パトロールカー
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警護車は、主に皇族、内閣総理大臣、国務大臣、国賓、外国大使[12]など国内外の要人警護を目的に使用され、ベース車にはトヨタのセンチュリー[13]、セルシオ、クラウンマジェスタ、クラウンロイヤルサルーン、レクサス・LS、日産のシーマ、フーガ、スカイライン、ティアナ、ホンダ・レジェンド、スバル・レガシィB4(BM9)など、高級日本車やスポーツセダンが採用される場合が多い[14]。2008年頃にはベンツ・S600L(W221・右ハンドル防弾仕様)の高級車が数台国費導入されている[15]。
トヨタ・ランドクルーザープラド、トヨタ・ハイラックスサーフ、スバル・レガシィアウトバックなどのSUVをベースとし、警護の車列には直接加わらない遊撃警護車も配備されている。遊撃警護車は、頑丈なボディを活かし、いざという時には体当たりなどをして防護することができる[16]。
遊撃警護車の例(ランドクルーザープラド)
一部の車両を除き、交通取締用四輪車同様に、赤色警光灯が車内天井部に格納されており、ルーフ中央部分が開いて小型の流線型赤色警光灯が外部にせりあがってくる。前面赤色警光灯は、フロントグリルの中に取り付けられているのが一般であるが、近年は全国的に視認性を高める目的でLEDの前面赤色警光灯を装備する傾向にある。このうちセルシオ、レクサス・LS、フーガなどは防弾仕様も存在し、警察庁の調達区分上「特別警護車」として区別されている。基本的な仕組みは交通取締用四輪車と同じであるが主に白黒パトカーに装着されている補助ミラーを装着しており業務上必要ない速度計測用の機器(ストップメーター)を装備しないなど細部に違いがある。
一般的な車列警護の場合、先導車、警護対象者の乗る賓客車、警護車、そして最後尾の後押車(あとおさえしゃ)などで構成される[17][18]。
皇族護衛など特に重要な警護の場合は警護車列の前方を各都道府県警の白バイやパトカーが先導し、儀礼服を着装した皇宮警察 [19]の白バイが前衛に付き、皇宮護衛官が乗車する側車(サイドカー) が 御料車(ボンネットに錦の御旗が立つセンチュリーロイヤル)の側衛に付き、その後ろに侍従長や宮内庁長官らの乗車する供奉車(ぐぶしゃ)が続き、短機関銃や盾など、機動隊や警視庁警備部[20]と同等の装備を着装した皇宮警察特別警備隊の乗車する大型人員輸送車 [21]等が車列の前後に加わる [22]など、大規模な警護車列となる[23]。
警護車列 [白バイ・側車・警護車](皇宮警察)大型人員輸送車(いすゞ・エルガミオ)
なお、この場合では警護車は緊急自動車とならず、車列の走行に障害となる一般の交通を一時停止させるため、警護員が警護車から身を乗り出し(「ハコ乗り」)、交通誘導灯を振るなどして一般車などを排除しながら走行する[24][25]。
一般的な警護車の例(レガシィB4)
一般的な警護車の例(スカイライン)
脱着式の赤色警光灯を装備した車両(S600L)
皇宮警察 京都護衛署の警護車両
捜査用車捜査用覆面パトカー(スカイライン)「捜査用車」を参照捜査用車は機動捜査隊、警察署(所轄署)の刑事課や生活安全課などに配備され、私服の刑事警察官が乗務し、捜査などを行う車両。鑑識課の機材車は、現場保存がされているために急ぐ必要はなく、緊急自動車指定されていない場合もある。
ミニパトエブリィ (福岡県警)
1,500 cc以下でなおかつ、全長4,500mm以下で5ナンバーサイズの枠内に入る(例外的にスズキ・SX4やスズキ・バレーノなどの様に全幅1,700 mmを超える3ナンバー扱いの車種も存在)小型自動車ないし軽自動車を用いたパトカーで、制服パトカーと覆面パトカーの二種あるが、一般的に現場ではミニパトと呼ぶのは本署から比較的遠方の交番や駐在所に配備される「小型警ら車」と、もっぱら違法駐車の取締や街頭での交通整理や指導を行うために使われる所轄署の交通課や交通機動隊に配備される軽自動車 - 1,500 cc程度の制服パトカー(現場でも「ミニパト」と呼ぶことが多いようである)を指すことが多い。「小型警ら車」と呼ばれる前者は1974年(昭和49年)、全国100か所の道路事情や気象条件の厳しい駐在所に初めて配備された(昭和50年版「警察白書」)。政府(警察庁)により国費で1,000 cc - 1,500 ccクラスのものが大量導入され、全国に配備されるため、街頭でも比較的見かける機会が多い。年度によっては4WD指定で入札が行われることがあり、2WD車の入札も行われる場合、その年度は2車種配備されることもある。
また、都道府県費での調達も少なからずあり、その場合は政府調達の車種と違った車種が導入されることもある。現場で「ミニパト」と呼ばれることが多い後者は、特に警視庁のような大都市圏では軽自動車を採用することが多く、取締りの際にパトカーを停車させるスペースさえも確保しづらい混雑した道路では威力を発揮する。地方都市ではいわゆるリッターカーと呼ばれるクラスを採用する傾向が多く、管轄が広く移動距離が比較的長くなることでの、耐久性などを考慮しているものと思われる。調達は、いずれも都道府県費によるものが大多数を占めるため、全国的に統一された車種ということはない。赤色回転灯とサイレンアンプを搭載して道路交通法施行令による緊急自動車の指定を受けている。ソリオ(北海道警)インサイト(千葉県警)プラッツ(神奈川県警)パッソ(警視庁)
国費導入された小型警ら車の代表的車種
パッソ(2007・2008・2009・2012年度国費分)
プラッツ(2001年・2004年度国費分)
インサイト(2009年度国費分)
スイフト(2000・2002・2003・2005・2015・2018・2019・2020年度国費分)
ソリオ(2006・2007・2009・2011・2013・2014・2017年度国費分)
ノート (2022年度国費分)
都道府県費で導入された車種※ ☆は軽自動車、★は3ナンバー規格のボディが用いられた小型車
スターレット
キャミ
ラッシュ
ヴィッツ(KSP90/NCP95)
ベルタ(NCP96)
ファンカーゴ
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トヨタ・カローラアクシオ/カローラアクシオEX(各NZE164)
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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