ハードディスクレコーダー
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デジタルチューナーとハードディスクを内蔵し、ネットワークを介してPlayStationシリーズやPCなどから録画番組の視聴を可能にする装置)

ケーブルテレビのリース用チューナーであるセットトップボックスにおいても、外付けハードディスクでの録画やLANケーブル経由で市販のブルーレイレコーダーへダビングできる機種、さらにはセットトップボックスのハードディスクから直接ブルーレイへダビングできる機種もある[2]

(やや特殊であるが)ガラポン株式会社の「ガラポンTV」シリーズ(ワンセグの全チャンネルを24時間×2週間分上書き録画しつづけるレコーダー)

歴史「DVDレコーダー#DVDレコーダーの歴史」も参照

2001年4月に東芝RD-Styleシリーズ(現:REGZAVARDIA)でHDDレコーダーとDVDレコーダーを組み合わせたハイブリッド型の「HDD&DVDレコーダー」を発売。2002年中は双方のドライブが高価であったためハイブリッド型は売れ筋ではなかったが、2003年のパナソニックDIGAでハイブリッド型中心の機種展開を図り、DVDレコーダーとHDDレコーダーが一体化したもの(前述のハイブリッドレコーダー型)が販売の主流となった。

2004年11月、6チャンネルを同時に1週間分録画できる「VAIO type X」を皮切りに、全録型レコーダーという「とりあえず全部録画しておいて後で検索する」新しいタイプの録画機が出始めた。PTPが販売するSPIDER PROは、主にマスコミにおける露出状況をチェックする企業や政治団体が導入・活用するようになった。

2009年頃から、一部の薄型テレビデジタルチューナーPlayStation 3torneなど、本体のUSB端子に汎用型の外付けHDDを接続することで映像が記録できる機能を搭載した機種が発売されるようになり一般化した。2021年時点では多くの薄型テレビが外付けHDDを取り付けて録画や検索などができるようになっており、テレビとHDDを合わせた状態でハードディスクレコーダー相当の状態となっている。
歴史的な製品


コクーン (チャンネルサーバー) - 2003年にソニーが発売したアナログ放送専用のHDDレコーダー。

Rec-POT(アイ・オー・データ機器) - TS出力が可能なi.LINK端子を備えた機器(デジタルチューナーW-VHSデッキ・セットトップボックスなど)と接続し、接続機器から出力されるデジタルテレビ放送を録画する。W-VHSデッキ・DIGAなど一部のDVDレコーダー・BDレコーダー・他のRec-POT機器間と録画番組をムーブすることが可能。2008年頃に生産終了した。

iVDR - Rec-POTと同じくチューナーなどとTS接続するレコーダー単体型と、Woooなど薄型テレビにレコーダー機能が内蔵された機器がある。

バッファローのDVR-1C

torne

録画モードと消費記憶量

録画モードは大きく分類すると、受信した放送と同一の高画質で録画するモード(DR)と、画質が落ちるがデータ量が少なくて済むモード(「長時間録画モード」)が多数用意されている。

たとえばパナソニックのDIGAの場合は「DR、HG、HX、HE[3]」といった名称のモードがある。三菱では「AF、AN、AE[4]」などとなっている(モード名は各メーカー独自のもの)。。

録画時間は機種や性能にもよるが、1TBのHDDでDRモードで録画した場合は地上デジタルで127時間、BS・CS[5] を録画すると90時間収録できる。長時間モードでは、1TBのHDDに15倍モードで録画すると1,905時間、あるいは1,350時間などが録画できる(ただしHDD1台あたりのファイル数に上限が設定されていて、15分や30分などの短時間の番組をこまごまと録画してゆくとファイル数が増えすぎて上限個数に達し記憶領域をフルに使えない機種もある)。
長所・短所
長所


あらかじめキーワードを設定することで関連する番組を自動録画できる機種が多い。放置しておいても自動的に録画されるので、興味のある事柄や人物に関する番組を見る機会が増える。

ランダムアクセスが可能なため、大量の番組を録画して、時間があるときにキーワードで検索して自由自在に視聴することができる。

さまざまな速さで早送りで再生して、興味が無い部分は無視して、じっくり見たい部分だけを普通の速度でじっくり視聴できる。視聴時間を節約できる。情報番組なら、数分の1程度の時間で情報を確認できる。

CM部分をジャンプすることができる。15秒や30秒などジャンプできるボタンを備えている機種も多く、CMをジャンプして、見ないでおくことができる。視聴時間の短縮ができる。

番組の一部をカットしたりつなぎ合わせるなどの編集が容易であり、不要な番組はすぐに削除できる。

外付けHDDを接続できるものは、容量が数TBのものを接続できるのが一般的で、つまり大容量である。

外付けHDDを接続できるタイプは、2TBや4TBなど大量に録画でき、その外付けHDDを何台も挿しかえるように増やしてゆくことができる。

チューナーを3個?7個搭載している機種もあり、(録画形式にそれなりに制約はあるが)3番組や6番組などを同時並行的に録画できる機種も増えてきている。

近年ではスマートフォンとの連携機能があり、スマートフォンから録画指定できたり、録画した番組データをスマホに移動させて、移動中や自室などでスマホで視聴することも可能なものがある。

文字多重放送を録画する場合、字幕データをそのまま記録でき、再生時に表示/非表示を選べる機種は多い[6][7]

短所


デジタル放送の録画では著作権対策として映像データにコピー回数の制限や他機種・他個体での再生を防ぐコピーガードが実装されており、故障等で映像データが再生できなくなることがある。外付けHDDに対応した機種では本体側と紐付けがされているため、別のレコーダーに接続しても再生することができない(SeeQVault対応製品を除く)。


光学ディスクへのダビング

近年ではHDDの容量が数TBと大きくなってきており外付けHDDを増設できる機種も増えているので、HDDが一杯になれば外付けHDDの増設や外付けHDD交換で対応することが一般的になってきている。HDDレコーダーの長所のひとつはランダムアクセスして視聴することができること、その瞬間に視聴したい番組を、すでに録画した数百?数千の録画番組から検索、一覧表形式で表示し、自由に選んで視聴することができる点であり、光学ディスクにダビングしてしまうとそのメリットが消失してしまうため、HDDのデータをわざわざ小容量の記録メディアに移す作業をする人は減ってきている。

ただし何らかの特殊事情で個別の番組を記録メディアに録画・ダビングする場合は、DRモードの画質そのものはBDのみに記録できる[8] 。ディスクにダビングする場合、ブルーレイ(一層)にDRモードのままで録画すると、地デジで3時間、BS・CSは2時間10分は記録できるという。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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