ビント・アンム婚
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モロッコの格言には、ビント・アンム婚を支持するものとして「父の兄弟の娘と結婚した男は、自分で飼っている羊で祭りを祝う者のようだ」というものがあり、これは家族内に富や威信が満ちているという意味である[8]
歴史

いとこ婚はシャリーアでは許可されており、クルアーン部族連合章には預言者ムハンマドがいとこと結婚することを認める記述がある[9]。イスラーム黎明期においてはいとこ婚やそれに類する血縁婚を実行した指導者が多く、預言者ムハンマドは従妹のザイナブ・ビント・ジャフシュと結婚している[10]。また、第2代正統カリフウマル・イブン・ハッターブも従妹のアティーカ・ビント・ザイドと結婚しており[11]、第4代正統カリフでシーア派初代イマームアリー・イブン・アビー・ターリブは従兄の預言者ムハンマドの娘であるファーティマと結婚し、ハサンフサインをもうけた[12]

現代においては、イラク共和国の元大統領であるサッダーム・フセインが従妹のサージダ・ハイラッラーと結婚している他[13]サラフィー主義者にも見られ、ウサーマ・ビン・ラーディンは従妹のナジワ・ガネムと結婚し、11人の子供を作っている[14]
出典[脚注の使い方]^ 田中真砂子(編),奥山恭子(編),大口勇次郎(編)『縁組と女性―家と家のはざまで』(早稲田大学出版部、1994年)34ページ ISBN 978-4-657-94110-7
^ 中野美代子(編)『本多勝一を解説する』(晩聲社、1992年)278ページ ISBN 978-4-891-88228-0
^ 須藤健一(編) 杉島 敬志 『性の民族誌』(人文書院、1993年)87ページ ISBN 978-4409530146
^ a b Dale F.Eickelman(著)大塚和夫(訳)『中東―人類学的考察』(岩波書店、1988年)150ページ ISBN 978-4-000-01355-0
^ 田中真砂子(編),奥山恭子(編),大口勇次郎(編)『縁組と女性―家と家のはざまで』(早稲田大学出版部、1994年)35ページ ISBN 978-4-657-94110-7
^ 中野美代子(編)『本多勝一を解説する』(晩聲社、1992年)278-279ページ ISBN 978-4-891-88228-0
^ 島村修治『外国人の姓名』(帝国地方行政学会、1971年)125ページ
^ Dale F.Eickelman(著)大塚和夫(訳)『中東―人類学的考察』(岩波書店、1988年)149ページ ISBN 978-4-000-01355-0
^ 『コーラン 中』(井筒俊彦(訳)、岩波書店、1958年)356ページ ISBN 978-4-003-38132-8
^ アーイシャ・アブドッラハマーン(著)徳増輝子(訳)『預言者の妻たち』(日本ムスリム協会、1977年)167ページ
^ Islam and the Modern Age 11 (1980年)322ページ
^ 佐藤次高(監修)『新イスラム事典』(平凡社、2002年)79ページ ISBN 978-4-582-12633-4
^ Judith Miller(著)Laurie Mylroie(著)舛添要一(訳)『サダム・フセイン』(飛鳥新社、1990年)27ページ ISBN 978-4-870-31084-1
^ Lawrence Wright(著)平賀秀明(訳)『倒壊する巨塔 上』(白水社、2009年)371ページ ISBN 978-4-560-08019-1

関連項目

いとこ婚

イスラーム文化


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