パトロールカー
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ほか警衛列自動車及び警護列自動車(天皇及び皇族、警護対象者(内閣総理大臣、国賓、両議員議長、最高裁長官、国務大臣、公賓や公式訪問の賓客、元総理、政党代表者、大使など)[30]並びにその随員の乗車する自動車の一団が、警察用自動車により誘導又は追随の形で警衛、警護されている場合における警察用自動車を含めたすべての自動車列を言う)は、多くの交通規制、道路運送車両法規制の適用除外となっている。警衛・警護列自動車は緊急用務のための走行でなくとも除外対象となるが、警衛・警護運用中は通常赤色灯を付け緊急用務としている事が多い。

なお、通行止め規制または駐停車禁止規制の除外対象については関連各項目を参照のこと。
青色防犯パトロール「青色防犯パトロール」を参照青色防犯パトロール仕様のスズキ・ワゴンR足立区

青色防犯パトロール(青パト)は、防犯活動を認められた団体が自主防犯パトロールとして実施を許可された青色回転灯装備の自主防犯活動用自動車で、一般自動車への青色回転灯装備は法令で禁止されているが、2004年12月1日(道路運送車両法の保安基準緩和)より、警察からの自主防犯パトロールを適正に行うことが出来ると証明を受けた団体は青色回転灯の装備が認められている。申請はパトロール地域を管轄する警察署を通じ行い、パトロール実施者証の交付後、約2年毎に青色防犯パトロール講習を受講しなければならない。また証明書発行より15日以内に地方運輸支局で、自動車検査証に自主防犯活動用自動車の記載を受ける必要もある。
日本のパトカー ギャラリー

ダイハツ・ミラジーノ(警視庁)

三菱・パジェロ(福島県警)

三菱・GTO(広島県警)

トヨタ・エスティマ(警視庁)

日産・サファリ(愛知県警)

日産・スカイラインR34GT-R(埼玉県警)

日産・スカイラインV35型(埼玉県警)

スバル・インプレッサWRX STi(埼玉県警)

マツダ・RX-8(警視庁)

スズキ・ジムニーシエラ (静岡県警)

日産・キューブ(兵庫県警)

スバル・レガシィB4(茨城県警)

日産・スカイライン350GT(研修用)

日産・スカイラインGT-Rオーテックバージョン(神奈川県警)

日産・マーチ(千葉県警)

三菱・ランサー(福島県警)

ダイハツ・ストーリア(石川県警)

スバル・インプレッサG4(山形県警)

アメリカ合衆国ニューヨーク市警察のMarked police cars、日産・アルティマ、現行デザイン。旧デザインでは警察紋章が大きく描かれ、青白の色調が逆だったニューヨーク州ライ警察のUnmarked police car、フォード・トーラス

アメリカ合衆国の警察のパトカーは「Marked」と「Unmarked」に大別される。

「Marked」は日本で言うところの白黒パトカー。車体に警察機関名、バッジのイラスト[注 5]、「POLICE」「SHERIFF」「HIGHWAY PATROL」「STATE TROOPER」といったマークが施されている(=Marked)もの。塗装はカリフォルニア州で多く見られるような白黒も存在するが、後述するように中古で出すこともあるため、専用の塗装はせず、単色のボディにステッカーのマークを貼り付けているだけの場合も多く見られる。図柄は機関の数だけあると言っても過言ではない。基本的に警ら任務に用いられるものを指すが、特殊部隊や特殊任務班で使用されるもので、マークが施されていれば含まれる。

