バーチャル・リアリティ
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1968年に、ユタ大学アイバン・サザランド によってヘッドマウントディスプレイ(HMD、頭部搭載型ディスプレイ)のThe Sword of Damoclesが開発されたもの[7]が最初のウェアラブル型のバーチャル・リアリティ装置であるとされる。
1970年代
1978年に、MITで初期のハイパーメディアおよびVRシステムであるen:Aspen Movie Mapが開発された。これはユーザが、仮想世界の中でコロラド州アスペンの散策を行うことができるというシステムであった。季節は夏か冬を選ぶことができた。初期のバージョンは実際に撮影された写真を張り合わせた世界であったが、3版目からは3Dコンピュータ・モデルによって仮想世界が再現された。
1980年代
1982年に、アタリはVRの研究チームを創設したが2年で解散した。1989年ジャロン・ラニアーが設立したVPL Researchが発表したVR製品のデータ・グローブ (Data Glove)・アイ・フォン(Eye Phone)・オーディオ・スフィア (Audio Sphere) の紹介から「バーチャル・リアリティ」という言葉が一般的に使われ始めた[8]
1990年代
1991年イリノイ大学のElectronic Visualization LaboratoryのThomas DeFantiらによって、ウェアラブル型ではなく部屋の壁の全方位に映像を投影して没入環境を構築するVRシステムが提案された。CAVE [9]Cave automatic virtual environment没入型の投影ディスプレイ)が有名である。1992年7月21日から7月24日にかけて、NHKNHK衛星第2テレビジョンで放送した『仮想現実遊戯大全―ゲーム・ワールドへの招待』内で、ゲーム業界関係者のインタビューを交えて、開発が進められているVRを使用したゲームや今後のゲーム業界について紹介した[10]。実際にアーケードゲームのVirtuality 2000(1991年)やジョイポリスに設置されたVR-1(1994年)、Sega VR(1994年)や家庭用ゲームのバーチャルボーイ1995年)、PCゲームのVFX1(1995年)などが開発されたが、当時は表示画素が粗く、トラッキングの精度が不十分でコンピュータの処理能力が限られていたこともあり、本格的な普及には至らなかった[11]。1994年には、VRデータ用のファイルフォーマットVRMLが開発された。1997年にはCABINが東京大学インテリジェント・モデリング・ラボラトリーに設置され、2012年まで、15年間にわたり運用された[12]岐阜県各務原市のVRテクノセンターには6面を大型スクリーンで囲んだCOSMOSが設置された[13][14]。1990年代から2000年代初頭にかけて、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は仮想現実の表示デバイスとしては適さないと評価された時期があり、この種の投影型表示装置と液晶シャッタグラスを組み合わせて没入型デジタル環境を実現して仮想現実の研究の発展に貢献した時期があったものの、装置が大がかりで設置するための空間や維持費がかかることもあり、近年では一部を除き、下火になりつつある[15]
2000年代
2007年Googleグーグルマップに全方位パノラマ撮影されたストリートの風景を体験できるストリートビュー機能を追加した。アメリカでは軍隊でパラシュートの訓練などにHMDが使われ始めた。
2010年代
2010年にGoogleがグーグルマップに3Dモデルを追加した。2012年後半に登場したOculus RiftからVRへの投資は加速した[16]2016年Valve CorporationSteamVR規格対応の「HTC Vive」、スマートフォンを装着して使う"モバイルVR"であるGear VRに対応した『Minecraft』が発売された[17](簡易のGoogle Cardboardや一体型のオールインワンVRもある[18])。さらにPlayStation 4と接続するHMDデバイス「PlayStation VR」の登場もあり、VR元年といわれている[19][20]2017年には、世界三大映画祭の一つであるヴェネチア国際映画祭で世界に先駆けて『VR部門』を設立。日本のVR映像作品としてはアニメーション制作会社のプロダクション・アイジーが手がけたVR映像作品『攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver』が初の正式招待[21]。2019年に日本ではNTTメディアサプライが、音楽ライブを高画質・マルチアングル・立体音響で体感できるスマートフォンアプリ「REALIVE360」を開発し、ももいろクローバーZをはじめとするアーティストのライブがコンテンツ提供されている[22]
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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