ビッグ・リボウスキ
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ポルノ映画に出演した過去がある。明らかにモードより若い。緑色のペディキュアをしている。本名はフォーン(Fawn Gunderson)。ミネソタの両親の元から家出し、捜索願いが出されていた。
ブラント
演 - フィリップ・シーモア・ホフマン“ビッグ・リボウスキ”の忠実な秘書。二人のリボウスキをつなげる役割を果たす。
ウーリ・コンコル
演 - ピーター・ストーメアニヒリスト集団のリーダー格。カール・ハンガスと言う名前でポルノ映画に出演した過去がある。ニヒリスト集団は全員ドイツ人であり、ドイツ語訛りの英語を話す。彼らは元ミュージシャンで「アウトバーン」というアルバムを出したことがあるという設定であり、モデルはクラフトワークである。
ジーザス・クインターナ
演 - ジョン・タトゥーロボウリング大会準決勝でのデュードたちの対戦相手。少年愛者露出狂ラテンアメリカ系訛りの英語を話す。
スモーキー
演 - ジミー・デイル・ギルモアボウリング場でウォルターにピストルを突き付けられていた男。良心的兵役拒否者。ギルモアは、テキサスの有名なカントリー・ミュージシャン。
ノックス・ハーリントン
演 - デヴィッド・シューリスビデオアーティスト。モード・リボウスキの友人。スキンヘッド
マリブ警察署長
演 - レオン・ラッサムマリブの警察署長。ファシスト
ダ・フィーノ
演 - ジョン・ポリトいわば探偵。雇い主はバニーの両親。
ジャッキー・トリホーン
演 - ベン・ギャザラリッチなポルノ映画プロデューサー闇金融のボスという裏の顔を持つ。バニーを探している。
ザ・ストレンジャー
演 - サム・エリオットこの映画の語り部。ボウリング場にあるバーでたびたびデュードの隣に座るカウボーイ風の男。テキサス訛り。
備考

ミュージシャンのエイミー・マン、および、レッド・ホット・チリ・ペッパーズフリーがニヒリストの一人として出演している。
日本語吹替

役名俳優日本語吹替
VHS・旧DVDBD・新DVD版
ジェフリー・“デュード”・リボウスキジェフ・ブリッジス山路和弘菅生隆之
ウォルター・ソブチャックジョン・グッドマン玄田哲章
セオドア・ドナルド・“ドニー”・カラボッソススティーヴ・ブシェミ小杉十郎太二又一成
ジェフリー・リボウスキデヴィッド・ハドルストン有川博樋浦勉
モード・リボウスキジュリアン・ムーア土井美加唐沢潤
バニー・リボウスキタラ・リード高橋理恵子石塚理恵
ブラントフィリップ・シーモア・ホフマン宮本充石住昭彦
ウーリ・コンコルピーター・ストーメア荒川太郎家中宏
ジーザス・クインターナジョン・タトゥーロ井上倫宏中村秀利
ノックス・ハーリントンデヴィッド・シューリス家中宏牛山茂
マリブ警察署長レオン・ラッサム稲葉実広瀬正志
ダ・フィーノジョン・ポリト西村知道宝亀克寿
ジャッキー・トリホーンベン・ギャザラ羽佐間道夫勝部演之
ザ・ストレンジャーサム・エリオット勝部演之大塚周夫

作品解説

映画の脚本自体は、
1991年公開の『バートン・フィンク』とほぼ同時期に書かれたものであるが、当時のコーエン兄弟は彼らの望んだスタッフや俳優を起用できなかったため製作を延期していた。前作の『ファーゴ』の成功で自分たちの望む映画を作れるようになったコーエン兄弟が、改めて製作に取り掛かった作品だとされる[2]


映画のタイトルである『ビッグ・リボウスキ』は、チャンドラーの代表作である『大いなる眠り』(原題:The Big Sleep)からとられている[3]。当初コーエン兄弟は、レイモンド・チャンドラーハードボイルド小説のような語り口の映画を作ろうとしていた。主人公が不可解な事件に巻き込まれ、怪しげな人物たちと出会い、事件の真相を探るという映画の基本的な構造は、チャンドラー作品と相似している[4]。主人公が悪漢に気絶させられ、夢や幻覚を見るという筋書きも、ハードボイルド小説ではありがちなものである。

本作は「最も多く"fuck"が使われた映画」に、計260回で29位にランクインしている。ただし殆どは、デュードとウォルターのセリフである(各々100回以上)。[5]

『ジーザス・ロールズ』;ジーザス・クインターナを主人公とするスピンオフ・ドラマが、ジョン・タトゥーロの主演・監督で制作され、2020年にアメリカで公開された。[6]

『リボウスキ・フェスティバル』:映画の熱狂的なファンによって、毎年開催されているボウリング・イベント。ホワイト・ルシアンを飲みながら、映画の好きな登場人物に扮してボウリングをするというもの。2002年の第1回大会はルイビル、それ以降は毎年違う都市で開催されている[7]

『デュードイズム』:主人公デュードの生き方と、道教エピクロス主義の哲学が融合したライフスタイル。映画の熱狂的なファンによって設立された団体の名前でもある。[8]

配役

主人公のヒッピー崩れのダメ男デュードを、ジェフ・ブリッジスが演じている。ブリッジズは初めて映画の脚本を読んだ時、自分がデュードを演じるために生まれてきたように思えた、と語っている[3]

デュードのボウリング大会でのチームメイトや対戦相手を、ジョン・グッドマンスティーブ・ブシェミジョン・タトゥーロらコーエン兄弟制作映画の常連たちが演じているが、いずれの役もコーエン兄弟が彼らの起用を脚本執筆の時から想定して書いたものである[4]
登場人物のモデル

デュードのモデルとなったのは、過激な反戦運動で知られる映画プロデューサーのジェフ・ダウド
である。ダウドはコーエン兄弟が処女作の『ブラッド・シンプル』の配給先を探している時にそれを手助けした、いわば兄弟にとっての恩人ともいえる人物であった。

ウォルターのモデルの一人は、コーエン兄弟の友人であり、映画作家・監督のジョン・ミリアスである。


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