観光と登山近年では、世界最高峰エベレストに年間数百人が登頂するなど、ヒマラヤ各峰への登山が盛んとなっている。特に8,000メートル級の高峰が集中するネパールでは、登山や麓から山々を眺める観光が一大産業となっている。登山客が支払う入山料はネパール政府の貴重な収入源となっているが、この収入が地元住民たちにきちんと還元されていないとして不満も根強い。2014年2月には、ネパール政府はより多くの登山客の誘致を目的として入山料の大幅値下げを行った[18]。また最近、山脈中のトレッキングも盛んで、大ヒマラヤトレイルと称するトレッキング・ルートも徐々にではあるが整備されてきている。
ネパール政府は2014年、新たに104座の山への登山を解禁した[19]。一方でヒマラヤ山脈とその周辺には、急峻さや厳しい天候で登頂に成功していない未踏峰や、宗教・政治上の理由で登山が禁止されている山々も存在する。後者の例としては、ネパールではマチャプチャレ、ブータンではガンカー・プンスムが知られている。
宗教ラダックの峠にある典型的なタルチョとストゥーパタクツァン僧院。「虎の巣」との異名でも知られている
ヒンドゥー教においては、ヒマラヤはヒマヴァット神として神格化されており、雪の神としてマハーバーラタにも記載されている。彼はガンガーとサラスヴァティーの2人の河の女神の父であり、またシヴァ神の妻であるパールヴァティーも彼の娘である[20]。
ヒマラヤの各地には、ヒンドゥー教、ジャイナ教、シーク教、仏教、イスラーム教の施設が点在している。著名な宗教施設としては、ブータンに初めて仏教をもたらしたパドマサンバヴァによって建設された僧院とされているパロのタクツァン僧院などがある[21]。
チベット仏教の僧院の多くは、ダライ・ラマの本拠を含むヒマラヤに位置している。チベットにはかつて6,000以上の僧院があった[22]。チベット人のイスラーム教徒もおり、ラサとシガツェにはモスクが建設されている[23]。
ヒマラヤ山脈に関連した作品
映画
白き氷河の果てに (1978年、日本映画)
ゴールデン・チャイルド The Golden Child(1986年、アメリカ映画)
クンドゥン Kundun(1997年、アメリカ映画)
セブン・イヤーズ・イン・チベット Seven Years in Tibet(1997年、アメリカ映画)
レッド・マウンテン LOC-Kargil(2003年、インド映画)
きっと、うまくいく 3 Idiots(2009年、インド映画)
2012 (2009年、アメリカ映画)
ヒマラヤ?地上8,000メートルの絆?(2016年、韓国映画)
エヴェレスト 神々の山嶺(2016年、日本映画)
書籍
ブランシュ・クリスティーヌ・オルシャーク、アンドレアス・ゲルシュケ、アウグスト・ガンサー、 エミール・M・ビューラー著『ヒマラヤ - 自然・神秘・人間』(日本テレビ放送網、1989年、ISBN 4-8203-8843-6)
ゲーム
Far Cry 4(2014年、ユービーアイソフト)
脚注[脚注の使い方]^ “ ⇒Definition of Himalayas”. Oxford Dictionaries Online. 2011年5月9日閲覧。
^ 辛島昇・前田専学・江島惠教ら監修『南アジアを知る事典』p594 平凡社、1992.10、ISBN 4-582-12634-0
^ C. R. Krishna Murti; Ga?g? Pariyojan? Nide??laya; India Environment Research Committee (1991). The Ganga, a scientific study
. Northern Book Centre. p. 19. .mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}