バラエティ番組
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1990年代に入ると元祖チャレンジ系バラエティの『1or8』や、「ドキュメントバラエティ」と呼ばれるフォーマットの『電波少年』など、ロケ主体のバラエティ番組がヒットするようになった。その後も各局で『めちゃ2イケてるッ!』、『ウリナリ』、『生ダラ』、『鉄腕!DASH!!』、『学校へ行こう!』『ぷらちなロンドンブーツ』『いきなり黄金伝説』といったチャレンジ企画やドキュメント企画が中心の番組がブームとなり、1990年代後半から2000年代前半に人気のピークを迎えた。
素人参加番組

前述のドキュメントバラエティやリアリティーショー全盛期の2000年前後には各局で『学校へ行こう!』『ガチンコ!』『あいのり』『シザーズリーグ』など素人出演番組がブームとなっており、特に『シザーズリーグ』出演者は「カリスマ美容師」と言われる社会現象的人気を博し、『学校へ行こう!』に出演した素人は芸能人並みの人気を得る状態にまでなっていたが、こうした素人ブームは、2004年頃の『エンタの神様』や『はねるのトびら』『笑いの金メダル』などのヒットで、プロのお笑い芸人による「お笑いブーム」と入れ替わる形で衰退していった。また、やらせ問題が生じやすいジャンルでもある。
恋愛番組

1990年代末から恋愛リアリティ番組などの恋愛バラエティ番組が増加している。代表的な番組は『恋のから騒ぎ』『あいのり』『キスイヤ』、初期の『ロンドンハーツ』『紳助社長のプロデュース大作戦』『もてもてナインティナイン』『ナイナイのお見合い大作戦!』『テラスハウス』『恋んトス』など。こうした恋愛番組は、芸能人以外にも素人が出演することが非常に多い。
討論番組「討論番組」も参照

もともと『朝まで生テレビ!』など時事番組で多いジャンルだが、1990年代後半にバラエティ色の強い『ここがヘンだよ日本人』がヒットし、以降、各局で『真剣10代しゃべり場』『ジェネジャン』『中居正広の家族会議を開こう!』などが放送され、2000年代前半には討論番組がテレビ界でブームとなった。こうした討論番組は、劇団員が素人として出演するケースが多かった。ワイドショー、時事番組との境界は曖昧である。
トーク番組「トーク番組」も参照

21世紀の景気低迷、リーマンショック以降の広告収入の減少やテレビ離れに加え、規制強化やネット炎上の恐れによって従来の総合バラエティ番組がやりにくくなっていた[1]。これに対して1990年代後半から続く『踊る!さんま御殿!!』『ダウンタウンDX』や2000年代から始まった『行列のできる法律相談所』『アメトーク』『すべらない話』『しゃべくり007』といった安上がりなトーク番組がお笑い・バラエティ番組の主流となり、2009年には「雛壇芸人」が流行語大賞にノミネートされている。



傾向

1960年代までは視聴率が40?50%を記録するバラエティ番組が日常的に存在していた。だが、時代の移り変わりと同時にテレビ番組の視聴率は年々全体的に低下しており(詳しくはテレビ離れを参照)、2020年代の現在ではゴールデンタイムの番組でも一桁が多くなっており、10%を取れば高視聴率扱いされることさえある。

2000年代後半から2020年代の現在にかけてトーク番組がバラエティ番組の主流になっており、その原因は製作費を抑えることができることや、スポンサーへのクレームが比較的少ないと考えられるためである。

番組名のみを引き継ぎ、何の説明もなしに番組の内容が変わっていることも2000年代以降増えている。例として『行列のできる法律相談所』は当初法律を取り上げる番組だったが、現在では法律に全く関係のない話題で芸人やタレントをいじる雛壇のトークが主体となっており、正式タイトルが『行列のできる相談所』となっている。『ロンドンハーツ』も当初は素人恋愛系の企画主体だったものが現在では女性タレントや芸人いじりの雛壇トークやドッキリ企画がメインとなっているほか、『Qさま!!』も当初とは全く違うクイズ番組となっていることが挙げられる。
ワイプワイプとテロップの例

VTRと出演者のコメントを交互に配置する番組において増えた演出方式である。VTRの端(主に右上や右下)にそのVTRを見るタレントの顔を写すようになった。正式にはPinPと呼ぶ(Picture in Picture)。現在ではワイプの無い番組を探す方が難しくなっている。
テロップ

1990年代前半から増え始めた演出。『進め!電波少年』が元祖とされる説[2] と、『探偵!ナイトスクープ』が元祖とされる説[3] があるが、後者では『電波少年』が放送を開始する約4年前の1988年6月18日放送分で初めてコメントフォローテロップが使用されたとの記録があり、客観的な史実から見れば明らかに『探偵!ナイトスクープ』のほうが元祖である。宝くじを買う理由を道行く人にインタビューする際、ある老人が「難民に寄付する」と言ったところ泣き声になって聞き取りにくかったためテロップを出したのが始まりであり、『電波少年』ではプライムタイムの放送にもかかわらず低予算で組まれていた番組のためロケの模様を市販ビデオカメラ(民生用)で撮影する場合に、音声をうまく収音できなかったため、苦肉の策としてテロップを積極的に活用したものとされている[4]

『おすぎのピリ辛』(『朝日新聞』連載)では、少し前まではテロップは「うっとうしいからやめよう」という事にテレビ業界はなっていたが、小さくしたり消したりすると途端に視聴率が下がったため、余計にテロップが表示されるようになったと語られている。また、この現状について、「バラエティ番組の『突っ込みテロップ』は、誰かが突っ込みを入れてやらないと面白くならないようなことを、既に収録の時点でやってしまう。これはすごくおせっかいで、出演者をバカにしている」と語っている。

2000年代頃は各局のバラエティ番組でテロップが多用されており、出演者のほぼ全ての発言にテロップを出している時期もあったが、2020年代の現在ではテロップの使用は一時期よりは減少しており、出演者のオチやボケ・ツッコミの際に出されることが多い。

なお、日本韓国台湾などの東アジアのバラエティ番組では頻繁にテロップを表示しているが、韓国はコメントフォローテロップが頻繁に使用される。
効果音

こちらは1980年代後半?1990年代前半に登場した手法。現在はテロップと一緒に登場することが多くなっている。

台湾中国香港なと中華圏のバラエティ番組では効果音が頻繁に流れる。これは撮影後に編集して加えたものではなく、鍵盤老師(中国では 音楽老師)と呼ばれる効果音専門の人がエレクトーンを使い、現場の雰囲気に合うように曲を入れたり効果音を付けたりしている。

なお日韓同様、テロップと一緒に効果音を鳴らすことも少なくない。
BGM

1970年代から始まった手法。当初は『8時だョ!全員集合』などでよく見られる生演奏が主流だったが、1980年代からは『オレたちひょうきん族』を筆頭に、フュージョン洋楽などの既存の楽曲や映画ドラマアニメサウンドトラックアルバムに収録された音楽などを後から付け加える事が多く見られるようになった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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