パラドックス
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光の速度が有限であり、また宇宙やその年齢が夜空を星で埋め尽くすほどには大きくないため、前提が成立しないことが明らかとなった[3]
ゼーリガーのパラドックス
宇宙が一様かつ無限であれば1つの星の重力は僅かでも総和として地球はあらゆる方向から無限に強く引かれるはずだというパラドックスだが膨張宇宙の発見により回避された。
フェルミのパラドックス
地球外文明の存在の可能性の高さと、そのような文明との接触の証拠が皆無である事実の間にある矛盾のこと。
相対性理論関連
ガレージのパラドックス
物体が高速で動けば、その長さは縮む(
特殊相対論ローレンツ収縮)。ガレージとともに静止している人の立場では、高速で走る車は長さが縮み、車と同じ長さのガレージに収まる。高速で走る車内の立場では、高速で動くのは前方のガレージを初めとする周りのもの全てであり、そちら側が空間ごと縮んでいて、同じガレージのはずなのに収まらない。なお、この現象は相対論に問題があることを意味しない。「ガレージに車が収まる」ということは、ガレージの中央を車が通過した瞬間と「同時」における、それぞれの前後端の位置関係と定義できるが、ガレージと車で「同時」が違うためである。もしそのガレージの両端にシャッターが付いていたら、「物理的な」矛盾を起こせるのではないか、という疑問があるかもしれないが、次のように説明できる。ガレージ側から、ある時刻に「同時」に前後のシャッターが閉まっていたとしても、車側からは先に前方のシャッターが開き、後から後方のシャッターが閉まった、というように世界が異なっていて、車側からはある時刻に「同時」に前後のシャッターが開いているのである。この問題を、ガレージに「駐車できるか否か」と言い換えると加減速と伸び縮みについて扱うことになるが、似ているが、また別の一見不可思議に見える思考実験として考察されており、ここでは述べない。
双子のパラドックス
双子の片方が光速に近い速度で宇宙を旅行してから地球に帰ってきたときに、彼は地球に残してきた兄弟よりも若くなっているか年をとっているか(ウラシマ効果)。
ゲーデル解
一般相対性理論におけるアインシュタイン方程式の厳密解の一つ。時空の回転と宇宙項を仮定した場合に得られるもので、時間旅行が理論的に可能になる。
量子力学関連

EPRのパラドックス

シュレーディンガーの猫のパラドックス
密閉された箱の中に1匹の猫と50%の確率で毒ガスが発生する装置を入れる。1時間後、箱の中の猫は生きているか死んでいるか。量子力学では生きている猫と死んだ猫の状態が重ね合って存在していると解釈される。元々は量子力学を批判するパラドックスとして考案された。

ウィグナーの友人
シュレディンガーの猫の「猫の生死を観測する」という部分を「その人間が実験の意味を知らずに結果だけを研究者に知らせる」と書き直してみる。そうすると観測するのは誰か?あるいは誰が意識を持っているのか?という問題に突き当たる。ユージン・ウィグナーが考案した。

量子ゼノンパラドックス

経済学・社会科学

グロスマン・スティグリッツのパラドクス


囚人のジレンマ

投票の逆理(コンドルセのパラドックス)

投票行動のパラドックス

アビリーンのパラドックス

エレベーターのパラドックス - エレベーターはいつも一方にばかり動いているように見える。

イノベーションのジレンマ

コモンズの悲劇

ブライスのパラドックス

倹約のパラドックス[4] - 景気が悪くなるとその対策として皆が倹約するが、その結果として需要が減り、さらに景気が悪化する、というもの。倹約という不景気対策が逆に事態を悪化させるのがパラドックスたる所以である。(合成の誤謬も参照。)

ギッフェン・パラドックス - 普通は値段が上がれば需要が落ちるのに、ある種の財(ギッフェン財)では値段が上がると、かえって需要が増える。

レオンティエフの逆説[5] - アメリカの資本が優れている事から、アメリカの輸出品は輸入品よりも資本集約的であると想像されるが、実際は逆である。

貯蓄のパラドックス

早期警戒のパラドックス

サイエンス・フィクション
親殺しのパラドックス
タイムマシンで過去に行き、自分が生まれる前の自分の親を殺したとき、自分は産まれてこないことになる。またそうなると自分が居ないために親が殺されない。さらに、親は殺されないため自分は生まれてくる。という循環ができる(タイムトラベル参照)。
ブートストラップパラドックス(存在論的パラドックス)
過去の自分にタイムマシンの設計図を送る。その設計図を元にタイムマシンを作る。作ったタイムマシンで過去の自分にタイムマシンの設計図を送る。この場合、一体誰がタイムマシンの設計図を考え出したのか?という疑問が残る。このように原因と結果が循環していることを因果のループという。
宿命パラドックス(Predestination paradox)
原因不明の火災を調査しようと男が時間を遡る。 火災が発生した建物にいる間、彼は誤って灯油が入ったランタンを倒して火災を引き起こしてしまう。数年後、原因不明の火災事件に興味を持った男はタイムトラベルを思い立つ。この例もブートストラップパラドックスと同様に、原因と結果が循環しており始まりがないように見える。
ポルチンスキーのパラドックス
ビリヤードボールがワームホールを通って過去に出現する。ワームホールの出口から出てきた未来のボールが、過去のボール自身に衝突し、過去のボールは軌道が変化してワームホールに入る。つまり、ボール自身のせいでボールの軌道が変化したことになる。
ヒトラー殺しのパラドックス
あなたは時間をさかのぼって、有名になる前の有名人(ヒトラーなど)を殺す。 しかし、その人が有名になる前に殺されたのなら、有名人として標的にされることはなかっただろう。

これらを含めてタイムマシンなど時間移動や過去を操作することが可能な方法を想定することで生じる矛盾を総じてタイムパラドックスという。
医療・健康
フレンチパラドックス
フランス人は喫煙率が高く、脂肪分が多い食事をしている(とされる)にもかかわらず、心筋梗塞が少ない事から。
ジャパニーズパラドックス
日本人喫煙率は他国よりも圧倒的に多いにもかかわらず、喫煙によって生じる筈である心筋梗塞発症率は欧米諸国に比べて10分の1から5分の1と、実際には心筋梗塞の発症が日本人には少なくなる事から[6]
アスリートパラドックス
2型糖尿病メタボリックシンドロームを引き起こす要因であるインスリン抵抗性は、一般に骨格筋の異所性脂肪(脂肪筋)の多さと関連し、運動の実施は脂肪筋の減少とともにインスリン抵抗性を改善することが知られている。それにも関わらず持久系アスリートは脂肪筋が多く、インスリン感受性に悪影響を及ぼしていないことから[7]
未分類

料金の紛失のパラドックス - ある種のひっかけ問題。

寛容のパラドックス - 不寛容な相手に寛容な姿勢をとっていると、最終的には相手の不寛容さを受け入らざるを得なくなる、というもの。

脚注[脚注の使い方]^ 三浦俊彦『論理学がわかる事典』日本実業出版社、2004年2月。.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 4-534-03710-4


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