ファーミキューテス門
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ファーミキューテス門
クロストリジウム・ディフィシル (Clostridium difficile)
分類
ドメイン:細菌 Bacteria
門:ファーミキューテス門
Firmicutes
下位分類(綱)
バシラス綱 Bacilli
クロストリジウム綱 Clostridia
エリュシペロトリクス綱 Erysipelotrichi
ネガティウィクテス綱 Negativicutes
テルモリトバクテル綱 Thermolithobacteria
リムノコルダ綱 Limnochordia
ティッセレッラ綱 Tissierellia
(モリクテス綱 Mollicutes)
ファーミキューテス門(ファーミキューテスもん、Firmicutes、フィルミクテス門、グラム陽性細菌門)とは、細菌の門の一つである。その多くは低GC含量、グラム陽性に特徴付けられる[1]。そのため、グラム陽性低GC含量細菌とも呼ばれる。しかし、Megasphaera, Pectinatus, Selenomonas and Zymophilusのようないくつかの系統では多孔質の擬似外膜を持ち、グラム陰性である。元々は、放線菌などすべてのグラム陽性菌がここに分類されていた。球菌(単球菌)または棒状の形態(桿菌)と呼ばれる丸い細胞を持つ。
ファーミキューテス門は、2021年に国際原核生物命名規約によってBacillota(バシラス門)と改名された[2]。
270以上の属が分類されており、細菌の中ではプロテオバクテリア門に次ぐ多様性を持つ。多くのFirmicutesは、乾燥に耐性があり、極端な条件に耐えることができる内生胞子(芽胞)を生成する。それらはさまざまな環境で見られ、グループにはいくつかの注目すべき病原体が含まれている。ヘリオバクテリア科においては、酸素非発生型光合成によってエネルギーを生成する事が知られている。ビール、ワイン、サイダーの発酵に重要な役割を果たすものも知られている。腸内細菌や皮膚常在菌、病原菌などが含まれている他、ビールやワイン、果実酒、ヨーグルトなどの発酵食品の生産過程でも重要な役割を果たしているものが知られている。
特徴枯草菌とその芽胞(水色)
グラム陽性菌はFirmicutes(グラム陽性菌門)と放線菌門(Actinobacteria)の2つに大別されるが、FirmicutesはDNA中のGC含量(全核酸塩基中のG+Cの割合)が低いことが特徴である[要出典]。GC含量は55%未満で、40%前後のものが多い[要出典]。特徴的な耐久構造である芽胞を形成する能力を持つ種が広い分類範囲に含まれることから、芽胞形成能力を持った偏性嫌気性の祖先から進化してきたと考えられている[要出典]。
学名は細胞壁の構造に由来しており、ラテン語でfirmus(強固な)+cutis(皮膚)という意味である[要出典]。ただし、国際細菌命名規約は門の階級について規定しないため、厳密に言えばFirmicutesは学名ではなく、ただのラテン語名に過ぎない。
系統
概要ファーミキューテス門の下位分類としては5綱が知られている。歴史的にはモネラ界を大別する4門の1つであり、グラム陽性菌全てを含む門としてファーミキューテス綱(バシラス、クロストリジウム類)、放線菌綱、デイノコッカス-サーマス綱が分類されていた時期もある[要出典]。その後性質の違いによりバシラス(Bacillus)とクロストリジウム(Clostridium)以外が分離され、さらに16S rRNAで系統が整理された結果、新たにウェイロネラ科 (Veillonellaceae)(擬似的にグラム陰性に染まる)などもファーミキューテス門に分類される結果となった[要出典]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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