これらの国は、そもそもPCゲーム・家庭用ゲーム両方の市場が極めて小さかったので、スマホの登場と同時にモバイルゲームが圧倒的主流になった地域である。例えばインドのゲーム人口の94%がスマホゲームユーザーである一方、PCゲーム・家庭用ゲームはそれぞれ9%・4%しか占めてない。[32]
例外的にオイルマネーで潤う湾岸諸国はPC・コンソールゲームが相当のシェアを占めている。[33] PCゲームをダウンロード販売している主なストア。総合的なストアは、幅広いデベロッパーのゲームを数多く揃えている傾向にある。ゲーム会社が独自に展開するストアは主に自社製品に特化したものであるが、サードパーティー製のゲームを取り扱っているものもある。その他のストアは、ゲームソフトの引き換えに必要なプロダクトキーを販売するストアであり、比較的安価に販売されているものが多い。(※括弧内はメーカーと、主な配信タイトル)
主なPCゲームストア
総合的なストア
Steam(Valve Corporation社、大手デベロッパーの大作に加え、インディーゲームのタイトルも数多く揃えられているのが特徴。)
Microsoftストア (マイクロソフト社、マインクラフト、Forza Horizonシリーズ)
ゲーム開発会社が独自に展開するストア
Origin (エレクトロニック・アーツ社、バトルフィールドシリーズ、Apex Legends、タイタンフォールシリーズ、The Simsシリーズ、FIFAシリーズ)
Ubisoft Connect (ユービーアイソフト社、アサシン クリードシリーズ、ウォッチドッグスシリーズ、Far Cryシリーズ、レインボーシックス シージ)
Epic Games Store (Epic Games社、フォートナイト)
Battle.net (ブリザード・エンターテイメント社、コール オブ デューティシリーズ、オーバーウォッチ、World of Warcraft、ハースストーン)
Rockstar Games Launcher(Rockstar Games社、レッド・デッドシリーズ、グランド・セフト・オートシリーズ)
Bethesda Launcher(ベセスダ・ソフトワークス社、Fallout シリーズ、The Elder Scrollsシリーズ)
その他のストア
G2A
Humble Bundle
IndieGala
Fanatical
Green Man Gaming
Steamについては特筆に値するので、特に一節を割いて説明する。
2002年に発表されたSteamは、ゲームのダウンロード販売と配信、著作権管理(アクティベーションによるコピーガード)、自動アップデート、そしてソーシャルネットワーク機能があり[34]、完全なダウンロード販売のため、パッケージや説明書の印刷コストや流通コストも必要なくなり、ゲームの低価格化を促進した[35]。さらに、Steamの特徴として常に何らかのセールを行い、年に数回の大規模セールでは4,000を超えるタイトルがセール対象となり、AAAタイトルでも50%引き?75%引きなど高割引率での販売される。これは販売コストが低いダウンロード販売ならではの手法であり、セールによって売り上げの向上とさらなる利益をもたらしている[36]。
これら、SteamやOriginやUplayは単なるゲームのダウンロード販売サイトでなく、ゲーム配信プラットフォームであり、CDキー(シリアル番号)の入力によって自社ストアからの購入でなくてもゲームをアカウントに追加することができる(購入したCDキーをアカウントの情報に登録する必要があるため、CDキーを2つ以上のアカウントで使い回す不正を防ぐことができる)。小売店においても在庫コストを要しないCDキーのみの販売とするメリットは大きく、2014年現在では世界のPCゲーム販売のほとんどがゲーム配信プラットフォームを介したものであり、パッケージソフトでの販売はごく少数にとどまっている[37]。
高速インターネットの普及で大容量のPCゲームが数分?数時間でダウンロードし遊べる手軽さや、通信経由のため中間費用が一切かからないことによる低価格が市場を後押ししている[38]。 一言にパソコンと言っても、OSはいくつもある。Windowsでも、MacOSでも、Linuxでもパソコンゲームは遊ぶことができるが、1990年代後半?200X年代はPC/AT互換機のWindows向けが圧倒的に多い状況だった。2010年代のマルチプラットフォーム化の進展により、MacOSやLinux対応のものも増えている。 1995年にWindows 95が発売されて以降は、PCにおけるゲームの販売数(売上金額)でWindows/DirectX向けが圧倒的に多い状況になっている。フリーゲームも同様である。DirectX向けのGPUにはNVIDIA GeForceやAMD Radeonがある。2016年現在でもOpenGLやmacOS、Linux向けにゲームは開発されているが、大手パブリッシャーから出ているゲームはWindowsからの移植がほとんどで、Windows以外のOS向けにゲームの開発を手がけるパブリッシャーはPangea Software Windows 10ではWindowsストアのアプリ基盤としてユニバーサルWindowsプラットフォームがあり、Xbox Oneなども対応している[39][40]。 Macも、機種によってCPUの性能が異なるが、近年の機種で言えばMacBook ProのCPUの性能はMacの中でも高いので、グラフィックの性能を求めるゲームの処理も軽々とこなすことができる。たとえばMinecraftなどもサクサクと動く。 SteamでもMacOS対応のゲームがダウンロードできる。Steam内のMac対応ゲームのページを開けばよい。 特に2020年11月に高性能なApple M1チップが発表され、同チップが搭載されたMacが市販されるようになってからは、ゲームコミュニティの中でMacOSの評価が以前よりも高くなった。英語版の以下の記事も参照可。en:List of Macintosh games Linux向けのゲームも多数開発されている。「Linuxゲーム」も参照 無料のゲームが多く流通している。 SteamからLinux用のゲームをダウンロードして遊ぶこともできる。さらにSteamにはSteam Playというしくみ、もともとWindows向けのはずのゲームをLinux上で動作させる仕組みがあるので、Linux上でWindows向けのゲームも遊ぶことができる。一言でLinuxと言ってもさまざまなディストリビューション(Linuxのなかの種類)があるが、特にUbuntuはSteamの公式対応となっているので(Steam上のLinux向けゲームを)容易に動かすことができる。他の種類のLinuxについては、それなりの工夫が必要となる場合も多い。[41] Linuxでレトロゲームを動かすためのソフトウェア類が無料で多数公開されており、それに役立つハードウェア類も多数販売されている。レトロゲームを動かしたいならば、WindowsよりもむしろLinuxのほうが適している、と言えるくらいにLinuxはそのたぐいのソフトウェアやハードウェアが充実している。Linuxが動いているRaspberry Piを(かつてのファミコンなどのゲームが非常に多種類動くような)ゲーム専用のマシンに仕立てあげることも、Raspberry Piユーザたちや、Makers(メイカーズムーブメントの実行者たち)の間ではそれなりに流行している。
各OS
Windows
MacOS
Linux