パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー
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パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー
(Power Rangers: Lost Galaxy)
ジャンル
特撮テレビドラマ
原作八手三郎
脚本ジャド・リンジャッキー・マーチャンド、他
監督ジョナサン・ヅァクワー坂本浩一田ア竜太、他
製作
製作総指揮ハイム・サバンシュキ・レヴィ
プロデューサージョナソン・ヅァクワー
制作フォックス放送Fox Kids

放送
放送国・地域 アメリカ合衆国
放送期間1999年2月6日 - 12月18日
放送分30分
回数全45
特記事項:
「『パワーレンジャー』」 第5作
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『パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー』(Power Rangers: Lost Galaxy)は、アメリカ合衆国のテレビドラマ。日本の特撮テレビドラマシリーズ「スーパー戦隊シリーズ」の英語版ローカライズ作品[1]パワーレンジャーシリーズ」の第7シーズン、第5作目である。今作は1998年に放送された『星獣戦隊ギンガマン』がベースとなっている[2]

1999年2月6日から同年12月18日まで[3]フォックス放送内のFox Kidsで放送された[4]。日本においては、スーパーチャンネルにて2001年9月2日から2002年7月14日まで放送された[5]。全45話[6]
概要

この作品から主要人物も毎年変わるようになる[7][8]。前作『パワーレンジャー・イン・スペース』の好評を受けてSF路線が続くことになり、それに原作『星獣戦隊ギンガマン』のファンタジー要素を組み込んでいる[8]。移動型スペースコロニーで新天地を目指すというストーリーは共同プロデューサーの坂本浩一が提案したものが採用されており、彼は自身が子供のころに愛好していたアニメ『機動戦士ガンダム』と『宇宙戦艦ヤマト』を組み合わせたような物語となったと述べている[8]

大部分がアメリカオリジナルの設定だが[2]、シリーズ前半のストーリーは原作に準じており[9]、坂本は「ストーリーは原作を元にスケールを広げた。原作に物語を近づけることでコスチュームや武器のデザインがストーリーにマッチするようになった」と述べている[10]。この特品から前作のパワーレンジャーとの共演が行われるようになり、一部の作品を除いて恒例となった。

サバン側から東映に「監督を貸して欲しい」と要望があり[11]、原作の監督を務めた田ア竜太が監督に参加した[2][8]。これには日本のノウハウをアメリカに取り込みたいという意向があり、田アはプロデューサーに「日本式でやって欲しい」と頼まれたと述べている[11]

本来、アメリカでは監督が編集したディレクターズ・カット版を基にプロデューサーが編集したファイナル・カット版の映像が放送に使われるが[注釈 1]、田アは「監督が責任を持つのが日本のやり方」として、「(プロデューサーが)気に入らない部分があったら直すから」と頼み、彼の担当話のみディレクターズ・カット版の映像が放送されている[11]

田アの参加によって日本式の撮影のノウハウがアメリカに伝わり、これまで養われてきたアメリカ式と香港式が合わさった撮影法にさらに日本式の方式が組み合わされた撮影法が、パワーレンジャーの撮影現場に使われるようになる[8]

1998年11月にストーリアークが作成されたが、この時点で『ギンガマン』の映像は殆どアメリカに送られておらず、限られた映像と資料を基に1年分のストーリーの基本案を構成しなければならなかった[13]。脚本家のジャッキー・マーチャンドは、「東映はこちらに素材を送る事を優先してはいなかった」と述べている[13]

本作品の展開時期、アメリカではパワープレイバックOTOと称して初期シリーズの玩具の再発売や再放送が行われており[9][3]、再放送は2か月程度で打ち切られたが[9]、玩具展開は翌年まで続いた[11]

日本語版の声優には、スーパー戦隊シリーズに出演した俳優が起用されている[14][5][15]



ストーリー

伝説のギャラクシーサーベルが眠るミリノイ星が宇宙昆虫軍団に襲われた。

レオ、カイ、デーモン、ケンドリックスの4人の地球人たちとミリノイ星のマヤはギャラクシーサーベルを手にしたことでギャラクシーパワーレンジャーとなり、民たちが石化してしまったミリノイ星から脱出。地球で開発されたスペースコロニー型宇宙船テラ・ベンチャーに乗り込み、ギャラクシービーストの協力を得ながら、宇宙昆虫軍団と戦い、新天地を目指す旅を続けていく。

戦いの中、レオの兄・マイクがマグナ・ガーディアンの遺志と力を受け継ぎ、ケンドリックスの遺志と力はカローンに受け継がれた。

テラ・ベンチャーは宇宙海賊が支配する異次元宇宙ロスト・ギャラクシーに迷い込み、現地の宇宙海賊と戦うことになる。ロスト・ギャラクシーからの脱出に成功するがマイクのパワーは失われ、ギャラクシービーストも当初の5体以外は散ってしまった。さらに度重なる戦いとロスト・ギャラクシー脱出の負荷でテラ・ベンチャーは限界を迎えて航行不能になってしまう。全クルーは近隣の星に脱出していき、その間にパワーレンジャーは宇宙昆虫軍団の最終決戦に勝利する。

