ヒューゴの不思議な発明
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映画は当初ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントによって2011年12月9日に公開される予定だったが、キング側が感謝祭の公開を強く望んだ結果、感謝祭に『アーサー・クリスマスの大冒険』を抱えるソニーは配給を退き、代わってパラマウントが2011年11月23日の公開を決めた[11]。映画は原作の原題『The Invention of Hugo Cabret』に反し単に『Hugo Cabret』と呼ばれていたが、のちに『Hugo』とさらに縮められた[12]

2011年10月10日、本作はニューヨーク映画祭 (NYFF) において編集が中途段階の状態で上映された。NYFFにおける未完成の映画の上映は1991年の『美女と野獣』以来であった[13]
評価

ジェームズ・キャメロンは2011年11月6日、全米監督協会ロサンゼルスで開いた試写の後で質疑に応え、本作を「傑作」(masterpiece)、「ようやくできた子供たちを連れて行けるスコセッシ映画」と称え[14]、また、3D技術を用いたことに関して、「今まで見た中で間違いなく最高の3D映像。それは君 (スコセッシ) の美術的表現に常に効果的に使われていて、決して邪魔になっていない」と述べた[15]

本作は批評家から絶大な支持を集めている。映画のレビューを集積するウェブサイトRotten Tomatoesによると、集計されたレビュー98件のうち95件、97%が作品に対し好意的な評価を寄せており、評価の平均は8.4/10、批評家の総意は「『ヒューゴの不思議な発明』は、近頃の子供向け映画の多くが欠く純粋さをもつ、贅沢で洗練されたファンタジーであり、映画のマジックに対する大胆な愛を発するものでもある」であった[16]。有力媒体の批評から100点満点の加重平均値を導くMetacriticは36件の批評を基に85という「全面的支持」の値を示している[17]

シカゴ・サンタイムズ』のロジャー・イーバートは4個満点の星をつけ、「『ヒューゴの不思議な発明』はこれまでのどのマーティン・スコセッシの映画とも異なっており、しかもおそらく彼の心に最も近い。ビッグバジェット、家族向け、3Dの大作で、かつある意味においては彼自身の人生の鏡である。我々は偉大なアーティストが必要なツールとリソースの権限を与えられたと感じる?映画についての映画を作るために」と書いた[18]
興行収入

批評家から高い支持を集めた本作だが、制作費が1億8000万ドル以上という巨額を投じているのに対し興行収入は伸び悩んでいる。日本では興収10億円を超えるヒット作となったが、本国アメリカやその他世界規模では結果は芳しくなく、世界興行収入は1億8200万ドルに達したが、配給手数料などのコストが差し引かれるため、GKフィルムは8000万ドルほどの負債を抱える見込みだという[19]
受賞とノミネート

賞部門対象結果
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞作品賞『ヒューゴの不思議な発明』受賞
監督賞マーティン・スコセッシ受賞
ワシントンD.C.映画批評家協会賞監督賞マーティン・スコセッシ受賞
美術デザイン賞ダンテ・フェレッティ、フランチェスカ・ロ・スキャーヴォ受賞
作品賞『ヒューゴの不思議な発明』ノミネート
アンサンブル演技賞『ヒューゴの不思議な発明』ノミネート
脚色賞ジョン・ローガンノミネート
撮影賞ロバート・リチャードソンノミネート
作曲賞ハワード・ショアノミネート
ロサンゼルス映画批評家協会賞美術デザイン賞ダンテ・フェレッティ受賞
ボストン映画批評家協会賞監督賞マーティン・スコセッシ受賞
ラスベガス映画批評家協会賞編集賞セルマ・スクーンメイカー受賞
ファミリー映画賞『ヒューゴの不思議な発明』受賞
若手俳優賞エイサ・バターフィールド受賞
ヒューストン映画批評家協会賞撮影賞ロバート・リチャードソンノミネート
サンディエゴ映画批評家協会賞美術デザイン賞ダンテ・フェレッティ受賞


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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