この作品で彼はアカデミー助演男優賞、ゴールデングローブ賞 助演男優賞、英国アカデミー賞 助演男優賞など主要映画賞を総なめにした。故人のアカデミー賞受賞は、ピーター・フィンチ以来32年ぶり2例目となる。アカデミー授賞式には亡き本人に代わり、両親と姉が出席。父親のキム・レジャーは、「息子の演技を評価していただき、ありがとうございます」と礼を述べた。また、関係者にも感謝の意を伝え、「息子は映画の世界を愛していました」とメッセージを送った[18]。また、同助演男優賞の中では史上4番目(28歳と324日)の若さでの受賞となった。
死亡時、テリー・ギリアム監督作『Dr.パルナサスの鏡』の撮影途中であったため、ジョーカーを演じた『ダークナイト』が遺作になるものとみられていたが、親友のジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウが代役の出演を快諾して製作の続行が可能になり、無事に完成し公開された。なお、本作でのヒースの演技はカット・加工されることなく予定通り使用された。さらに、ヒースの代役を務めた3人は出演料のすべてを娘のマティルダに寄付した[19]。 ヒース・レジャーは映画監督業にも興味があり、生前いくつかのミュージックビデオでは監督をつとめている。2006年には、オーストラリアのヒップホップアーティストN'faのシングル「Seduction Is Evil (She's Hot)」[20][21]やベン・ハーパーのシングル「Morning Yearning」のミュージックビデオを監督した[22][23]。 2008年1月22日、ヒースは映画『ダークナイト』の完成を待たずに、マンハッタンの自宅アパートで全裸状態の遺体が発見された[24][25]。28歳没。前年11月頃から不眠症となり、「とても疲れているのに2時間程しか眠れない」と映画『ダークナイト』出演に際してのインタビューでは睡眠薬服用を公言している。また、インタビュー時期は自身の婚約解消と別居が重なる時期でもあった。当時はインフルエンザにもかかっており、薬の併用摂取(特定の薬物を過剰摂取したわけではない)による急性薬物中毒による事故死だった[26]。 1月26日にロサンゼルスで、2月9日に地元パースの学校で葬儀が行われた。 当初は、睡眠薬の過剰摂取による自殺と見られていたが、最近になって、ドラッグによる中毒死だと報道された。 ヒースは、友人であり、同じく、ドラッグ中毒によって死亡したフィリップ・シーモア・ホフマンに、自身の麻薬依存症について相談している[27]。 2001年から2002年まではヘザー・グラハム、2002年から2004年まではナオミ・ワッツと交際。『ブロークバック・マウンテン』で共演した女優ミシェル・ウィリアムズと2005年に婚約。同年10月28日に長女マティルダ・ローズが誕生したが、2007年9月に婚約解消[28]。
監督活動
突然の死住んでいたアパートに置かれた献花
私生活