バス停留所
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前者の例は広島バスセンター広島市)、万代シテイバスセンター新潟市)、後者の例では十和田湖駅青森県十和田湖町)などがある。

ただし、被災した鉄道線の代替としてJRグループの旅客鉄道会社が事業主体となって運行するバス路線では、ターミナル機能がなくても「駅」と称している。東日本大震災で被災した鉄道の代替として東日本旅客鉄道(JR東日本)が開設した気仙沼線・大船渡線BRT[4]平成29年7月九州北部豪雨で被災した鉄道の代替として九州旅客鉄道(JR九州)が事業を行う日田彦山線BRT[5]が該当する。
高速道路上
設置形態

高速道路の本線車道上に「バスストップ」の名でバス停留所が設けられることがあり、高速バスなどが発着する。

バスストップの設置形態には大別して2種類ある。一つは、本線車道の左側に専用車線を分岐させ、そこに減速区間・バスストップ・加速区間を設ける形態である。これは本線車道の一部だが路線バスに限って通行が許され、発着が可能である。もう一つは、パーキングエリアサービスエリアインターチェンジなどの本線車道から一旦離れた場所に設ける形態である。ただし後者の場合、高速バスの表定速度が落ちる。

他に、一般路線バス(域内輸送路線)と接続させることを企図した場合には、インターチェンジの料金所外にバスストップが設置される事があり、この場合は料金所を出るごとに通行料金が区々別々となるため運賃が余分にかかることになる。また、この形態の場合、料金所での渋滞に巻き込まれやすく、都市部を中心に交通量が大きい道路ではこのような形態の停留所は減少傾向にある。
アクセス大板井バスストップと大板井駅

一般的に、高速道路は都市の中心部から少し外れた場所を通っているため、高速道路上のバス停留所も都市の外れにあるものがほとんどである。都市中心部とその停留所の間を結ぶ路線バスが運行されている場合もあるが、自家用車タクシー以外のアクセス手段がない所も少なくない。また、高速道と一般道の交通を分離させる関係上、築堤区間が多い日本の高速道路では、高速道路上のバス停まで階段や坂道を登らなくてはいけない所もある。

大分自動車道大板井バスストップのように、高速道路に並行する鉄道路線甘木鉄道甘木線)に大板井駅を設置してアクセス向上を図った例もある。
バス停留所の構造

バス停留所の構造には、以下のような形式がある[6]
バスベイ型歩道を切り欠いて設置されたバスベイ型のバス停留所

バスベイ(バスカット、バスターンアウト、バスプルアウト、バスレイバイともいう)は、バスやトラムが交通の流れから外れて停車できる乗降場のことを指す。多くの場合、歩道または歩行者専用区域に切り欠いて設置される。利点

バスが停留所に停車している間、他の交通の妨げにならず、後続車が停車中のバスを追い越しすることが容易。
欠点

切り込みの形状や周辺の路上駐車、停留所内の違法駐車の状況によっては、バスが停留所から離れずにぴったり停車(正着)することが難しい。

交通渋滞時の発車が難しく、遅延の原因となりやすい。縦列停車したバスがある場合、後続のバスは前のバスの影響を受けやすい。

歩道を切り欠くため、対策をしない限りは歩道の幅員が狭くなる。

停車時のバスの車体の向きによっては運転手が後方確認を行うことが困難になる。

安全に停車できる区域であるため、バス以外の一般車両等による違法駐停車が多く、バスの運行に支障をきたす。

テラス型ハンガリーの首都ブダペストにあるテラス型のバス停留所

テラス(バスバルブ、ボーダーともいう)は、停留所を歩道から車道側(路肩停車帯、または車道)に張り出し、バス利用者と歩行者の衝突などを回避しながら、待合所などを含む利用者のアメニティの為のスペースが提供できる乗降場のことを指す。利点

テラス部の幅が十分にあれば、周囲の路上駐車の状況に関わらずに停留所に正着できる。

歩道の有効幅員を狭めることがなく待機所を設けられるため、歩道の混雑を低減できる。

バスが出発しやすく、遅延拡大を防ぎやすい。
欠点

道路が狭まるため、広い路肩や停車帯を持たない道路では適用が困難。

外側車線を走行する自転車がバス停前後で車道中央に寄るため危険。

後続車の追い越しが困難である。

ストレート型愛知県名古屋市にあるストレート型のバス停留所

道路の全幅員に余裕がなく、歩道を切り欠いて停車帯を設けることができない場合等に用いられる型式の乗降場のことを指す。利点

既存の道路構造を比較的大きく変更せずに設置できる。
欠点

停留所に必要な施設を設置することで歩道の幅員が狭まる。

駐車車両があると停留所に正着することが難しくなる。

後続車の追い越しが困難である。

島式型愛知県名古屋市にある基幹バスの島式のバス停留所

バスを中央走行方式で運行している場合に、乗降場を道路の中央に島式の形状で設けたものを指す。道路中央にバス専用レーンを持つ基幹バスバス・ラピッド・トランジット(BRT)では、バス停留所も路面電車安全地帯のように道路中央寄りに設けられている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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