カイが通っていた小学校近くの駅の高架下の地域「森の端」は、一般の高架下の歓楽街と異なり違法営業の風俗店が乱立し、住民のほとんどがヤクザやチンピラのため、近隣の小学校では立ち入り禁止区域に指定されている。「森の端の者は森の端に金を入れるのがルール」等独自の価値観が蔓延している。カイがショパンコンクールに出場した際に、海外のゴシップ記者がカイの生い立ちを探ろうと潜入させたカメラマンが現地のチンピラに袋叩きに遭い、その様子が動画サイトにアップされたが、そこに逃走中の外国人が映っていた事でそれを見た各国のマフィアや警察が押し掛ける大騒ぎになり、死者が出る事態に発展、最終的には殆どの住民が逮捕されたことで事実上壊滅した。カイの帰国から程なくして建物は取り壊され、大規模な再開発が行われている。
アニメ映画では「森の端」という名前は使われないが、原作に近い模写や表現がされており、テレビアニメ版では「森の端」の名前は登場するももの、原作での卑猥な模写や表現(キンピラの「淫売」発言など)はカットされ、暴力などの過剰な描写はダイジェスト形式で放送されている。
作中に演奏された音楽
小学校編
『茶色の小瓶』
壮介アレンジ。最初の演奏は壮介。ただ、その演奏中にカイに2回ミスしたことを指摘される。それがカイの音楽の才能を気づかせる結果となった。その後、「森のピアノ」でカイが修平を前にまた聞かれているとは知らずに、壮介の前でも演奏された。
『ラジオ体操』
カイがジャズ風にアレンジ。修平の家のピアノで演奏。ただ、ピアノを本格的に勉強していないカイの演奏は機関銃のよう。
『ピアノソナタ ヘ長調 K.280』
第56回全日本ピアノコンクール地区予選課題曲。修平がカイの前に演奏したのが最初。カイは、修平の演奏で1回でこの曲を覚えてしまう。
『エリーゼのために』、『運命』、『結婚行進曲』、『小犬のワルツ』
いずれも、壮介がカイに聞かせた曲。小犬のワルツが「森のピアノ」で演奏できなかったカイにとっては、小学生時代で恐らく、一番ショッキングな楽曲。壮介によると「ショパンの曲は力で弾くのではなく柔軟性と運動能力を必要とする」らしい。