ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル
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キャラバンには8人まで登録でき、プレイヤーがどのキャラを使うかは移動画面(ワールドマップ)で決めることができる。また、他のプレイヤーのキャラクターをメモリーカードを使って自分のキャラバンにゲストプレイヤーとして迎え入れることができる(但し自分のデータに持ち帰ることができるのはアーティファクトのみである)。

移動には馬車を使い、地図上の移動したい場所を指定することで移動できる。移動中は他のキャラバンなどと会うなどのイベントが発生することもあり、それらは思い出として日記に記録される。

ダンジョンに到着するとミルラのしずくを目指して探索が始まる。一つのダンジョンには最大4人まで参加できる。ダンジョン内には数々の仕掛けがあり、それらを協力して解きながら先に進んでいく。各キャラにはレーダーが与えられるが、レーダーはそれぞれ一部の機能しか持っておらず、お互いのプレイヤーがコミュニケーションによって情報を共有することができる仕組みになっている。最奥部にはボスが待ち受けており、それを倒せばミルラのしずくを採取してクリアとなる。クリア後には各キャラに家族などから手紙が届けられ、欲しいものを伝えたりアイテムを同封して返事を出すことができる。

この流れで3つのダンジョンをクリアすることで村のクリスタルを清めるだけの量が集まり、一年の冒険が終了し、次の年度に移動する。一つのダンジョンからミルラのしずくを続けて集めるには時間がかかるため、一年ごとに別の地域をまわらなければならず、また冒険できる範囲も年毎に広がっていく。
クリスタルケージ

キャラバンは冒険する際に「ミルラのしずく」を貯めるための器であるクリスタルケージを常に持ち運んでいる。クリスタルケージには小さなクリスタルが付いており、瘴気で満たされた世界を冒険できるのはこの容器に守られているためである。

通常、ダンジョン内では瘴気によって徐々にHPが減っていき、数十秒ほどで0になってしまうが、クリスタルケージの円状の結界内では瘴気の影響を受けない。このため、キャラバンの一人が常にケージを持ち運びながら進んでいく必要があり、キャラバンは足並みを揃えて協力しながら動かねばならない。ケージを持ち運んでいるキャラは戦闘できず、全員が戦闘をする場合には一度ケージを置く必要がある。

また、クリスタルケージには火、水、風、土の四つの属性があり、ダンジョン内にあるホットスポットという台座で変更できる。ケージの属性によって属性攻撃や状態異常への耐性が強化されるほか、地域を分断している「瘴気ストリーム」は、その瘴気ストリームに対応した属性のケージでなければ突破できない。この瘴気ストリームの属性は年によって変わるため、年ごとに属性を確認して進まなければならない。
戦闘

コマンドはコマンドリストに登録した内から一つのみを選び、ボタン一つで行う。コマンドは「たたかう」「まもる」の他にも、手に入れたアイテムなどもコマンドの一つとしてリストに登録できる。

たたかうはボタン連打で連続攻撃ができるほか、ボタンを押しっぱなしにすることで「ターゲットリング」が出現し、この間に十字キーを入力するとリングが移動し、ボタンを離すことでそのリングの位置に向かって必殺技を放つ。

炎の攻撃魔法「ファイア」や回復魔法「ケアル」などの魔法は、ダンジョンで「魔石」を手に入れることで使用でき、必殺技と同じようにして使用する。ターゲットリングを重ね合わせて発動することでマジックパイルが発動し、強力な合体魔法を使用することができる。例えば、ファイアとファイアをマジックパイルすれば「ファイラ」(タイミングをずらすことによって「ファイガ」)、ファイア、ブリザド、サンダーのうち2種をマジックパイルすれば「グラビデ」となる。また、魔法と必殺技を組み合わせて属性を持った必殺技の魔法剣を使うことも可能である。タイミングを取るためにはプレイヤー間のコミュニケーションが必要となる。
アーティファクト

ダンジョンで手に入るアイテムの中には「アーティファクト」という種類のものがあり、これを獲得することで攻撃力や魔力などを強化することができる。そのダンジョン限りで強化はリセットされるが、ダンジョンクリア後にはダンジョンごとにプレイヤーに課せられる課題によって得点がつけられ、点の高かった順に次回以降の探索に常に持って行けるアーティファクトを一つだけ選ぶことができる。
お店

自分の村や冒険の途中に立ち寄る村には、冒険に使うアイテムを購入するための店が存在し、いずれもギルを使って利用する。体力回復を行える食べ物などはそのまま購入できるが、装備品に関しては必要な素材とレシピとギルを入手する必要があり、武器や防具なら鍛冶屋、アクセサリーならさいほう屋に持っていけば手に入れることが出来る。装備品は装備できるものは武器、各種族の防具、全種族共通の防具、アクセサリーに分かれており、武器を変更するとキャラクターのビジュアルにそれが反映される。(クラヴァットのみ盾も反映される)

