バンク・ジョブ
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テリーに好意を持っており一緒に逃げたかったが、テリーにその気はなかったと聞き妻はテリーを許す。

スキャンダル写真を入手した英国政府は、トリニダード・トバゴの隠れ家にいたマイケルXを急襲、これを逮捕し隠れ家を焼却する。マイケルXは先に、MI5がマイケルの部下の恋人として潜り込ませていた女性エージェント、ゲイルを粛清したことで絞首刑となる。

警察は大粛正され、ヴォーゲルも服役。政府高官も多くが辞職に追い込まれた。ロイズ銀行の貸金庫に預けていた被害者の多くが被害内容の申告を拒否した。
キャスト

役名俳優日本語吹替
テリー・レザー
ジェイソン・ステイサム山路和弘
マルティーヌ・ラブサフロン・バロウズ深見梨加
ケヴィン・スウェインスティーヴン・キャンベル・ムーア(英語版)家中宏
デイヴ・シリングダニエル・メイズ小松史法
ガイ・シンガージェームズ・フォークナー福田信昭
バンバスアルキ・デヴィッド(英語版)岩崎ひろし
エディ・バートンマイケル・ジブソン(英語版)安齋龍太
イングリッド・バートンジョージア・テイラー(英語版)冠野智美
ティム・エヴェレットリチャード・リンターン(英語版)内田直哉
マイルズ・アークハートピーター・ボウルズ(英語版)藤本譲
フィリップ・リスルアリスター・ペトリ(英語版)荒川太朗
ゲイル・ベンソンハティ・モラハン(英語版)
ウェンディ・レザーキーリー・ホーズ
ロウ・ヴォーゲルデヴィッド・スーシェ村松康雄
マイケルXピーター・デ・ジャージー(英語版)天田益男
ハキム・ジャマルコリン・サーモン
ソニア・バーンシャロン・モーン
銀行員ミック・ジャガー
(ノンクレジット)


その他日本語吹替 - タルタエリ宇乃音亜季間宮康弘澤田将考ちふゆ堀越省之助庄司宇芽香

スタッフ

監督:
ロジャー・ドナルドソン

製作:スティーヴン・チャスマン、チャールズ・ローヴェン

撮影:マイケル・コールター

プロダクションデザイン:ギャヴィン・ボケット

衣装デザイン:オディール・ディックス=ミロー

歴史的背景

この映画は、ベイカーストリート強盗事件の史実に基づいている部分がある。1971年9月11日の夜、ロンドンのベイカー街とメリルボーンロードの交差点にあるロイズ銀行の支店に一味がトンネルを掘って侵入し、金庫室の貸金庫を強奪した。強盗団は銀行の2軒隣にあるル・サックという革製品店を借り、店と銀行の間にあったチキン・インというレストランの下を通って約40フィート(12メートル)のトンネルを掘った[2]。 トンネル掘削は週末に作業をしながら3週間かかった[2]

アマチュア無線家であるロバート・ローランズは、強盗団と屋上の見張り役との無線通信を耳にした。彼は警察に通報し、その会話を録音し、その後公開された。映画には、見張り役の「金はお前の神かもしれないが、俺の神じゃない、俺は降りる」という発言など、ローランズが録音した会話と同じセリフが含まれている[3]

本作のプロデューサーは、本作の情報源が存在すると述べ、報道でそれがジョージ・マッキンドー(本作のエグゼクティブ・プロデューサー)であると特定された[4]。マッキンドーは、事件の一味の2人と話をしたと主張し、彼らは撮影現場にも訪れたと述べた[5]。映画のプロットは、マーガレット王女の性的な写真が保管されている貸金庫をめぐり、MI5が国家安全保障を理由に報道しないよう求めるD通告(英語版)を発行するという架空の設定を含んでいる[4]。マイケルX(英語版)との関係の可能性は、強盗に巻き込まれたと主張する2人の男性と話したというマッキンドーの資料に基づいている[6]デイリー・ミラー紙は、犯人だと主張する有罪判決を受けた強盗にインタビューし、彼は現場に児童ポルノも含む良からぬ写真があったが警察のために意図的に残したことを示唆した[2]。映画製作者は、マルティーヌというキャラクターを作り上げたことを認め、デヴィッド・デンビーはザ・ニューヨーカー誌に「この映画のストーリーがどれだけ真実であるかを言うことは不可能である」と書いた[7]

ルー・フォーゲルという架空の人物は、1960年代から1970年代初頭にかけてのソーホーの主要人物で、1956年にトミー・"スカーフェイス"・スミソンを殺害した罪で1975年に収監されたポルノ作家でゆすり屋のバーニー・シルバー(英語版)や[5]、彼の同僚でポルノ作家のジェームズ・ハンプリーズ(英語版)に関わる後日談を示唆しているのかもしれない。1972年、サンデー・ピープル紙(英語版)は、ロンドン警視庁特別機動隊のトップであるケネス・ドーリー警視監がハンフリーズとキプロスで2週間の豪華な休暇を過ごす写真を掲載し、警察がハンフリーズの家を捜索したところ、17人の警察官への支払いの明細が書かれた日記が見つかった。ハンフリーズは1974年、妻の元恋人に傷を負わせた罪で8年間投獄された。その後、1977年に行われた2つの大規模な汚職裁判で、スコットランドヤードの最高幹部たちに不利な証言をし、王室恩赦を受けて出獄した[8]。1994年、ハンフリーズは売春業の収入で生活していたとして12ヶ月間投獄された[9][10]

マイケルXの登場人物紹介で、奴隷の首輪につながれた家主を導くシーンは、史実に基づいている[11]。 マイケルXの貸金庫の中にジョン・レノンの写真がちらっと映るのは、映画で描かれたマイケルXの「ブラックハウス」本部をレノンが支援し、レノンが彼の保釈金を出したことにちなむものである[12]
製作
撮影

撮影の一部は、ベーカー街136番地にあるウェブスター社のオフィスで行われ、屋上が見張り場所の撮影に使用された。銀行と周囲の店の外観の撮影は、当時の雰囲気を再現することと撮影しやすさのため、パインウッド・スタジオ内にベーカー街を再現した特設セットで行われた。このセットは映像の上ではCGで拡張された[13]

また、地下鉄のオルドウィッチ駅(英語版)構内や、パディントン駅でもロケが行われた。テリーとルー・フォーゲルの最終決戦が行われるパディントン駅の通用口のシーンの撮影にはチャタム工廠を使用した[14]
作品の評価
映画批評家によるレビュー

レビューアグリゲーターのRotten Tomatoesによると、148人の批評家のうち80%が本作を肯定的に評価し、平均評価は6.8/10であった。同サイトの批評家のコンセンサスは「キャストもよく、演出も鮮明な『バンク・ジョブ』は、イギリスの強盗スリラーとして十分に楽しめる作品です。」というものである[15]Metacriticによると、32人の批評家による加重平均スコアは100点満点中69点であり、「一般的に好意的な評価」を示している[16]CinemaScoreが行った観客の投票では、A+?Fスケールで平均「B+」を獲得している[17]
興行収入

本作は、米国とカナダで3,010万ドル、その他の地域で3,610万ドル(英国で810万ドルを含む)、全世界で6,610万ドルの興行収入を記録した[18]

この映画は北米で4位にランクインし、オープニングの週末に1,603の映画館で590万米ドルの売上を記録した[19]
受賞歴
第35回サターン賞


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