ファミリーコンピュータ
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また、NTSC信号を直接生成し、スプライトを含むキャラクターに対し、カラーで制御が可能になっているカスタムチップによる設計は、汎用チップで構成された低価格帯のコンピュータや、ゲーム機に対し、その発売されたソフトウエアも相まって、特にキャラクタが多く動くリアルタイムゲームの実行において大きな優位性を示した[注釈 27]

仕様は下記の通り[64]

ロムカセット(カートリッジ)によりゲーム内容を交換できる方式である。

CPU:リコーRP2A03MOS 6502にサウンド用DACおよびDMA転送機能を追加し、BCD演算機能を削除したカスタムチップ。1.79MHz動作。8bit[7]。)

音源:pAPU 上記のとおり、CPUに組み込まれている。下記の項目に詳述。

ビデオ用PPU:リコー製 RP2C02

ラスタ検出可能(0番スプライトの表示ラインによる)


ワーキングRAM:2kバイト(16kビットSRAM

VRAM:2kバイト(16kビットSRAM)

表示画素数:横256ドット×240ライン(表示可能な範囲外を含む)

本機はVRAM上の理論値240ラインのうち上下端の数ラインはRF出力ではまともに表示できず、実質的には224ラインほどが有効[注釈 28]。それを見越して本機はVRAM上の仮想的な上下端の数ラインに異常な表示が出ることを許容した設計になっている。エミュレーションで再現される場合には表示範囲の制限はないため、上下の異常な表示を隠すため縦を二進法で切りの良い224ラインとすることもある[注釈 29]


色表示性能:52色から56色まで諸説(数え方による)

RGBでの指定ではなく、NTSC信号を直接生成する方式のため、与えるパラメータは64種であるものの、(有彩色12色相+無彩色2系統)×4種類(彩度と輝度の組み合わせ)という構成。表示色の数が中途半端になるのは、無彩色の一部が重複しているため。

ファミリーベーシックの取扱説明書では52色と記述がある。


同時発色数:25色

スプライト用、BG用それぞれ4パレットで、1パレットは4色で構成されるが、うち1つは全パレット共通色(スプライトの場合は透明色)となる。8パレット×3色+共通1色=25色


スプライト(オブジェクト):サイズ8×8ドットまたは8×16ドット1画面中に64枚表示可能(水平には8枚まで)

スプライトのキャラクターパターン(グラフィック)は64種類定義できる。

スプライトは、水平・垂直反転可能。

スプライトの表示位置は、BGの手前か後ろかを選べる。


BG画面:256×240の領域を2画面(追加VRAMにより最大4画面)

BGキャラクターはスプライトと同じく8×8ドットを256個。ただし、スプライトとは別にBGキャラクタセットを持てる。

色は16×16ドットの範囲ごとにパレットで指定。

内部的には256×240の領域を4つタイル状に並べた画面を構成し、そのうちスクロールレジスタによって指定された256×224の領域が表示できる。ただし、本体内のVRAMは2領域分しか用意されていないので、ロムカセット内の結線によって縦または横方向、単一画面に反映される。したがって、ロムカセットごとに縦スクロールをするか横スクロールをするかによって、都合のよい方を選択している。ソフトから切り替えられるようにしたロムカセットもある(下記MMCの項を参照)。また、ロムカセット内にVRAMを追加し、4領域をすべて使用することもできる。中にはキャラクタROMを256×224の領域として使用できるロムカセット[注釈 30]もある。

前述の制約から、カートリッジ側での拡張機能を使わずに上下左右にスクロールするゲームは、ミラーされている方向へのスクロールの際は、画面端でBGキャラクターの描き換えがチラついて見える。

PPUの制約から、テレビへの信号出力とBG面の描き換えを同時に行えない。このため、通常はVSYNC期間中にBG面の描き換えを行うが、一度のVSYNC割り込み期間内で描き換えられるのは32キャラクターに制限されている。このため、『ウィザードリィ』のような画面全体のキャラクター描き換えによる擬似3D視点タイプのゲームでは、テレビへの信号出力を止め(ブランクの信号を出力)、その間に画面全体を描き換える。このため、画面を描き換える度に画面全体がチラつく。なお、描き換え時にティアリングが発生しても問題ない場合はこの限りではない。


ACアダプタ端子、RF出力端子

コンポジットビデオ端子は発売当時は装備していたテレビが少数だったこともあり、搭載されなかった。基板から出る映像信号にアンプ回路を組み込み配線を引き出すことで、容易にコンポジット映像信号を出力させることが出来る。

RGBは出力していない(サードパーティ製の専用基板を取り付ける改造が必要[65]。)。


1ch / 2chチャンネルセレクトスイッチ(RF出力先)、ゲーム / テレビ切り替えスイッチ

初期にはなかったが、後にこれらの機能を説明するための漫画「これがファミリーコンピュータだ!! ファミリーコンピュータ編」が同梱されるようになった。

15ピン拡張コネクタ - ジョイスティックキーボード光線銃などが接続可能、独自規格。初期を除きカバーが附属。

カートリッジイジェクトスイッチ、電源スイッチ(スライド式)、リセットボタン、コントローラ×2(本体筐体内コネクタにて接続)

外形寸法:幅150mm×奥行き220mm×高さ60mm

重量:620g

本体

1983年(昭和58年)7月15日に発売された本機の本体カラーはえんじと白。型番はHVC-001。
バリエーション
AV仕様ファミリーコンピュータAV仕様ファミリーコンピュータ(HVC-101)と専用コントローラ(HVC-102)

1993年12月1日には新型機AV仕様ファミリーコンピュータ(エーブイしようファミリーコンピュータ)が発売された。型番はHVC-101。

この名称は他のゲーム機ではすでに主流となっていたコンポジットビデオ出力によるテレビ接続が可能となったことに由来する。


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