戦いが終わった後、クルーが避難した星はミリノイ星であることが判明。戦い終えたことでギャラクシーサーベルを元に戻すと石化していたミリノイ星の民たちは元に戻り、ケンドリックスも復活を果たす。こうして、ミリノイ星から始まった戦いを終わりを迎えたのだった。
登場人物
パワーレンジャー・ロスト・ギャラクシー

通称:ギャラクシーレンジャー
レオ・コービット/レッドレンジャー(ギンガレッド)
リーダー。マイクの弟
[9]。本来はテラ・ベンチャーのメインクルーには選ばれなかったが、帰る途中で出会った老婆の言葉により密航を決意し、GSAの訓練に紛れ込むことでテラ・ベンチャーに潜入した[ep 1]。兄からギャラクシーサーベルを引き継いでレッドレンジャーとなる[9]。アンドロスと出会った際には、過去にスペースレンジャーの戦いを見たことがあると語っている[ep 2]
デーモン・ヘンダーソン/グリーンレンジャー(ギンガグリーン)
サブリーダー。メカニック担当。元はメガシップ博物館のメカニックであり、ミリノイ星に向かうためにメガシップを起動させようとするカイと出会い、無理を承知で起動を手伝った[ep 1]。腕は確かであり、テラ・ベンチャーのチーフメカニックになったこともあるが、デスクワークを嫌って辞退した[ep 3]。「だっての」が口癖。
カイ・チェン/ブルーレンジャー(ギンガブルー)
テラ・ベンチャーのメインクルー。軍人一家の出で生真面目な性格。料理が得意。マヤの救援要請に応じてミリノイ星に向かうマイクたちを止めようとするが4人はワープ空間を通って行ってしまう[ep 1]。一人残った彼は、司令官の「仲間を見捨てるな」という言葉を思い出し、自分が間違っていたと考え、マイクたちを助けるために博物館となっていたメガシップを起動させてミリノイ星に向かっていった[9][ep 1]。最初はレオに対抗意識を持っていたが打ち解けていく。
マヤ/イエローレンジャー(ギンガイエロー)
ミリノイ星の少女[9]。動物の声を理解することができる。一人称はマヤ。ミリノイ星がスコーピウス軍に攻撃された際、月にワープし、出会ったレオたちに助けを求める[9][ep 1]。ミリノイ星が石化した後は、テラ・ベンチャーに身を寄せるが、ミリノイ星と地球の文化の違いにより、仲間とトラブルを起こすこともあった。戦いが終わった後、故郷も復活を果たす。
ケンドリックス・モーガン/ピンクレンジャー(ギンガピンク)
テラ・ベンチャーのメインクルー。頭が良く、ギャラクシーブックの翻訳などをしていた。女優のキャロル・ピケッツと瓜二つの容姿をしている。サイコピンクとの戦いで暴走したサベージ・ソードを叩き折ったが、その際に放たれたエネルギーで肉体が消滅するが、彼女の魂は形見のサーベルに宿り、カローンを後継者へと選んだ。ミリノイ星復活の影響で自身も復活を果たす。

ケンドリックスがシリーズの途中で死亡したのは演者のバレリー・ヴァーノンが白血病の治療で降板せざるをえなくなったため[13][16]

カローン/2代目ピンクレンジャー(ギンガピンク)
アンドロス(スペース・レッドレンジャー)の妹。アストロネマ時代の罪滅ぼしのため、行方不明になったケンドリックスのサーベルをオニックス星の競売所から盗み出し、レオたちに届けようとしていたが、戦いの中でケンドリックスの後を継いでピンクレンジャーになる。かつて、アストロネマとして自分が行った悪行を悔やんでいたが、過去の自分と決別することに成功した。
マイク・コービット/2代目マグナ・ガーディアン(黒騎士ヒュウガ)
レオの[9]。テラ・ベンチャーのメインクルー。レッドレンジャーのサーベルを引き抜くが、ミリノイ星を脱出する際に、弟にサーベルを託して地割れの中へ落ちてしまう[9][ep 1]。落ちた先に封印されていたマグナ・ガーディアンに取り込まれ利用されてしまう。取り込まれてからも彼の心は復讐に燃えるマグナ・ガーディアンに正義の心を取り戻すように説得し、彼の心を揺さぶった。彼の死と共に解放され、復活し、マグナ・ガーディアンの魂からサーベルを託され、新たなマグナ・ガーディアンとなった[9][ep 4]


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