「Unmarked」は覆面パトカー。先述のマークが施されていないという意味。「Undercover」などとも呼ばれる。用いられる車両は警ら用と同じ車種も多いが、中には個人所有の車両や、押収した車両を捜査車両として使用できる機関もあり、逮捕した禁制薬物の売人から押収した高級車が使用されていることもある。フロントウィンドウとフロントグリル、リアウィンドウに赤・青の警光灯が設置され、前照灯とバックライトにはストロボ灯が内蔵されている。ニューヨーク市警察のタクシースクワッドは、タクシーに偽装した車両に刑事2人が運転手役と乗客役に分かれて乗車し、防犯活動をしている。一方でハイウェイパトロールの覆面パトカーは、警光灯が外から見えないようになっているだけでドアには大きくマークが描かれている(カリフォルニア・ハイウェイ・パトロールの例)。これは警察車と認識されないと、追尾した相手から強盗と勘違いされ最悪の場合は銃撃を受ける事さえあるためである[31]SWAT要員は個人ロッカー代わりに装備品一式をトランクに納め、いつでも・どこの現場への招集でも応じられるようにしている(ロサンゼルス市警察)。この場合使用されるのはやはり覆面車である。

両者の中間的存在としてあるのが「Ghost」「Low profile」「Stealth」などと呼ばれる車両[32][33]。単一の車体色に、車体と同系色或いは目立たない意匠で警察を示す標識を施したもの。法令上はMarked扱いになるものの通常のパトカーと比べてそれと認識しづらくなっており、その機能を活かして交通取締や防犯活動に用いられる。以下で述べる覆面パトカーの運用制約があるかないかに関わらず、各州各地の警察で運用されている。

なお、アメリカ合衆国における覆面パトカーの運用態勢は自治体ごとに異なる。例えばオレゴン州警察・バージニア州警察・メリーランド州警察などでは、速度違反を含む幅広い捜査に覆面車両が投入されている[34][35]カリフォルニア州では1923年以来、交通違反取り締まりにおいて覆面車両を使用することが認められてこなかったが、2008年にカリフォルニア高等裁判所は速度制限違反の取り締まりを除いた全ての違反取り締まりに際し覆面車両を使用することを認める判決を出した[36]ニューヨーク州では1996年の州知事令により州警察が交通取り締まりのために覆面車両を使用することが禁止された。しかし、これはあくまで州警察に限られたことであり、市警察や保安官事務所が使用する車両には現在適用されていない。アメリカ国内では、覆面パトカーを装った車両の指示に従って停止したところ強盗や強姦の被害に遭うケースが頻発しているため、ニューヨーク州などでは、州内において覆面車両を交通取り締まりに用いることを全面的に禁止する法案の審議が行われている[37](使用していいのは刑事部だけ)。
車種

採用されている自動車は、国産のビッグスリー、つまりゼネラルモーターズ(シボレー、GMCが多い)、フォード・モーター(フォードが多い)、クライスラー(ダッジ、ジープが多い)の各社製が大半を占める(日本でトヨタ・日産が多く採用されるのと同じ理屈である)が、外国製も使用されている。特にトヨタや日産が多い。

2010年代前半まではフォード・クラウンビクトリア・ポリスインターセプター(フォードのパトカー仕様車の呼称)が、全パトカーの7割?8割を占めていた。90年代中頃までは同車とシボレー・カプリスが多かったが、カプリスが生産中止になってしまい、警察一般で好まれる「パワフルなFRのフルサイズセダン」という要件を満たすものが同車のみになってしまったのが要因。

1990年代の終わりごろ、カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール(CHP)はボルボ・S70-Tを試験的に採用したことがある。当時採用していたカプリスが生産中止になり、クラウンビクトリアも経営の効率化のために生産中止になるのではないかと言われ、アメリカ的なFRフルサイズセダンの存在自体が自動車市場において風前の灯火であると言われていたのが原因。これらの車両がなくなってからも円滑に車両を調達するため、もっと他の車種にも目を向けようと考慮したものであった。しかしボルボS70はフルサイズセダンに乗りなれた警官にはあまりに狭く不評で、本格的な採用とはならなかった。幸いにしてクラウンビクトリアの生産は継続され、CHPは今日までそれを使用していた。


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