バイオテクノロジー
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また、石油などの化石燃料の枯渇や環境汚染を防ぐため、バイオエタノールバイオディーゼルといったバイオ燃料の開発が進められ、実用化も行われている[11]
規制

遺伝子組み換え技術については、安全性への不安や生物多様性への悪影響などさまざまな懸念が存在する[12]。このうち、生物多様性への悪影響については、生物の多様性に関する条約のバイオセーフティに関するカルタヘナ議定書(カルタヘナ議定書)が2003年6月に締結され、日本ではこれに基づき「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(遺伝子組換え生物等規制法、遺伝子組換え規制法、カルタヘナ法)が2004年2月に施行され、遺伝子組換え生物等の使用が規制されている[13]
歴史

近代的な生物学が成立するはるか以前から、人類は生物の持つさまざまな機能を利用し、また時には生物そのものを改変することすら行ってきた。すでに有史以前に、人類は穀物に目をつけて栽培化する過程で選抜を繰り返し、やがて栽培穀物は穂が熟しても種子の脱落しない非脱落性や可食部分の肥大化を獲得し、植物自体の性質が変化していった[14]。また微生物の利用も有史以前からのものであり、どの古代文明も醸造技術は保持していての製造を行っていた。古代エジプトでは発酵パンもすでに知られていた。発酵食品は幅広く世界中に分布しており、パンや酒の他にもチーズヨーグルトなどの乳製品や、醤油味噌といった調味料、各種の漬物など種類も非常に多様である[15]

1944年 - PTAによる肺炎双球菌形質転換エイヴリー

1945年 - ファージのPTA組換え(デルブリュック

1953年 - DNAの二重らせん構造発見

1956年 - センダイウイルスによる動物細胞融合(岡田善雄

1967年 - DNAリガーゼの発見

1968年 - 制限酵素の発見

1970年 - 大腸菌へのDNA導入(マンデル、比嘉昭子)

1973年 - 人工的遺伝子組換え技術(コーエン、ボイヤー)

1974年 - ポリエチレングリコールによる細胞融合

1975年 - モノクローナル抗体ケーラーミルスタイン

1977年 - PTA塩基配列決定法(サンガー法)

1977年 - ヒトソマトスタチン遺伝子を大腸菌で発現

1982年 - 組換えインスリン認可

1985年 - ポリメラーゼ連鎖反応発明(キャリー・マリス

1990年 - ヒト遺伝子治療開始(NIH

1994年 - Flavr Savr(遺伝子組換えトマト)市販

1996年 - クローン羊ドリー誕生

1998年 - ヒトES細胞作製

2000年 - ヒトゲノムの概要解読

出典[脚注の使い方]^ 大島 1995, p. 726.
^ 「改訂第2版 年表付き バイオテクノロジーの流れ」p222 (財)バイオインダストリー協会 バイオテクノロジーの流れ編集委員会編 化学工業日報社 2002年3月25日2版第1刷発行
^ 「食料の世界地図」p42-45 エリック・ミルストーン、ティム・ラング著 中山里美・高田直也訳 大賀圭治監訳 丸善 平成17年10月30日発行
^ 「食 90億人が食べていくために」(サイエンス・パレット025)p161-162 John Krebs著 伊藤佑子・伊藤俊洋訳 丸善出版 平成27年6月25日発行
^ https://www.suntory.co.jp/sic/research/s_bluerose/story/ 「開発ストーリー」サントリー 2021年8月25日閲覧
^ 「食物科学概論 改訂版」(生活環境学ライブラリー4)p123-124 的場輝佳編著 朝倉書店 2014年3月25日改訂版第1刷発行


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