1980年代前半になると、ツインギターを売り物にしたナイト・レンジャーがデビュー。ポップ性とハード性を兼ね備えたボン・ジョヴィがヒットを出し、アメリカン・ハードロックが注目された。ヴァン・ヘイレンがアルバム『1984』でシンセサイザーを使用し、シングル曲「ジャンプ」が大ヒット。続いてラットやモトリー・クルー、ドッケン、ポイズンなど、ロサンゼルス出身のハードロックバンドが続々とデビューし、ロサンゼルス以外のアメリカ出身であるシンデレラなども併せてLAメタルと呼んだ。一方で、デフ・レパードやホワイトスネイクなど、イギリス系のアーティストも上記のバンド同様にアメリカでヒットを出し、ハードロック・ヘヴィメタルが復権した。
1980年代中頃になると、さらにアメリカから、アンスラックスやメタリカのような、これまでとは違うスピード感と重圧感を売りにしたスラッシュメタルがブレイクした。1980年代後半からは、ハードロックバンド、ガンズ・アンド・ローゼズがヒットを連発した。この頃、テスラやドッケン等、次々にアコースティックの楽曲を取り入れたバンドが続出した。
イギリス勢からは79年ごろから、アイアン・メイデンらのNWOBHM(ニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィ・メタル)が登場した。後年、ドイツではハロウィンらのスピードメタルが、北ヨーロッパからは北欧メタルが出現した。
ジミー・ペイジ[注 22]はレス・ポールのギターを主に使用したが、ファースト・アルバムではテレキャスターを使用していた。リッチー・ブラックモアは、ハードロック期からはずっとフェンダー・ストラトキャスターを使用した。1960年代当時トランジスタはやっと実用化レベルに達したばかりで、今日のような歪み率の低い電気特性の優秀なアンプ(アンプリファイア)は存在しなかった。トランジスタ以前の電気増幅素子は真空管であった。トランジスタに比較して、真空管は与えられた入力の音響特性を変えずに増幅出来る帯域が非常に狹い。しかも、真空管アンプは価格が高額である。だが、暖かみのある独特の音質から需要が存在し続けている。
多くの聴衆に音を聴かせる必要性が増してきたことから、PAシステムと共に楽器用アンプも大出力のものが求められるようになっていった。この要求に応えるべくヴォックス、フェンダー、マーシャル、オレンジなど各社が大出力のアンプをこぞって造し出したが、先述の通りそもそも大音量再生には無理がある真空管で半ば強引に高出力のものを作っていたので、少し音量を上げると非常によく歪んだ[注 23]。
派生ジャンル
アメリカン・プログレ・ハード[注 24]
エクストリーム・メタル
NWOBHM[注 25]
LAメタル
グラム・メタル[注 26]
ゴシック・メタル
ジャーマン・メタル
ショック・ロック[9](アリス・クーパーなど)
シンフォニック・メタル
ストーナーロック
メロディックスピードメタル(メロディックパワーメタル)
スラッシュ・メタル
デス・メタル
ドゥーム・メタル
ネオクラシカルメタル
ヘヴィメタル
パワー・メタル
フォーク・メタル(民俗音楽メタル)/ヴァイキング・メタル
ブラック・メタル
プログレッシブ・メタル
ニュー・メタル
メタルコア
メロディアス・ハードロック(Don Dokken、Fair Warningなど)
メロディック・デス・メタル
ミクスチャー・ロック
ラップメタル
北欧メタル
主なミュージシャン「Category:ハードロック・バンド」も参照
AC/DC[注 27]
L.A.ガンズ
REOスピードワゴン[注 28]
TOTO [注 29]。
UFO
W.A.S.P.
Y&T
ZZトップ
アイアン・メイデン
アクセプト
アースシェイカー
アリス・クーパー
アリス・イン・チェインズ
アルカトラス
アルド・ノヴァ
アンスラックス