ハリソン・フォード
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また、同年公開のシリーズ完結篇である『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』でも吹替を務めることが発表され[注釈 3]、SNS上でファンからの多くの歓びの声がトレンドに上がるなど、大きな反響があった[56][57]。なお、劇場公開版ではインディ役を担当するのはこの最終作が初めてとなった[58]。同作は村井が再びインディ役を務めたことで吹替え版にはファミリー層まで幅広い層が劇場に詰めかけ、「インディ・ジョーンズ」シリーズを初めて劇場で観たという世代からも絶賛の声が日本では相次いでいる[59]。村井は最終作での登板に関して以下のコメントを寄せている。男(わたし)は夢を見た。それは冒険の夢。アマゾンであり、アンデスであり、また、エジプトだった。今迄、行ったことの無い場所だ.そうだ、インディの映画を見たからだ.夢は世界を駆け巡る.男は少年の頃、檀一雄の小説、「夕陽と拳銃」が好きだった。大陸に行き、馬賊になる夢想をしていたこともあった。そして今、男はインディの声の吹き替えを受け持っている.これが最後のインディか、男は悲しみと惜別の思いで、ハリソン・フォード演じるインディアナ・ジョーンズに別れを告げた。 ? 村井國夫[58]また、同年6月7日に行われた『運命のダイヤル』公開記念イベントでは、ファンの反響を知った村井は「またインディを演じることができて嬉しいです。やっぱりハリソン・フォード、インディは村井國夫が良いだろうと言ってくれてね。本当にみんなも喜んでくれている?いぇーい!」とファンに向けて感謝の言葉を述べつつ、「僕のハリソンは、インディ?(いいだろう?)本当にジョーンズ(じょうず)にできたよ!」とユーモアに富んだジョークも披露[56][57]。「村井國夫といえばハリソン・フォードの吹き替え」というイメージが世間に定着したことについては、自身の本業は舞台役者だと思っていたことから全く意識しておらず、『運命のダイヤル』でのインディの吹き替え復帰に歓迎の声が多く寄せられるなどの反響を目の当たりにした際は感無量であったと同時に、かつて自身の吹き替え版で育った視聴者やフォード本人を含めた周囲に対しては感謝の言葉を述べている[46]。自身が担当していない作品では、『42 ?世界を変えた男?』でのフォードの芝居が特に気に入っているという[46]。その後、同年の7月5日に都内で行われた『運命のダイヤル』の公開記念舞台あいさつに登壇した村井は、「40年近く前からフォードの声を何本やっているかわからないです。長く続けると呼吸がわかるんです」と遠い距離がありながらも一心同体になっていることを明かしながら、「(ハリソン・フォードと)一緒に年を取ってきた。一緒にいろんな道を歩んでこられたのはとても幸せ」と語った。そんな中、同イベントではハリソン・フォード本人から村井へのサプライズメッセージが届き、以下の感謝のコメントが寄せられた。「國夫さん、こんにちは。インディ役の日本語版声優として、シリーズに貢献してくれてありがとう。1作目から参加していただき、本当に感謝しています。日本語版インディを演じるあなたの声を聞けてうれしかった。長旅に付き合ってくれてありがとう。いつかお会いしたいです。でも今は、さらなるご活躍をお祈りします。 ? ハリソン・フォード[18]これに村井は「突然のメッセージに感激しています。40年近いお付き合いで、僕もずっとお会いしたいと思っていたけれど、チャンスがありませんでした。でも本当にあなたと一緒にいろいろな作品ができて嬉しかった。スケールは違いますが、常に参考にしながら、何本も何本も、何回も何回も観て演技の勉強をさせていただきました。本当にありがとうございました」と感涙し、「本当に素晴らしい。もう感激で。いつまでも元気で、『インディ・ジョーンズ』は終わったとしても、また次の作品も僕が吹き替えをやらせていただきたい」と絆の深いハリソンに応える形で今後への意欲を見せた[13][14][15][16][17][18][19]。その後も村井はフォードから貰ったメッセージについて「たとえ言わされているのだとしても、嬉しい」と喜びを語っており[60]、声優アワードの受賞式においても「あの言葉は思い出しても涙が出るくらいに嬉しかった。(中略)これからも頑張ってやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします」とコメントを寄せた[44]
磯部勉
