近年では、プロフェッショナルではない素人が撮影した写真も買い取るエージェンシーが出てきている。
2006年3月にスキー旅行に出かけていたイギリスのウィリアム王子とその恋人(その後結婚した)キャサリン・ミドルトンがリゾート地で抱擁している写真がイギリス国内のタブロイド紙の一面を飾ったが、その写真は同じリゾート地に偶然居合わせた民間人が撮影したものである。ウィリアム王子が執拗に追いかけ回すパパラッチに怒っているとコメントを発表してからは、各誌がパパラッチ撮影による写真を買い取っていなかったが、リゾート地での写真は2人の同意がなかったとはいえ、2人を追いかけ回して撮影されたものではない民間人のものだったため、各誌が掲載に至った[7]。
携帯電話でも画質の良い写真が撮れるようになり、カメラの軽量化・小型化により普段カメラを持ち歩くことも珍しくなくなったため、民間人がスクープ写真を撮ることも可能となった。近年はこのような現象をさして「市民ジャーナリスト(citizen journalist)」という言葉も生まれた。また、スクープ写真を撮る民間人を指して「スナパラッチ(snaparazzi)」(「スナップ写真」と「パパラッチ」を合わせた造語)という[7]。
米国では「報道ギャング」、香港・台湾などでは「狗仔隊(香港警察の追跡調査員の俗称が由来)」などとも称されている。
パパラッチが主題の作品
映画
『醜聞』(スキャンダル) 黒澤明監督(1950年、日本)
『パパラッツィ』(1963年、フランス) ジャック・ロジエ監督でジャン=リュック・ゴダール監督、ブリジッド・バルドー主演の『軽蔑 (1963年の映画)』の顛末を描いたドキュメンタリー
『盗写 1/250秒』 原田眞人監督(1985年、日本)
『パパラッチ』(1998年、フランス)
『パパラッチ』(2004年、アメリカ)
『ティーンエイジ・パパラッチ』(2010年、アメリカ)
『ナイトクローラー』(2014年、アメリカ)
『SCOOP!』(2016年、日本)[注釈 1]
テレビドラマ
『世にも奇妙な物語 春の特別編』「パパラッチ」星護監督(1999年、日本)
漫画
『盗撮影手パパラッチ』(小池一夫・柳澤一明、1991年 - 1994年、集英社『週刊ヤングジャンプ』連載)
『報道ギャング ABSURD!』(2010年 - 2013年、秋田書店 『プレイコミック』連載)
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 上記の『盗写 1/250秒』のリメイク版
出典^ Merriam-Webster Online. “ ⇒paparazzo”. 2008年8月3日閲覧。
^ Definitions from Dictionary.com. “ ⇒paparazzo”. 2008年8月3日閲覧。
^ ⇒Is Everyone a Journalist?, Tony Sonenshine, American Journalism Review, October 1997.
^ 2008年8月2日放送「ブロードキャスター」(TBS)のパパラッチ特集より
^ All About. “パパラッチは1枚の写真でいくら稼ぐのか?!「写真1枚のお値段は……?」