定期的な運動を開始するにあたっては健康診断を実施する必要があり、運動を控えたほうが良い場合もある。整形外科的障害の有無について確認するだけでなく、心血管疾患や肺疾患の徴候・症状の有無、胸の痛み、めまい、失神、年齢的に激しい運動が可能であるかについても注意する。
健康診断について、可能であれば以下の事柄も確認する。 過剰な運動は健康を損なう。度が過ぎる運動は、以下のような事態につながる。 有酸素運動は1回につき1時間程度で、週に5回まで[6]、筋力トレーニングは同じ部位のトレーニングは間に1日以上空ける。 度が過ぎる運動はミトコンドリア(Mitochondria)の機能障害を惹き起こし、耐糖能(Glucose Tolerance, 上昇した血糖値を下げる、血糖値を正常に保つ能力)も低下させてしまう[7]。 水分補給はこまめに行うのがよい。かつては「運動中は水を飲まないほうがよい」とされていたが、考え方が変化した。軽い脱水症状でも運動能力は低下する[8]。 運動中は体温が上昇するが、周囲の気温や湿度が高いと熱をうまく放出できず熱中症を起こす。運動前と運動中に水分を補給し、熱を逃がしやすい服装で行う。気温や湿度が高すぎる場合は運動を中止する。 気温が低い場合は、重ね着のし過ぎによる体温上昇と、運動終了後に体温を奪われることに注意する[9]。
冠動脈疾患の危険因子がないか(高血圧、喫煙の習慣、高コレステロール血症)
心血管疾患、肺疾患あるいは代謝性疾患(糖尿病〈1型、2型を問わず〉、甲状腺疾患、腎臓疾患、肝臓疾患)の徴候、症状の有無
運動量
カゼや気管支炎にかかりやすくなる[6]
運動性貧血をおこしやすい[6]
同じ部位を繰り返し動かすことで、炎症や疲労骨折につながる
水分補給と服装
出典^ アメリカスポーツ医学会『運動処方の指針』原著第6版 日本体力医学会体力科学編集委員会監訳、南江堂、2001年、54頁
^ “fit
^ a b c “fitness
^ アメリカスポーツ医学会『運動処方の指針』原著第6版 日本体力医学会体力科学編集委員会監訳、南江堂、2001年、134頁
^ アメリカスポーツ医学会『運動処方の指針』原著第6版 日本体力医学会体力科学編集委員会監訳、南江堂、2001年、6頁-8頁
^ a b c 小沢治夫・西端泉 『Fitness Handy Notes 30』補訂版 (社)日本エアロビックフィットネス協会、2001年、133頁
^ Excessive exercise training causes mitochondrial functional impairment and decreases glucose tolerance in healthy volunteers