1990年9月30日テレビ朝日の『日曜洋画劇場』で放送された『刑事ジョン・ブック 目撃者』(テレビ朝日版、DVD&Blu-rayに収録)で初担当。1991年3月16日発売の『スター・ウォーズ』のソフト版のハン・ソロ役を演じて以降は、ほとんどの作品で担当[61]。フォード担当としては比較的後発の存在であったが、担当回数は最も多い。上述の村井=フォードによる吹替版は「ダンディだが軽妙さのあるキャラクター」と評された一方で、磯部=フォードによる吹替版は「激シブでダンディ極まりないキャラクター」と評され、村井と並んでこちらも好評を博した[29]。このことから、ファンからも「フォードのもう1人のフィックス」として認知されている[30]。当初は俳優としてのフォードの存在を全く認知していない状態でアフレコに臨んだといい、『スター・ウォーズ』での初担当時は『王子様と姫のお話』と聞き、その中で「アウトローっぽくてかっこいいなと思った。それほど目立ってたかな?」という印象をフォードに持っていたが「なんとか(フォードに)食い込んでやろうと頑張った」と述懐しており、同作の新シリーズの製作を聞いた時は「まず、ハリソン・フォードは出るのか?出たとしてどういう役割でどの程度活躍するんだろう?」と疑問に思ったものの「やはり、あの人らしい魅力で活躍しており、昔の記憶がまざまざと蘇って、ワクワクしました」と振り返っている。『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』で30年ぶりにハン・ソロ役を演じた際には、「第一声が『我が家だ、チューバッカ』というセリフでしたが、ファルコン号の中も懐かしく、故郷に帰ってきたようでした」と久々の収録に臨んで感慨深かったと話している[62]。また、これまで担当した作品では、初担当作でもある『刑事ジョン・ブック 目撃者』が気に入っているという[63]。演出家の鍛治谷功からは「年齢を重ねた渋みと、変わらない若々しさを兼ね備えていらっしゃるので、常に映画の中心にデンと構えて観客の期待を一身に背負う、往年のスターの風格を感じるフォードの雰囲気にピッタリかと思います」と評されている[64]。上述の村井は劇団の先輩にあたり、『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』に自身の持ち役の一人であるメル・ギブソンの吹き替えで出演した際は村井演じるフォードと共演したが、収録時に村井から「何で俺を呼ぶんだ、お前(磯部)が一人で(メル・ギブソンもハリソン・フォードも)やればいいじゃないか」と冗談混じりに言われたというエピソードがある[65][66]。『ブレードランナー』のリック・デッカード役は2011年の新録版(ザ・シネマ版、ファイナル・カット版を吹き替えたもの)を担当したのち[67][68]、続編『ブレードランナー 2049』でも続投。本シリーズについて「よくぞ、(デッカードが)あの退廃した世界で生き残っていたなあと、感慨深かった。前作は、レプリカントが自分の寿命と人間の命を考える、不思議な感覚を与えてくれるラストでしたね」と一作目について語り、二作目について「今回も、誰がレプリカントで誰が人間なのか分かりません。一説によれば、デッカード自身もどちらか分からないらしいので、演じるのは難しかったです。デッカードは前作から、歳を重ねていますが、変わらないところは、彼はいつでもハリソン・フォードで、ハリソン・フォード以外の何者でもないですね。私は、デッカードとハン・ソロ両方演じていますが、あまりややこしく考えず、本人の置かれた状況と感じ方を私のほうで素直に捉えて、私なりの感覚で演じました」と述べている[69]。フォードの代表作の一つである『インディ・ジョーンズ シリーズ』のインディアナ・ジョーンズ役は2作目『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』と3作目『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』のテレビ朝日日曜洋画劇場』制作版のみの担当となっている。1作目にあたる『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』を担当していないことがシリーズを三本続けてリピートする上での支障となっていることから同音源は放送が見送られる傾向にあり、現在では視聴が困難な代物となっている[30]。かつてユニバーサル・スタジオ・ジャパンに存在したアトラクション『E.T. アドベンチャー』のキューラインビデオでは『E.T.』映画本編のメイキング映像とともに「撮影後にカットされたシーン」を紹介しており、フォードは主人公エリオットの学校の校長先生役として登場しているものの、後ろ姿のみの出演で台詞は一言だけであった(生物の授業でのエリオットの行動を叱責し、未成年者の飲酒の危険性を警告する)にもかかわらず、磯部がフォードの声を務めている。
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