例えばスワヒリ語でMtoto mdogo amekisoma「小さな子供がそれ[本]を読んだ」という場合、Mtoto(子供)は形容詞mdogo(小さい)の接頭辞m-と動詞の接頭辞a-を支配する。-me-は完了時制を示し、-ki-は目的語マーカーで「本のクラス」と一致する。「子供」が複数になれば、Watoto wadogo wamekisomaとなり、さらに「本」が複数になればWatoto wadogo wamevisomaとなる。言語名は接頭辞がある形とない形の両方で呼ばれることがある(たとえばキスワヒリとスワヒリ語、セツワナとツワナ語など)。
バントゥー語ではこれらは基本的に接頭辞の付かない形では現れない。たとえば国名はボツワナBotswana、民族名はバツワナ人Batswana、1人の人間を指す場合はMotswana、言語はセツワナSetswanaとなる。
畳語がよく見られ、動作の反復や強調を表現するのに使われる。
バントゥー語は音韻論的には日本語に似ている。典型的には開音節CV(子音+母音)からなり、語はCV、VCV、CVCV、VCVCVなどで構成され常に母音で終わる。単独の鼻音も接頭辞などに多く使われるため、仮名で書くとンで始まる人名・地名が多い。鼻音以外の重子音は一般にはないので、日本語と同様に、外来語の重子音・末尾子音には母音が挿入されて、schoolがsukulu(チェワ語)、brushがburashi(スワヒリ語)のように変わる。
基本的には声調言語であったとされ、現在でも一部に声調言語がある。
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