゲ(英語版)(スウェーデン語: Kumlinge)

コーカル(英語版)(スウェーデン語: Kokar)

レムランド(英語版)(スウェーデン語: Lemland)


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