ピンク・パンサー5_クルーゾーは二度死ぬ
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第1作『ピンクの豹』に主演したデヴィッド・ニーヴンは、その後クルーゾー役のセラーズがシリーズの主演になった為、20年近くピンク・パンサーシリーズから離れていた。しかし、セラーズの死に伴って前作『ピンク・パンサーX』と本作に再出演を果たした。ニーヴンらの出演は、セラーズ不在でも本作がシリーズの正統な続編である事を印象付ける意義もあった。しかし、ニーヴンも当時体調を崩しており、アフレコは声帯模写のリッチ・リトルが行った。そして本作公開直前の1983年7月、ニーヴンもセラーズを追うように死去した。

『ピンク・パンサーX』で行方不明のクルーゾーを取材するキャスターのジュヴェを演じて後半部の事実上の主演だったジョアンナ・ラムレイは、本作ではクルーゾーの愛人となるチャンドラ伯爵夫人を演じた。ラムレイはセラーズ存命中のシリーズ作への出演歴はないが、追悼的な2作で重要な役を演じた事になる。チャンドラ夫人は盗難品売買に絡み、殺人も厭わない裏世界の人間と思われる。ドジではあるが常に警官としての職務に忠実で名声も得ていたクルーゾーが、何故その夫人の愛人となったかは不明である。

本作の主演に抜擢されたテッド・ワスは、ハロルド・ロイドを思わせる気弱で真面目、眼鏡をかけた好青年タイプのスレイ刑事を演じた。しかし、スレイもワス自身も過去のシリーズとはまったく関係がなく、この配役には唐突な印象が残った。更にクルーゾーの劇中での処遇も不可解で、本作は高い評価を得られずヒットとはならなかった。本作以降シリーズは途絶えるが、10年後の1993年にクルーゾーの隠し子を登場させた『ピンク・パンサーの息子』が製作された。

整形手術で有名俳優とそっくりの姿となったクルーゾーを演じたのは、当時現役のジェームス・ボンド俳優だったロジャー・ムーアである。ノンクレジットで、スレイのみならず観客をも驚かせるサプライズキャストであった。ただし、劇中では新作撮影中の筈の有名俳優と表現され、具体的なムーアやボンドの名称は出ていない。

冒頭に登場するクルーゾー警部は当然ながら代役の演技で顔は一切見せず、声はアーカイブから抽出したピーター・セラーズのものを使用している。

脚注^ “Curse of the Pink Panther”. Box Office Mojo. 2018年11月25日閲覧。

外部リンク

Curse of the Pink Panther - Kino Lorber Theatrical
(英語)

ピンク・パンサー5 クルーゾーは二度死ぬ - allcinema

ピンク・パンサー5 クルーゾーは二度死ぬ - KINENOTE

Curse of the Pink Panther - IMDb(英語)










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