ハリー・S・トルーマン
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1950年1月5日には台湾不干渉声明を発表していたが(後にアチソン・ラインとして定義される)[22][23]、このころになると、トルーマン政権の無策が中国を共産圏に追いやったとの批判(中国の喪失論)が共和党を中心に各方面から噴出し、このままむざむざ台湾を共産党側に渡すことに反対する意見が高まってきており、?介石はアメリカの態度好転に期待を繋いでいた。朝鮮戦争開戦から2日後の同年6月27日に台湾海峡の中立化を名目に第7艦隊を派遣した。
再選朝鮮戦争時、極東情勢について演説・マッカーサー解任の必要を述べるトルーマン。(世界通信より)朝鮮戦争への介入を宣言する宣誓書へのサイン

1948年アメリカ合衆国大統領選挙でトルーマンは自身の政策を「フェアディール政策」と呼び、民主党員としてルーズベルトのニューディール政策を受け継ぐ立場であることを強調した。その政策は社会保障公民権、タフト・ハートレー法の撤廃などを内容とするものであった。

トルーマンの敗北が広く予想されたが、トルーマンは猛烈にキャンペーンを行い、共和党候補トマス・E・デューイを破り、真の大統領としての任期を得、大統領選挙史上で最も大きな混乱のうちの一つを切り抜けた。シカゴ・トリビューン紙は混乱した大統領選挙の結果を「デューイ、トルーマンを破る」との見出しで誤報した。その見出しをトルーマン本人が掲げて笑うスナップは有名である。
朝鮮戦争

2期目の就任直後にトルーマンはフェアディールの諸政策を議会に提示したが、議会多数を占める共和党や当時は人種差別に肯定的な立場だった民主党の保守派には受け入れられなかった。その後の朝鮮戦争の勃発で、再び外交政策へ注力せざるを得なかった。

国連軍総司令官のダグラス・マッカーサーによる仁川上陸作戦と、その後の国連軍の猛攻を受けて金日成は中華人民共和国に事実上亡命して韓国に侵攻していた北朝鮮朝鮮人民軍は壊滅的な状態であり、戦争は北朝鮮の消滅で終結するかと思われたが、中華人民共和国から義勇兵と称する中国人民志願軍の本格参戦を受けて国連軍は元の38度線近くまで押し返された。
シビリアンコントロール

1950年11月、マッカーサーは戦況の膠着状態を打開すべく中国大陸への核攻撃を主張するも、日本への原爆投下とは異なり、中華人民共和国との本土決戦は中ソ友好同盟相互援助条約を締結しているソ連との核戦争を招いて第三次世界大戦が起きる可能性もあることだけで無く、単なる「軍人」でありながら自らの範疇を超えて指導者のように主張するマッカーサーを危険視して解任(英語版)した。

これは後に「シビリアン・コントロールの模範例」として称賛されることもあったが、結果的にトルーマンの支持率に大きく影響した。中華人民共和国への弱腰姿勢・朝鮮戦争の休戦協議の停滞・ベトナムフランスからの独立運動などによる人気の低下で、再選の可能性がわずかになったことを悟ったトルーマンは次の大統領選挙の不出馬を決定し、1952年アメリカ合衆国大統領選挙での民主党の大統領候補はアドレー・スティーブンソンに決定した。
首席補佐官

1946年に大統領首席補佐官を創設し、この官職にジョン・スティールマンが任命された。
ブレア・ハウス

他の大統領と異なり、トルーマンはその任期中のほとんどをホワイトハウスで過ごさなかった。ホワイトハウスはその構造分析で1812年戦争でのイギリス軍による火災が原因で崩落の危険が示されて改築を行うことになり、コンクリートと鋼材を使用して基礎部分から再建された。再建で造られた新しいバルコニーは現在トルーマン・バルコニーとして知られている。ホワイトハウスの改築中は近くのブレア・ハウスがトルーマンにとってのホワイトハウスとなった。

1950年11月1日午後2時過ぎに、トルーマンがブレア・ハウスに滞在していた時にプエルトリコの急進的なナショナリストのグリセリオ・トレソーラとオスカー・コラッツオが大統領の暗殺を試みた。しかし、警察官とシークレットサービスによって阻まれて未遂に終わった。トレソーラは警察官3名を銃撃したが射殺され、銃撃を受けた警察官の1名は病院で死亡した。コラッツオは負傷したが身柄を確保されて裁判後に服役した。「トルーマン大統領暗殺未遂事件(英語版)」を参照
内閣

職名氏名任期
大統領ハリー・S・トルーマン1945年4月12日 - 1953年1月20日
副大統領不在1945年 - 1949年
アルバン・W・バークリー1949年 - 1953年
国務長官エドワード・ステティニアス1945年
ジェームズ・F・バーンズ1945年 - 1947年
ジョージ・マーシャル1947年 - 1949年
ディーン・アチソン1949年 - 1953年


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