ピアノが普及する18世紀後半以前にチェンバロやクラヴィコードのために作曲された作品も現在「ピアノ曲」として知られている例がある。 片手のためのピアノ曲とは、右手もしくは左手だけで演奏する曲である。片手の強化や、片手が使えない人のために書かれたもので、音域、演奏効果などの問題から左手用のものが圧倒的に多い。 片手のピアノ曲は、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハなどが練習曲として書き始めた。19世紀に入ると、練習曲と共にピアニスティックな演奏会用作品が見られるようになる。20世紀に入ると、第一次世界大戦で右腕を失ったパウル・ヴィトゲンシュタインの委嘱により多くの独奏曲や協奏曲が作られた。近年では、脳溢血により右半身に麻痺が残った舘野泉が間宮芳生などに作品を委嘱し、初演している。
1668年 F.クープラン - 修道女モニカ
1683年 ラモー - 鳥のさえずり、タンブーラン
1685年 J.S.バッハ - 平均律クラヴィーア曲集、インヴェンションとシンフォニア
1685年 ヘンデル - 愉快な鍛冶屋
1685年 スカルラッティ - 多数のソナタ
1694年 ダカン - かっこう
ピアノの練習曲詳細は「練習曲#ピアノ」を参照
片手のためのピアノ曲
代表的な片手用のピアノ曲
ブラームス:左手のためのシャコンヌ(J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ ニ短調BWV1004より) - 右手を痛めたクララ・シューマンのために編曲、献呈。