パリ
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2014年のパリ都市圏の総生産は6,798億ドルであり、東京都市圏ニューヨーク都市圏ロサンゼルス都市圏ソウル都市圏ロンドン都市圏に次ぐ世界6位の経済規模を有する[50]

多国籍企業の本社数や資本市場の規模などビジネス分野を総合評価した都市ランキングでは、ロンドンとともにヨーロッパでトップクラスである。BNPパリバトタルアクサなど世界有数の大企業の本社が所在しており、世界500大企業の本社数では、ニューヨークロンドンを凌ぎ、西洋の都市では最多である[51]

工芸品贅沢品服飾品などの、ビジネスの集積地でもある。

アンシャン・レジームの時代では、貴族は服をたった1着手に入れるにも、まずは布地を扱う商人のところへ行って気にいる布地を苦労して見つけ、次にその布を裁断する職人のところへそれを持っていって、次にそれを縫いあげる職人、と何軒もの店・職人をかけずりまわらなければならず[52]、おまけに訪ねる店は(現代からは想像もつかないような)まるで倉庫のようなありさまで、価格の表示もなく、客は顔色をうかがわれてとんでもない高値を吹っかけられ、支払いも高利掛け売りというありさまで、皆、服を手に入れることにうんざりしていた[52]。だがアンシャン・レジーム末期のパリに、新しい経営方法を導入した服飾品の小売業者やモード商人が登場した。それまで注文を受ける側であった商人が、主導権を握って王妃などに着る服を提案することを始めたのであり、王族を宣伝塔として巧みに利用し流行を意図的・恣意的に作りだし、貴族たちを煽って金儲けをするようになった[52]。19世紀にはさらにオートクチュール(オーダーメイド服)への道を開き、ファッションショーなどを開催し、メディアも活用し巧みにイメージを作りだし、新興の富裕層(=ブルジョワジー)の欲望を掻きたて金儲けを行った[52]。しかしオートクチュールのビジネスは20世紀後半には衰退し、現在では主としてプレタポルテを扱うようになった。ショーの華やかな見た目に惑わされている一般人には見えないが、ファッションウィーク期間中のパリというのは、デザイナー側とバイヤー側が直接に会してビジネス上の冷徹でしたたかな交渉が行われる商業(ビジネス)の空間でもある。「フランスのファッション」も参照

若い女性の中には、商人によって(金儲けのために)ビジネスのツールとして作りだされ、雑誌などの各種メディアで流されている虚像を本当の像だと信じ、その像に近づこうとパリにフワフワとやってきてしまう事例が言われている。日本の若い女性でも、パリに来てある期間その実態を自分の目で見るうちに、自分が虚像を信じていたにすぎないことに気づかされ、やがて鬱状態になったり責められているように感じ苦しんで帰国していく事例も指摘されている(→パリ症候群を参照のこと)。
主要企業

各節とも日本語での五十音順。パリ近郊に本社及びそれに類する事業所等を置く企業も含める。


企業本社等


アクサ(AXA)

インターナショナル・ニューヨーク・タイムズ(旧インターナショナル・ヘラルド・トリビューン)

エア・リキード(Air Liquide)

エールフランス

LVMH

エンジー(旧GDFスエズ)

Orange(旧フランス・テレコム)

ガルデルマ 仏法人本社

カルフール

クレディ・アグリコル

ケリング

サノフィ

サフラン・グループ

サンゴバン

ジーセードゥコー

スエズ(改称前はスエズ・アンビロンヌマン)

グループ・レ・ゼコ=ル・パリジャン(Groupe Les Echos-Le Parisien。LVMHグループで傘下に日刊紙ル・パリジャンと経済紙レ・ゼコ (Les Echos))

ソシエテ・ジェネラル

ソデクソ

ダッソー

ダノン

タレス・グループ

テクニカラー

トタル

ナバル・グループ(旧DCNS

BNPパリバ

ビック

ピュブリシス・グループ(英:パブリシス。世界的な広告代理店)

ヴァンシ(世界4位の建設会社)

ヴィヴェンディ(傘下にCanal+グループユニバーサル ミュージック グループ、旧アヴァス通信社が母体の世界的広告代理店アヴァス・グループ (Havas) など)

ヴェオリア(改称前はヴェオリア・アンビロンヌマン。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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