ピューリッツァー賞
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1950年以来、理事会と執行管理局は学校とは分けて運営されている[29]:121。
論争

報道記者ウォルター・デュランティ
(英語版)の1932年ピューリッツァー賞の取り消し請求。

報道記者ウィリアム・L・ローレンスの1946年ピューリッツァー賞の取り消し請求。

1941年の小説賞:諮問理事会は審査員を却下することを選択し、アーネスト・ヘミングウェイの『誰がために鐘は鳴る』を推薦した。しかし、コロンビア大学学長ニコラス・バトラーは、大学と小説の率直な性的内容との間にある潜在的な関連性を挙げて、理事会に再検討を懇願した。そのため、賞が誰にも与えられなかった[29]:118 。12年後、ヘミングウェイは『老人と海』で1953年フィクション賞を受賞した。

1962年の伝記賞:W・A・スワンバーグ(英語版)による『市民ハースト:ウィリアム・ランドルフ・ハーストの伝記』は陪審員および諮問理事会により推薦されたが、コロンビア大学の評議会によって覆された(その時に賞の最終承認が実施された)、その理由としてハーストという主題が「同賞の定義で規定されている伝記作家の芸術の優れた例」ではなかったためとされた[30]

1974年のフィクション賞:トマス・ピンチョンによる『重力の虹』はフィクション審査員3名により推挙されたが、諮問理事会はその決定を覆し、評議会により賞が誰にも与えられなかった[31]

1977年春に『ルーツ:アメリカ人家族のサーガ(英語版)』で特別賞を受け取って間もなく、アレックス・ヘイリーはハロルド・クーランダー(英語版)とマーガレット・ウォーカー(英語版)によって別々に盗作訴訟で告訴された。人類学者で小説家のクーランダーは、『ルーツ』が自分の小説『The African』(1967年)から大部分をコピーしたものだと告発した。ウォーカーは、ヘイリーが彼女の南北戦争時代の小説『Jubilee』(1966年)から盗用したと主張した。各訴訟は1978年末に終結した。クーランダーの訴訟は、法廷外で65万ドルの支払い(これは2017年だと240万ドル、2.5億円相当)で和解し、『ルーツ』内の一部文章が『The African』からの盗用だったとヘイリーは認めた[32]。ウォーカーの訴訟は、『ルーツ』の内容と『Jubilee』を比較して「作品間に提訴理由となり得る類似点が存在しない」と判明し、法廷によって棄却された[33][34]

物語捏造のため、ジャネット・クックの1981年ピューリッツァー特集記事賞の没収。

1994年の歴史賞:ジェラルド・ポスナー(英語版)の『裁判終了:リー・ハーヴェイ・オズワルドとJFK暗殺』とローレンス・M・フリードマン(英語版)の『アメリカ史における罪と罰』とジョエル・ウィリアムソンの『ウィリアム・フォークナーと南部史』がこの賞に全会一致で推薦された。しかしながら、賞が誰にも授与されなかった[35] 。3冊の本のうち1冊にも賞を授与しないという決定は、世間の論争を巻き起こした。ピューリッツァー理事会のメンバー19人のうちの1人ジョン・ドットソンは、3冊の推薦された本は全て「どこかしらに欠点がある」と語った[36]。しかし、別の理事会メンバーであるエドワード・シートン(『Manhattan Mercury』編集者)は同意せず、賞が誰にも授与されなかったのは「残念なこと」だと述べた[36]

2010年の戯曲賞:審査員が提示した候補作には無かったにもかかわらず、『ネクスト・トゥ・ノーマル』が賞を受賞した[37][38]

批判と研究

一部のピューリッツァー賞批評家は、リベラル運動を支持または保守運動に反対する人々を後押ししている組織を批判している。複数新聞社に執筆するコラムニストのL・ブレント・ボゼル(英語版)は、ピューリッツァー賞が、特に論説賞において「リベラルな遺産」になっていると述べた[39]。この31年間で論説賞を勝ち取った保守派は5人だけだと彼は指摘した。この主張はまた、2010年のピューリッツァー賞論説賞の受賞者キャスリーン・パーカー(英語版)からの声明「私が今認識しているのは、私が保守派をバッシング(過剰批判)する人物だからという理由だけです。[40]」からも見て取れる。

ジャーナリズム教授のヤン・ヴォルツと中文大学のジャーナリズム教授フランシス・リーによる2012年の学術研究は、「1991年以来、ピューリッツァー受賞者で女性はたった27%で、報道スタジオには約33%の女性がいる」と明らかにした[41][42]。 研究者らは、女性の受賞者はアイビー・リーグ学校への出席、首都圏での養育、または「ニューヨーク・タイムズ」といった一流出版社での雇用など、伝統的な学歴を有している可能性が高いと結論付けた[43]。この調査結果は、女性の応募者がこの賞を授与されるためには、男性の同等者たちと比較して、より高いレベルの修練とつながり(コネ)が必要であることを示唆している[43]
関連項目

ジョージ・ポルク賞

ピーボディ賞

ローリー・ペック賞

ボーン・上田記念国際記者賞


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