ゲーム開始時にキャラクターを作るときに、親の職業を8種類から決めることができ、「ミルラのしずく」を入手したときに送られてくる手紙に職業に応じたアイテムなどが同封されていたり、他の村のお店を利用するよりもはるかに安い値段でアイテムを購入できるなどの恩恵を得られる。
モグスタンプ

モグスタンプを集めることで、マルチプレイ限定で、GBAにデータを転送して遊べるミニゲームの「けちらせキャラバンロード」を遊ぶことができる。
シングルプレイモード

一人用でプレイする場合には、GBAの他にもゲームキューブ用のコントローラを使用することができる。この場合、通常はGBAの画面で行うアイテムの使用なども画面上でメニュー画面を開いて行う。また、ゲームキューブ用コントローラとGBAを併せて接続することもでき、その場合は操作をゲームキューブ用のコントローラで行い、GBAの画面にはレーダーやモンスターの情報、ボーナス条件などの情報が表示される。

また、シングルプレイ専用のサポートキャラであるモーグリの「モグ」が冒険に同行し、モグがクリスタルケージを常に持ち運ぶため結界による行動範囲の制限がほとんど機能しなくなっており、合体魔法はコマンドリスト上で手に入れた魔石を組み合わせることで一人で使用できる。また、条件付でモグとのマジックパイルを発動させることも可能。アーティファクトを取り合うこともないため、ボーナス点によってアーティファクトが授与される。

先述のように本作ではマルチプレイを前提としたゲームシステムの構築が行われており、シングルプレイではそれらのシステムを一人でも楽しめるように変更を加えられたものだが、結果としてシングルプレイはマルチプレイに比べて楽しめないという評価を得ており、『リング・オブ・フェイト』や『クリスタルベアラー』などの後のシリーズ作品ではシングルプレイにも重点を置いたゲームデザインが行われるようになった。
世界観

『FFCC』の世界は、瘴気と呼ばれるよどんだ空気によって包まれている。瘴気は人体に悪影響を及ぼすため、人はその中では生きることはできない。唯一、「クリスタル」と呼ばれる特殊な鉱石の周辺だけが瘴気の影響を受けないため、人々はクリスタルのある土地に村々を形成している。

クリスタルは年に一度、「ミルラの木」から採取される、「ミルラのしずく」で清める必要があるため、村民は、雫を集めなければならない。そうしなければ、村はクリスタルの加護を失い、瘴気に侵され滅亡してしまう。しかし、ミルラの木はクリスタルから離れた、瘴気の溢れる村外にあるため、瘴気の中を進まなければ、雫を採取することができない。そこで、村民は、雫を集めるための器にクリスタルのかけらをはめ込み、その加護を受けながら、ミルラのしずくを集めることにした。この器をクリスタルケージといい、雫を集める一団をクリスタル・キャラバンという。これを繰り返すことで、村民は常に滅亡から免れてきている。

クリスタル・キャラバンの旅は、ミルラのしずくの採取が目的であるが、ミルラのしずくは1つの木から少量しか採取することが出来ない。しかし、世界の各地は、濃厚な瘴気が吹き荒れる「瘴気ストリーム」の洞窟により分断されており、この洞窟を抜け、より多くの土地に赴かねばならないのである。

帰還したクリスタル・キャラバンは、祝福をもって迎えられ、村は1年間の安泰が保障されることになる。その歓喜や希望は、帰還した際に開かれる「水かけ祭」に象徴されているであろう。このように、クリスタル・キャラバンは、村の存亡をかけて旅を行う使命を帯びているのである。
思い出による世界の循環

「ミルラのしずく」とは世界の循環の一部でしかない。人は生きることによって思い出を作り出し、長い時がたつと忘れてしまう。その忘れた思い出を吸収し養分を生み出す「ミオ」と呼ばれる存在があり、その「ミオ」が養分を生み出し、ミルラの木を誕生させて、ミルラのしずくを生成しているのである。
種族
4つの種族

この作品の世界での主要とされる亜人種たち。人の言葉を話せる種族はこの他にも、モーグリやカーバンクルがいる。
クラヴァット
地道で穏やかな性格の「温」の民。争いごとを好まない彼らは常に人々との融和を優先して行動する。空気も、土も、どんな種族の人々も、彼らにとっては友達である。4つの種族の中でも、もっとも人間に近い。
リルティ
伝統を重んじる「武」の民。遠い昔、大陸の覇者だったという歴史が、今もなお、種族の誇りとなっている。血の気は多いが、さっぱりした気性が人望を集め、世界の商業の中心を担う。♂も♀も共通して背が低い。


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