パッケージ管理システム
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Debian用に開発されたパッケージ形式。dpkgAPTを用いてインストール・管理される。
ports(英語版)形式パッケージ
FreeBSDで利用されるパッケージ形式。
pkg形式パッケージ
Solarisで利用されるパッケージ形式。FreeBSD 10.0でも、以前はpkgngと呼ばれていた形式がpkg(8)として採用されている[5]
実行形式

ソフトウェアのアーカイブにインストール処理を行う仕組みを追加した形式。Mac OSWindowsでよく使われ、Linuxディストリビューション向けのソフトウェアでも稀に利用される。依存関係の解決・インストールは、パッケージが独自に行う。
InstallShieldベースのパッケージ
InstallShieldは、Windowsをはじめ、macOSLinux等のPC-UNIX向けのインストーラーを作成できる。
シェルスクリプトベースのパッケージ
主にBashで書かれ、複数のディストリビューションを対象としたLinux向けのプロプライエタリソフトウェアに用いられる形式。

この他、ソフトウェアのソースコードがアーカイブされたパッケージも存在する。LinuxやFreeBSD等を含むUnix系OS等では、おもにtar.gz形式やtar.bz2形式などで配布されている。利用者は対象とするPC環境に合わせて構成やコンパイル等の作業を行った上でインストールする。多くの場合、Autotoolsによって作成された「configure」という名前のシェルスクリプトが付属しており、これを実行することでその環境における依存関係の確認や、コンパイルのためのMakefileの作成が行われる。ソースコードと、コンパイルのために必要なパッケージ(ビルド依存)は、パッケージ管理システムの機能を利用してダウンロードできる場合もある。
パッケージを扱うツール
Debian系パッケージ管理システムの自動更新機能。
図は、アップデート・マネージャ(update-manager)の画面。
dpkg
deb形式パッケージを対象としたDebian GNU/Linuxで開発されたツール。
APT
deb形式を対象として開発された、dpkgの高機能フロントエンド。apt-getやapt-cache等の複数のコマンドから成る。配布パッケージの自動入手先として、インターネットLANCD-ROM等をapt-lineとして複数指定することができる。追加インストールのほか、導入済パッケージのアップデート作業も自動処理できる。Debianから派生したディストリビューションでは、それぞれ個別のapt-lineを用意していることが多い。
aptitude
TUI上で動くメニュー形式のツール。内部的にAPTを呼び出す仕組みで、DebianのOSインストール中にも、aptitudeが呼び出されるようになっている。
synaptic
GUI(X Window System)上で動くメニュー形式のツール。内部的にAPTを呼び出し処理する。
apt-watch / update-manager
GUI上で動く、自動更新アプレット。レッドハットのパッケージ管理ツールである RHN と類似した機能を有することが特徴である。内部的に APT を呼び出し処理する。
Red Hat系
RPM
rpm形式パッケージを対象とした Red Hat Linux で開発されたツール。単純なインストールのほか、src.rpm形式やnosrc.rpm形式 + ソースアーカイブなどを使って、ソースからのリビルドを行いrpmパッケージを生成する機能もある。以下のパッケージ管理ツールはいずれも RPM を置き換えるものではなく、RPMをバックエンドとして利用し、より高度な機能を提供している。
apt-rpm、aptitude、synaptic
本来deb形式対応のこれらのツールは RPM 対応版が作成され、Fedora や Vine Linux 等で利用されている。
TurboPackage
rpm形式パッケージを対象としたTurbolinuxで開発されたツール。
up2date
rpm 形式パッケージを対象にしたレッドハットのパッケージ管理ツール。同社のRed Hat Enterprise Linux (バージョン4まで)で採用されている。Fedoraの古いバージョンでも採用されていた。
Yum
rpm 形式パッケージを対象としたYellow Dog Linuxで開発されたツール。Red Hat Enterprise LinuxやCentOSなどで標準として採用されている。Fedoraではバージョン21まで標準で採用されていた。
DNF
rpm 形式パッケージを対象としたYumからフォークして開発されたツール。Fedoraではバージョン22より標準として採用された。
rPath系
Conary
ConaryForesight LinuxやrPath Linuxにより採用され、RPM、CVSPortageなどの優れた点を集め、さらにいくつか優れた機能を追加し、明解なリビジョン・コントロールを行う先進的な次世代パッケージ管理システムである。Conaryはアップデートされる必要があるパッケージにおいて、特定のファイルのみをアップデートするので、RPMやdebなどパッケージ全体がダウンロードされる他のフォーマットよりも効率的である。
Gentoo Linux

Gentoo Linuxでは原則として、ソフトウェアをソースコードからコンパイルしてインストールするようになっている。そのため、最適化された効率的で高速なシステムを構築可能である。しかし、コンパイルするために多くの時間と演算処理を要する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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