民族構成(ハンガリー)
マジャル人 86%
ロマ 3.2%
ドイツ人 1.9%
その他 8.9%
ハンガリーの国民の86%以上はマジャル人(ハンガリー人)である。マジャル人はフィン・ウゴル語族のハンガリー語(マジャル語)を母語とし、ウラル山脈の方面から移ってきた民族である。マジャル人の人名は、正式に表記した際に姓が名の前につく。
マジャル人は旧ハンガリー王国領に広まって居住していたため、セルビアのヴォイヴォディナ、クロアチア北部、スロバキア南部、ルーマニアのトランシルヴァニアなどにもかなりのマジャル人人口が存在している。また、マジャル人の中にはモルダヴィアのチャーンゴー、トランシルヴァニアのセーケイや、ハンガリー共和国領内のヤース、マチョー、クン、パローツなどの文化を持つサブグループが知られるが、ヤース人がアラン人の末裔、クン人がクマン人の末裔であることが知られるように、これらはさまざまな出自を持ち、ハンガリー王国に移住してハンガリーに部分的に同化されていった人々である。
その他の民族では、有意の人口を有するロマ(ジプシー)とドイツ人が居住する。ハンガリー科学アカデミーの推計では、人口約1,000万人のうち約60万人がロマとされる。また、ドイツ人は東方植民地運動の一環としてハンガリー王国に移り住んできた人々の子孫で、トランシルヴァニアのサース人(ザクセン人)やスロヴァキアのツィプス・ドイツ人のように、ハンガリー王国の中で独自の民族共同体を築いた人々もいる。
その他の民族では、ルテニア人(ウクライナ人)、チェコ人、クロアチア人、ルーマニア人などもいるが、いずれもごく少数である。第二次世界大戦以前には、ユダヤ人人口もかなりの数にのぼったが、第二次世界大戦中の迫害などによってアメリカ合衆国やイスラエルに移住していった人が多い。
近年のDNA分析によるとハンガリー人はコーカソイド(白人)に分類されるが、わずかにモンゴロイド(黄色人種)特有のアセトアルデヒド脱水素酵素D型が検出されることから、モンゴロイドとの混血により遺伝子の流入があったと考えられる[19][注釈 4]。
ファシズムの研究で知られるオックスフォード・ブルックス大学のロジャー・グリフィン(英語版)は、「ハンガリーはアジア系のマジャル人が建国し、独特の言語を持っている。オスマン帝国、オーストリア帝国、旧ソ連の圧力を受けてきた。ハンガリーはEUの中の孤島だ」と述べている[20]。
2010年、フィデス=ハンガリー市民同盟により、国外のハンガリー系住民へハンガリー国籍付与の道を開いたが、隣国のスロバキアはこれに反発し、二重国籍禁止法案を可決している[21]。ルーマニアには、約160万人のハンガリー系少数民族がおり、その多くは、ハンガリーとの領有権問題を抱えるトランシルヴァニア、特にティミショアラに居住している[22]。
言語ハンガリー語話者の分布
言語的にはハンガリー語が優勢で、少数民族のほとんどもハンガリー語を話し、ハンガリー語人口は98%に上る [23]。国内の少数民族としては、13万人を擁するドイツ人が最大で、このうちおよそ10万人(国内の人口の約1%に相当)が家庭内でドイツ語を使用する[24]。ハンガリーは旧オーストリア=ハンガリー帝国の中核的地域でドイツ人との結びつきが強いうえに、第二次世界大戦時もハンガリーが枢軸国に加担した結果、ハンガリー人によるドイツ人追放がほとんど起こらなかった(ソ連による追放はある程度行われた)ため、ドイツ人の居住人口が今なお多い。
宗教詳細は「ハンガリーの宗教(英語版)」を参照
宗教はカトリック(39%)が多数を占め、カルヴァン派もかなりの数にのぼる(12%)。その他、ルター派(5%)やユダヤ教(0.2%)も少数ながら存在する。 婚姻時の姓は、自己の姓(夫婦別姓)、相手の姓、複合姓(順序はいずれでもよい。ハイフンでつなぐ)、自らのフルネームを相手のフルネームにneを付加したものに変更する(この場合は出生時の姓名はともに失われる)、相手のフルネームにneを付加したものに自己のフルネームを加えたものを自己のフルネームとする(この場合は、フルネームは4つの名からなる)、自己の姓の前に相手の姓にneを付加したものを追加する(自己の姓は中間姓となる)、などより選択することが可能である[25]。「ハンガリー人の姓名」も参照 伝統的には、妻が相手のフルネームにneを付加したフルネームに改名し、出生時の名前は失われていた。その後、1895年、1953年、1974年、2004年などの改正を経て、現在では男女の公平性が高められ、選択肢の多い制度となった[25]。なおハンガリーでは、日本と同様に姓が最初にくる[25]。
婚姻
教育が望まれています。
詳細は「ハンガリーの教育
ハンガリーの教育制度の特徴は、制度的構造と教育プログラムの構造が一致していない点にある。システム自体の制度的構造と早期選択を可能にするプログラムの存在は、中央ヨーロッパおよび元社会主義国との類似性を示している。
同国は優れた数学教育が続いていることから、国際的なレベルの教育において知名度の高い国となっている。ただし優れた数学教育で有名である反面、現今においてフィールズ賞受賞者はいまだ出ていない。有名な数学者にはエルデーシュ・パールやフランクル・ペーテルらがいる。「ハンガリーの大学」も参照
保健詳細は「ハンガリーの保健(英語版)」を参照
この節の加筆が望まれています。
医療詳細は「ハンガリーの医療(英語版)」を参照
この節の加筆が望まれています。 ハンガリーの治安情勢は全般的に良好で、犯罪認知件数も減少傾向にある。2019年における国内の犯罪認知件数は16万5,648件で、5年前の2014年と比較すると約1/3ほど減少している。しかし、人口比で見ると犯罪発生率は日本よりも高いため、油断をすることは許されない。 全体としては財産犯が多くを占め、その中でも窃盗犯(侵入盗、スリ、置き引きなど)が多く、日本人観光客から寄せられる犯罪被害連絡のほとんどは窃盗被害となっている点が特徴ともなっている[26]。
治安
人権が望まれています。
「ハンガリーにおける人身売買(英語版)」および「ハンガリーにおけるLGBTの権利(英語版)」も参照
マスコミ詳細は「ハンガリーのメディア(英語版)」を参照
この節の加筆が望まれています。
「ハンガリーの通信(英語版)」も参照
文化詳細は「ハンガリーの文化(英語版)」を参照
食文化ショムローはハンガリー・ワインの認定生産地22か所のひとつ詳細は「ハンガリー料理」を参照